飲食業界でも物販関連でも、引き続き今年も「長引く不況の中で生き残るには?」が合言葉になっていた1年……。そんな中、飲食業界でのキーワードになったのは、「低価格競争」、「無料サービス」、「横丁ブーム」、「飲食店のエンターテイメント化」などであった。フードスタジアム「ヘッドライン」にて、今年1年掲載してきた店舗および商業施設の年間アクセスランキングTOP10を集計してみると、今年1年の動向がなんとなく見えてくる。まずは、以下TOP10を発表!
1位 セクシー居酒屋「海鮮炉端 串揚げ酒場 こまち ~KOMACHI~ 新宿歌舞伎町店」が、3月10日オープン(ファーストリング)http://food-stadium.com/headline/000693.html
2位 アメリカを中心に世界で450店舗以上を展開する「HOOTERS(フーターズ)」がいよいよ日本初上陸!10月25日に東京・赤坂で新たな外食の歴史が始まる (エッチジェー)http://food-stadium.com/headline/001092.html
3位 “渋谷に来たら肉横丁!”というムーブメントを起こすべく、スパイスワークスと店舗流通ネットがコンビを組んで「渋谷肉横丁」9月1日オープン! (プロキューブ<企画運営>)http://food-stadium.com/headline/001012.html
4位 人気の恵比寿横丁奥に13店舗が集結! 肉握り専門「加藤商店 肉寿司」が5月1日プレオープン!! (スパイスワークス)http://food-stadium.com/headline/000812.html
5位 「銀座三越」が9月11日、増床オープンへ。レストランフロアも一新、11~12階「ギンザ ダイニング」に17店舗出店! (三越銀座店)http://food-stadium.com/headline/000935.html
6位 “焼酎無料”の斬新な売り方を引っさげて居酒屋業界に革命を!「居酒屋革命」が6月2日、吉祥寺、巣鴨、葛西に3店舗同時オープン!7日に銀座本店も開業 (居酒屋革命)http://food-stadium.com/headline/000845.html
7位 “冬場に行きたくなる空間”をコンセプトとして、暖炉を店内中央に配して「MERCER CAFE DANRO(マーサーカフェ ダンロ)」として恵比寿西口に10月12日オープン!(Mercer Office)http://food-stadium.com/headline/001074.html
8位 二子玉川東エリア再開発の第一号となる商業施設「二子玉川ライズ オークモール」「バーズモール」が4月28日オープン!(二子玉川東地区市街地再開発組合)http://food-stadium.com/headline/000813.html
9位 広尾の人気イタリアンシェフの新天地!「Aria(アーリア)」が4月12日、恵比寿にオープン! (リストランティーノ バルカ)http://food-stadium.com/headline/000796.html
10位 グローバルダイニング出身のeasygoing、濱野浩一氏が富ヶ谷「tomigaya TERRACE」、恵比寿「Cafe & bar EBISUBASHI」を6月1日同時オープン(easygoing)http://food-stadium.com/headline/000879.html
1~2位を占めるのは、やはり…といった「セクシー系」&「エンターテイメント系」の2業態。ただこの2店舗は、従来の「セクシーさ」や「エンターテイメント性」を売りにしている店とは一線を画しているのが特徴だ。1位のセクシー系「こまち~KOMACHI~」の女性スタッフの妖艶なユニフォームは、まずは来店のきっかけになれば…と意図したもので、最終的なセールスポイントは、料理とサービスのクォリティーの高さなのである。また、エンターテイメント系の「HOOTERS」は、健康的な女性スタッフの元気一杯ホスピタリティー溢れるサービスが売りであり、決して「お色気」が売りではない。両者に共通しているのは、ここでしか味わえない料理とサービスを、男性・女性客がともに健全に楽しめるよう提供しているところなのだ。3位以下をざっと総括してみると、「渋谷肉横丁」、「恵比寿横丁」が続いてランキングしているように、今年は、個性ある店舗オーナーたちが結束して、新たなる集客力を生んだ「横丁ブーム」が到来した年。そして、「低価格競争」の上を行く「無料サービス合戦」も業界の注目を集めた。特に6位にランクインした「居酒屋革命」の天野雅博氏への注目度は高く、当サイトの「特集 外食業界の仕掛人シリーズ」でもダントツのアクセス数となった。そして、5位の三越銀座「ギンザ ダイニング」に代表される大型で豪華な商業施設のグランドオープンも目立った年だ。日本橋室町地区の「コレド室町」、「ユイト 日本橋室町野村ビル」、そして羽田の「東京国際空港ターミナル」の「E・DO MARKET PLACE」など、この年注目を集めた大型商業施設は、どこも明確なテーマやストーリー性を持ち、リーズナブルからプチリッチまで、幅広い客層を取り込む工夫がなされていた。最後に、今年後半にかけては、客単価4000円前後のおしゃれでちょいリッチな気分に浸れる7位「MERCER CAFE DANRO」といった店舗の注目度が俄然高くなった感がある。さて、来る2011年、我らが編集長が予言する「ネクストQ」の時代は到来するのであろうか?