新橋店は、中野を1号店として、代々木、高田馬場と地域密着型のマイクロバルを展開するVIVO PRODUCTION TOKYO(代表取締役:鈴木健太郎氏)の4号店となる。これまで路面店での展開をすすめてきたが、この新橋店は、地下が新橋駅と直結している汐留サイド、駅正面にある老舗の新橋駅前ビル1号館の1階といった、複合ビルへの出店となった。老舗ビルらしく、地下・1階の飲食店は古くからの立ち飲み屋や大衆酒場があり、周辺で働く人々に広く認知されている。昼はランチ、夜はアフター5を過ごす場所として常に多くの賑わいを見せている。そんな、老舗ビルの1階フロアで全面ガラス張り、スケルトンのファサードに黒を基調としたシンプルモダンの「vivo daily stand新橋店」、際立つ存在感だ。 「vivo daily stand」は各々の場所でコミュニティとなるバルを目指し、店舗のスタイルや細かな店づくりは店舗ごとに異なるというスタンスで展開している。 新橋店はオフィスエリアがバックボーンであることから、コンセプトは「朝8時から夜12時まで、こだわりの美味しいエスプレッソと気軽なワインが時間を問わずに楽しめるバル」だ。わずか2.7坪の空間に置かれたイタリア製エスプレッソマシーンRANCILIOの存在感と、棚に整然と並べられたワインのボトルが、バルの特徴、スタイルを語っている。 店を取り仕切るバリスタであり、ソムリエでもある店長の下川淳也氏には適役のポジションだ。下川氏は大学時代の留学をきっかけに老舗有名ホテルに入社。ホテル時代、サービス業に興味を持ち、ワイン好きでもあったことから飲食業界へ。カフェ、バル業態を中心とした経験のなかで、エスプレッソやカプチノーに絵を描くラテアート(コーヒーアート)の知識や技術を独学で習得したコーヒーのプロフェッショナルだ。 「朝の出勤前や昼間の休憩時間に、美味しいコーヒーを楽しんで欲しいです」と語る下川氏。豆は京都の小川コーヒーを使い「エスプレッソ」(250円)、「マキアート」(300円)などお馴染みのアイテムに加え、おすすめの「シェケラート」(400円)など、ひと口に“コーヒー”といってもメニューが豊富だ。「シェケラート」とは、マシーンで抽出したエスプレッソにミルク・砂糖を加え、シェーカーでカクテルのようにシェイクし、小さめのグラスで提供される。ひと手間かけた大人のコーヒーは、夜、酒の仕上げとしても最適だ。 一方、夜はワインを中心に酒場らしい表情を見せる。グラスワインは500円~600円、銘柄はその時々で変わるが、赤・白・スパークリングを合わせ10種類用意され、ボトルは3000円から置いてある。 料理は、他店同様「中野本店」からのデリバリーだ。「vivo daily stand」では基本、料理は「中野本店」で女性シェフがデリ料理をメインに毎日仕込みを行ない、各店にデリバリーしている。こうしたことで、マイクロ規模の箱、ミニマムなスタッフでの運営を可能にしている。「新橋店」では10数種類のデリに、イタリア製生ハムやチーズなど、それぞれの数は少ないが、20種類ほどのフードも用意している。価格はほとんどが400円とお手頃。さくっと一杯で帰るのもよし、本飲み前の待ち合わせや、2軒目・3軒目のお店としても気軽に使いこなしが楽しめる。 時間に関わらず、自分流に使いこなすことの出来るのが、バルの本来の姿だ。「vivo daily stand新橋店」は朝から深夜まで活性化する“新橋”という街に馴染む営業スタイル。「新橋のたまり場として必要とされる場所としてのバルを目指しています」と話す下川氏。 代表の鈴木氏は地域密着のコミュニティ型バル「vivo daily stand」を山手線の各駅の地域に展開することを目指している。次はどこへ出店するのか、同社の展開が楽しみである。
店舗データ
店名 | vivo daily stand(ヴィーボデイリースタンド) 新橋店 |
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住所 | 東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館1F |
アクセス | JR・地下鉄 新橋駅、汐留口より徒歩30秒 |
電話 | 03-6280-6460 |
営業時間 | 月~金 8:00~24:00(※8月22日より)、土14:00~24:00 |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 2.7坪・15人(外席20人) |
客単価 | 1500円 |
運営会社 | VIVO PRODUOCTION TOKYO 株式会社 |