新・編集長コラム

カタカナ系スシ酒場、第二ステージに突入!大手も狙うすし酒場のポテンシャル

PROFILE

大関 まなみ

大関 まなみ
1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月よりフードスタジアム編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100軒を取材する。


焼肉でよくあるセルフ個室スタイルをすしで打ち出す

同じくカタカナ系スシ酒場の代表格、三軒茶屋の「寿司とワイン サンチャモニカ」もすっかり繁盛店になったが、8月、学芸大学にそれに続く新店舗「寿司とワイン サンフランスシコ」がオープンした。内容としては「サンチャモニカ」と同じく、「お寿司とワインをポップに」をコンセプトに、メニューもほぼ同様でカジュアルにすしとワインを楽しめる酒場となっている。しかし、面白いのが2階だ。1階で「サンフランスシコ」を営業する一方、同じ建物2階では会員制すし酒場「ALISO(ありそ)」として営業。「ALISO」の席は完全個室のみで、飲み放題付きすしコースを提供。「サンフランスシコ」とは別の扉に、予約時に知らされる暗証番号を入力して入店し、料理は小窓から提供、ドリンクは部屋に備え付けの冷蔵庫からセルフで取り出す仕組みで、お客とスタッフの対面はなし。そうして人件費を抑えている分、料理やドリンクの原価にかけるビジネスモデルで、「ヒロミヤ」よろしく焼肉店でよく見るセルフ個室スタイルのインスパイヤだ。現在、「ALISO」の会員を「Makuake」で募っており、目標金額30万円に対し初日で528万円が集まり、「Makuake」内ランキング1位になるなど、かなりの反響で大成功のもよう。確かに、焼肉とすしはどちらも人気の高いコンテンツであり、好きな食べ物を聞かれて「すしと焼肉」とセットで答える人も多い。この2つはコンテンツとしての性質が似ており、焼肉のセルフ個室スタイルがウケているのならばすしに応用しても通用するはず、という発想なのだろう。

右のガラス戸が「サンフランスシコ」の入口、左の木製ドアが「ALISO」の入口。「ALISO」は暗証番号を入力するとドアが開く

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