コロナ禍で見直した大会の芯。「利便性向上」&「認知拡大」を目的に地方大会を廃してオンライン審査を導入
柴 泰宏氏(以下、柴氏):もともと、「S1サーバーグランプリ」は全国各地で地区大会を行い、そこでの優勝者が東京の全国大会に集結し、日本一を決めるというものでした。しかし、前大会にあたる2020年に行われた第15回大会、地区大会までは開催したものの、新型コロナウイルスの影響で全国大会を開くことができず、延期という形に。しかし、その後もコロナ禍が収まることはなく、3回の延期を経て2年が経ってしまった。その頃になると当時地区大会を勝ち抜いたファイナリストたちの状況も一変し、外食産業から撤退する方々も少なくなかったんです。いちど区切りをつけるために昨年の秋に第15回大会の中止を発表。そして、これを機に、大会の在り方を根本から見直してリスタートを切るため、大幅リニューアルを決めました。
柴氏:コロナ対策はもちろんですが、何よりの目的は、ずばり「エントリーの利便性の向上」と「大会の認知の拡大」です。従来の大会方式では、出場するにも、観戦するにも、会場に足を運ぶ必要がありました。そして、わざわざ会場まで大会を観に行く人は「自社や自分の接客を伸ばしたい」と、高い熱量を持った飲食関係者がほとんどです。そういった方々に観てもらうことはもちろんありがたいことなのですが、私たちはもっと幅広い人たちに大会を観てもらいたい。それこそ、別業種の方にも観てもらって、「外食産業で働いている人は、こんなに頑張っているんだよ」、「世の中には、こんなに素敵な店があるんだよ」と、伝えていきたい。
そのために、1~4次まである審査をすべてオンライン化し、アーカイブを配信。全国大会はリアル開催をしますが、同時にLIVE配信をして、誰でも場所を選ばずに観ることができるようになりました。