大阪日本橋の黒門市場で仲卸業を営む削節問屋“山長商店”ブランドのうどん店「うどん山長」が10月31日、恵比寿にオープンした。山長商店は安政元年創業の老舗で、伊勢丹新宿店でも数種の削節の小売販売を開始、関東でも今後注目を集めるブランドである。出汁を存分に堪能してもらえる場所を作りたいという想いから“出汁に贅をつくす”をキーワードに山長ブランド初のうどん屋をオープンさせるに至った。恵比寿東公園脇の細い路地の奥先にあり、のれんと石畳が一見鮨屋を彷彿させる。 運営、店舗プロデュースを手掛けたのは豆腐ゆば料理「空ノ庭」など和食店9店舗を展開するフードゲート(渋谷区西原、代表取締役・村上宜史氏)。店舗コンセプトは「無駄がなく落ち着きのある空間」。そのため内装は実にシンプルで、木組みのテーブル以外に派手な装飾はない。開放的なガラス窓の外には公園ののどかな風景があり、都心にいることを忘れてしまうような静寂な空間が広がる。シンプルな店内でしっかりと存在感を放つのはこだわりの照明と器。都行燈の和紙張り照明は店内中央をやわらかな灯で包み、備前焼と粉引きを中心に集めた器には女性陶芸作家の作品を採用、うどんを上品に際立たせている。 メニューは冷たい出汁うどんのきんぴら、胡麻、茗荷、などをトッピングする名物山長うどん(850円)、ヘルシーな豆乳ゴマだれうどん(800円)、温かい出汁うどんは甘めに煮た大判のあげ入りきつねうどん(730円)、削り節をちらした九条ねぎうどん(750円)、半熟卵入りカレーうどん(880円)が人気だ。一品料理も充実、特製牛すじ煮~九条ねぎのせ~(680円)、出汁巻き卵(680円)、蛸と三つ葉の胡麻酢和え(550円)、おでん(230円~)など自慢の出汁が光るラインナップ。ドリンクは出汁によく合うすっきり系の焼酎と日本酒が数種揃う。米焼酎の仙頭(高知県産)、きろく(宮崎県)、日本酒は赤野伊太郎 吟醸(高知県)、まつもとなど主に関西圏の蔵元から厳選したものを用意した。ジャズのBGMがよく似合うモダンなうどん屋は新鮮で用途も広く使い勝手がよいだろう。うどんの品格もあがってきたようだ。
店舗データ
店名 | うどん山長 |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿1-1-5 恵比寿オークビル1F |
電話 | 03-3443-1701 |
営業時間 | ランチ 11:30~16:00(L.O.15:30) ディナー17:00~翌04:30(L.O.04:00) |
定休日 | 無休(年末年始を除く) |
坪数客数 | 約15坪 28席 |
運営会社 | フードゲート株式会社 |