五反田に4月17日オープン以来、日本酒居酒屋として人気上昇中の「いろり焼き 玉の屋」に注目！若き26歳店長のこだわりは本物づくり。

最近、次世代の飲食マーケットになるかと注目される五反田。そのなかでも注目店の出店が多い、五反田駅西口にオープンした「いろり焼き 玉の屋」。店を入って直ぐの右手、オープンキッチンの中に設えた、炭の燃える囲炉裏が目に入る。そう、この店は、新鮮な魚介のいろり焼きと店長こだわりの日本酒をコンセプトにした居酒屋である。ベーシックと思える和業態であるが、そんな店を仕切るのはなんと26歳の玉腰晃大氏。玉腰氏は高校の頃から飲食ビジネス開業を目指し、大学時代を含め居酒屋などでアルバイト経験を積んでいたという。大学卒業後は26、7歳での独立を視野に話題の大手飲食企業に入社し、グループの中では高額業態の新規店舗立ち上げなどに携わり、事業ノウハウを学んできたのだ。そんな玉腰氏は「低価格業態ではなく、本物をちゃんと提供する店にしたいのです」と話す。そして「ゆっくりとじわじわと認知度を広げ、10年、20年続く、地域に根付く店づくりを目指しています」と続ける。そんな彼の信条を反映して、オープンしてから半年を経た今、地域企業の30代以上のサラリーマンが来店客の多くを占め、ほとんどがリピーターで日本酒ファン。滞在時間も長く、ゆっくりと料理と日本酒を味わい、客単価も4500円を超すようになったという。 とはいえ、オープン当初は、いろり焼きをコンセプトにするが、ドリンクメニューは普通の居酒屋業態であった。そんな中で、信頼出来る日本酒に詳しい酒販店との出会いが日本酒好きの玉腰氏の方向を決定づけた。今では自ら日本酒を買い付けに行き、揃える数は30種類、ほか、メニューには載らない隠し日本酒を10種類揃えるほどの日本酒通なのだ。表紙に「『TAMANOYA』うまい酒。誰かに話をしたくなる。誰かを連れて来たくなる」、と書かれた日本酒情報誌のような手作りのドリンクメニューからも見て判る。 当初は、いろり焼きも一尾そのままで焼く原始焼きを提供していた。しかし、質にこだわれば、どうしても単価は上がり、一人客となれば、量が多い。そんなことから、手軽に多くの種類を食べる事が出来、単価も抑える事が出来るので魚串を中心にしたという。提供料理は、魚串はゲソ串、本ししゃも串、ホッケの炙り串、名物アジフライ串、海老の天ぷら串、日替わり鮮魚串など210円から。野菜串は獅子唐串、ミニトマト串など210円から。軟骨入りつくね串、チョリソー串など320円からの肉串も並ぶ。ほかは揚げたて絹豆腐の唐揚げ（500円）、鮮魚の煮付け（840円）といった、和食出身の大将が作る日本酒に合う料理が揃う。 こだわりの日本酒は、全国各地、玉腰氏が自ら飲んで美味しいと思った銘柄が並ぶ。磯自慢、ばくれん、遊穂、山形正宗、くどき上手など人気銘柄が120ml提供でどれも550円。入手困難とされる十四代、醸し人九平次などの注目銘柄が120ml、750円とお値ごろ価格で提供されている。燗酒向けには鳳凰美田、菊姫（一合840円）も。当然ながら、生レモンサワーやウーロンハイといったベーシックな酎ハイ類（420円～）に、焼酎（500円～）も揃える。 全面オープンキッチンは客の手応えが見えると共に、店内、客席からもよく見渡せる。常にきちんとした料理、サービスの提供を心がけることの表れでもある。ランチで人気のアジフライは、サクっと、ふんわりの口当たりを味わって欲しいと、毎朝スタッフが一尾一尾おろし、丁寧に小骨までを取り省くという面倒な手間を惜しまない。 お通しも手作り2種類で400円と頑張っているように「本物を出せばちゃんとお客様はついて来てくれます」と玉腰氏はそのこだわりを話す。そして、さり気なく、日本酒を勧め、一人でも多く、美味しい日本酒を飲んで欲しいとの思いをアピールしている。

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