今回の分煙環境整備補助金の対象となるのは、メニューやホームページなどに外国語の表記も行うなど多言語対応に取り組んでいるか、これから取り組もうとしている東京都内の宿泊施設・飲食店だ。補助限度額は1施設につき300万円で、補助率は対象経費の4/5となっている。対象となる経費は、喫煙室等の設置に必要となる設備費や機械装置費、備品費、工事費、給排気設備費(換気扇、ダクト工事など)、電気工事費等だ。要件を満たしていれば、1店舗に限らず複数店舗が助成対象となる。また、既に分煙対策を行ってはいるものの、要件を満たしていない店舗の事業者も対策を見直して補助金の対象となることも可能だ。
補助事業の概要
海外展開する企業だけでなく、国内をマーケットにする企業にとっても、外国人を受入れられる体制づくりは急務となっている。これからより多くの訪日外国人を受入れるためにも、都内で飲食店を経営するには、どのように訪日外国人を獲得するかということが重要となってくるだろう。グローバルな競争環境に鑑みても、より快適な空間を目指す分煙環境の整備は欠かすことができない。今回の補助金は、分煙環境が未整備な飲食店にとって格好のチャンスとなり、訪日外国人を獲得するための第一歩となるだろう。
補助要件は、喫煙室の設置、エリア分煙、フロア分煙の3タイプの分煙手法に3つずつ規定されている。まず喫煙室の設置では、客席以外に個室タイプの喫煙スペースを確保する方法だ。喫煙室内に排気口と給気口を設けて、気流の流れを確保する必要がある。特に、喫煙室からニオイを漏らさないためには喫煙区域と禁煙区域の境界部分(開口部)で、喫煙区域に向かう風速を0.2m/秒以上にすることが必要となる。またエリア分煙は、客席を喫煙区域と禁煙区域に分ける方法だ。仕切り方には色々とあるが、壁はもちろんのこと、パーテーションやロールカーテン、エアカーテンなどを活用することもできる。仕切りを設けることで、店舗のレイアウトに合わせて容易に分煙を取り入れることができるのがこちらの利点でもある。最後のフロア分煙は、喫煙区域と禁煙区域をフロアで分ける方法だ。煙は上昇する性質を持っているため、喫煙区域を禁煙区域より上階に設置する必要がある。フロアが分かれている飲食店にとっては、比較的取り入れやすい分煙手法に思える。
今回の補助金交付までの具体的な流れは、以下の通りだ。まず「補助申請書類の提出」を行い、「東京都による審査」を受けた後、「分煙環境の整備」を実施。そして「実績報告書の提出」を済ますと「完了検査、補助金の交付」となる。
補助申請書類の提出は、分煙対策の内容が決まっていれば、すぐに申請を行えるが、補助要件などで専門的な知識も必要だ。そこで少しでも不安があったり、対策内容が決まっていなかったりする場合は、今回提携しているJTの分煙コンサルタントのサポートをお勧めする。分煙に関する相談件数は年々増加傾向にあり、JTではこれまでに約10,000件の相談に対応してきた実績を持つ。しかもJTの分煙コンサルタントの派遣は無料なので、少しでも興味を持った事業者が気軽にサポートを受けられるようになっている。専門的な知見を持ったコンサルタントが、店舗に合った分煙手法や室内浮遊じん濃度の低減方法、助成申請の助言まで幅広く行ってくれるので安心だ。
訪日外国人の大幅な増加が見込まれる中、日本の飲食店は既存の日本人のお客様は当然として、文化の異なる外国のお客様も快適に過ごせるような店舗環境を整えていくことが望まれている。業態によって異なる店舗環境において、少しでもお客様にリラックスして頂くことのできる空間を実現するために「分煙」を取り入れ、あなたのお店にあった誰もが快適に過ごせるお店づくりをしてみてはいかがだろうか。
補助事業全般についてのお問い合わせ
==========================================
東京都 産業労働局 観光部 受入環境課 環境整備推進担当TEL:03-5320-4627
受付時間:平日9:00~17:00(12:00~13:00除く)
〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1 東京都庁第一本庁舎29階
分煙コンサルタントの派遣に関するお問い合わせ
==========================================
日本たばこ産業株式会社 お客様相談センター
TEL:03-5572-3336
受付時間:平日9:00~17:40
休業日:土日祝日、創立記念日(6月の最初の平日)、12月30日~1月4日