新宿で10年の人気店「花園町 大木戸 矢部」(新宿区新宿、店主・矢部久雄氏)は8月8日、銀座八丁目の中央通リ沿いに新しく建った銀座888(スリーエイト)ビル地下1階に2号店となる「銀座 矢部」をオープンした。店舗デザイナーは、同ビルのデザイナーと同じ“光の芸術家”と名高い田原桂一氏によるもの。20坪の店内は、オープンカウンター10席、6名までの個室1室の計16席とゆったり。「どこにも隠れる死角がなく、初めての職人は少々戸惑っています」(矢部氏)という完全オープンキッチンにしたのは、客との距離が近く、コミニュケーションを図りやすいのはもちろんのこと、使い回しなどの不正や、一切隠すことのない姿勢も示すもの。オーナー矢部氏は料理人歴30年で、茶道にも精通。茶の道で器を学んだといい、使用する食器もこだわりで選び抜いているという。食材も、野菜は長野と福島の2ヶ所の契約農家から直送、鮮魚は毎日築地で天然物だけを仕入れ、きのこや山菜等にいたるまで、ごく一部を除いて外国産や養殖は使わないという徹底ぶり。しかしながら、「自分達が食べておいしいと思うものは何でもお出ししたい」と、天ぷらや雑炊などにオリーブオイルを使用するなどの遊び心も見せる。また、“わがままを聞ける店”ではありつつも、基本はおまかせコースなので「客の得意でないものでも一旦はお出しします」という。店主の味付けによって、食わず嫌いが治った客も多いという。同店のウリは、幻と呼ばれる牡丹蕎麦の国産そば粉10割の手打ち蕎麦。うどんも手打ちで、新宿「高橋納豆」を使用した「納豆うどん」は絶品。昼、夜ともに、そばかうどんで〆るコースとなっている。新宿店の夜の客単価は18,000円だが、銀座は20,000円以上の設定となっており、銀座で接待や食事をするアッパーな男性客がメインターゲット。昼は「料理3品とそば」、「天ぷらとそば」が各4,200円、「おまかせ料理」(8,400円)の3コース。夜は「菊」(15,750円)「松」(18,900円)、「蘭」(21,000円)のコースのみと高価だが、「敷居は高いと思いますが、満足していただける準備はあります」と自信を見せる。
ヘッドライン
[ニューオープン]
2008.08.20
新宿で10年の人気店「花園町 大木戸 矢部」が銀座888ビルに2号店「銀座 矢部」を8月8日オープン!
(取材=編集部)