「ももんじ屋」は炭火串焼きが美味しい居酒屋である。とびきり良質な豚肉と、新鮮ホルモンの串焼き、定番からオリジナルまでの肉料理が自慢の店だ。豚肉は、青森県で自然放牧を行なっている長谷川自然牧場から届く、クオリティに優れたこだわりの肉。農薬や化学飼料を使わずに自然放牧で育てた豚肉で、脂はナッツのような香り。赤身は味が濃く、その旨味は格別だという。ホルモンは鮮度を重視し冷凍モノを使用せず、毎朝、オーナーの加藤利典氏自らが芝浦へ仕入れに行っている。大山鶏も専門業者から届くようにと、仕入れには妥協がない。というのも「肉の素材本来の旨さ、質感を味わって欲しい」との思いを語る加藤氏が、肉を熟知した職人だからだ。 そんな加藤氏は、豊富で多方面に渡る飲食経歴を持つ。中華料理を極めたく、大手中華飲食グループをスタートに、実績を積んだのち、当時飲食業界のトレンドリーダーであった某グループの新業態である創作和食店で新たなジャンルに挑戦したという。その後、さらに多様なジャンルの現場や素材を経験するなか、素材としての肉を極めたく、前職場の炭火串焼「鉄火」で徹底して学んだという。このたび、満を持してオープンした店には、加藤氏の肉職人としての技が冴える。とはいえ経験豊富な加藤氏。同店を、炭火焼き居酒屋と位置付けている。よって、メニューには串焼きのほかに、幅広い料理が数多く並ぶ。また、故郷である青森県の深浦漁港から取り寄せる鮮魚をはじめ、味噌、醤油、麹を用いて、郷土の味を料理に活かしている。そして何よりも、自然放牧豚で作る自家製ベーコン、コンビーフなど、手作りできるものは全て店で作るように、自らの経験を店にしっかりと反映させている。 「もつ刺し盛り合わせ3種」(980円)、「朝挽きレバータタキ刺し」(480円)、鮮度の良さが分る「レバーレアー串」など、自慢の炭火串焼きは22種類130円から。また、串焼き以外にも「鮮魚色々コリアンタルタル」(480円)、「名物厳選ホルモン辛味噌焼き」(580円)、「自然放牧豚の肉汁メンチカツ」(450円)、「自然放牧豚の自家製厚切ベーコン炙り」(680円)といった自慢の肉料理が揃う。 ドリンクは、チューハイ、ハイボール、ホッピー、マッコリなど居酒屋としての定番を数多く揃える。ほかに、国産の酒を楽しんで欲しいということで、「大阪カタシモワインのキングセルビー」(350円)などの白ワインに、「長野ファインキーシャトー」(480円)のロゼ、山梨アルプスワインの「J.styleマスカットベリーA」(430円)などの赤ワインまで約10種類前後の国産ワインを置く。日本酒は「青森喜久泉」(780円)、「陸奥八仙」(680円)など、東北を中心とした地酒を10種類近く、焼酎では「さつま司」(390円)など11種類に、梅酒を加えたラインアップを日替わりで提供している。 「ももんじ屋」は大衆酒場が軒を連ね、古くからサラリーマンの憩いの場として知られる神田駅、JR線高架下にオープン。加藤氏は当初、土地勘のあるエリアでの出店を考えていたが、あえて激戦区神田への挑戦を決めたのは、前職場の田町同様にサラリーマンの街であることが、大きく後押ししたという。ランチ営業後、16時には夜営業を開始し、朝5時まで店を開けている。何故なら、「いつ行っても開いているのが居酒屋であるから」と加藤氏は、来店者への心遣いを表する。そんな気持ちで、毎月29日は肉にちなんで謝肉祭、第一、第三火曜日は串100円、一品180円といったお得価格の料理を提供するイベントを行ない、少しでも低価格で楽しめることに工夫を凝らす。これも、週何回でも気軽に寄ることができる店でありたいからだ。毎日、自ら肉をカットし、スタッフと共に串打ちを行なう加藤氏。「定番料理の旨さで突き抜けたいです」と話す。今後は、さらに鹿や猪といった肉も扱い、串焼きで提供したいという。屋号は、江戸時代のももんじ屋(野獣の肉を売っていた店)に由来する。
店舗データ
店名 | ももんじ屋 |
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住所 | 東京都千代田区鍛冶町1丁目2-13 |
アクセス | JR神田駅より徒歩3分 JR新日本橋駅より徒歩5分 |
電話 | 03-6206-9986 |
営業時間 | 昼11:30〜14:00、夜16:00〜翌5;00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
坪数客数 | 13坪・30席(店頭立ち飲み有) |
客単価 | 3000円 |
運営会社 | ももんじ屋株式会社 |