渋谷・道玄坂上、マークシティのアベニュー口から徒歩2分のビルの2階に、日本酒バー「SAKESTAND shibuya dogenzakaue (サケスタンド シブヤドウゲンザカウエ)」が6月24日にオープンした。オーナーは野田由起子氏。同氏は、学生時代から自身の強みである総合力を活かすなら飲食業が向いているのではとの思いから、飲食業に興味を持った。社会人スタートは、資金作りのために会社勤めを選んだ。その後、飲食のノウハウを身に付けるべく、レインズインターナショナルに転職し、「とりでん」、「かまどか」などの店長、店舗立ち上げ、教育トレーナーやマーケティング、PR、メニュー企画など多岐に渡る経験をし、5年間ほど在籍する。更なる経験のためにシダックスに移り、業務企画などを担当し、人脈の幅を広げたという。そして今春5月に退職、念願の独立を果たした。
「日本酒は、ブランド感や季節感を出せます。相場もわかりやすいですし、料理には自信がなかったので、角打ちスタイルのようなものをイメージしました」と、日本酒バーを選んだ理由を野田氏はそう話す。渋谷・道玄坂という立地物件については、ターゲット層である身なりに気を遣う30代男女が割と多く、IT企業などもあり、自身の自宅からの利便性や賃料などの条件も揃い即決したという。日本酒をもっと気軽に楽しく飲んで欲しいとの思いで、ノーチャージ・キャッシュオン・オールスタンディングというカジュアルさにとことんこだわり、一軒目や二軒目使い、ちょい飲みなど使い勝手の良い店を目指す。また、道玄坂1丁目界隈は、昼から酒を提供している店も多く、昼飲み文化も根付いていることから、同店も15時から営業している。昼の日本酒飲みをアピールし、若い世代にも日本酒の美味しさを気軽に楽しんでもらいたいという。
日本酒の取り揃えは、常時10種類ほど。限られた冷蔵スペースゆえに、種類豊富で売るよりも、同氏が信頼を寄せるニューウェーブ系の蔵元の酒、「新政」「村祐」「醸し人九平次」「紀土」などの銘柄を季節に合わせ用意している。価格は1/2合で、390円または490円の設定。ワイングラスで提供される。ワイングラスのステム部分には、提供されている日本酒の情報タグが付けられ、味の記憶と共にその日本酒のバックグラウンドがわかる気配りもある。また、日本酒以外の酒も、ビール(390円)、グラスワイン(赤・白:各390円)、カクテル各種(390円)も揃える。
コンロなどの設備がない同店では、料理はレンジ調理で提供できる簡単な酒肴のみ。どれも日本酒に合う厳選された一品ばかりで、「クリームチーズの味噌漬け」(290円)や「鱈肝ポン酢」(390円)は、定番でオーダー率も高い。自家製ベーコンを使った「自家製ポテトサラダ」(390円)、「手作りレバーパテ」(490円)は、オーナーがひと手間かけて作った人気のメニュー。また、「炙り〆鯖」(490円)は、同店ならではの工夫で、バーナーを使って提供される。〆鯖が目の前のバーナーで炙られるというパフォーマンスも一見の価値ありだ。
「昼から気軽に来店してもらえるよう、15時オープンの認知をもっと広めていきたい」「この店舗が軌道に乗ったら、同じ渋谷の宮益坂や桜丘、恵比寿辺りにもう一店舗出店してみたい」と直近と長期の目標を語る野田氏。ビル2階、6坪というミニマムなスペースに誕生した、日本酒の美味しさと楽しさを気軽に味わえる同店の今後に期待したい。
店舗データ
店名 | SAKESTAND shibuya dogenzakaue |
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住所 | 東京都渋谷区道玄坂1-19-8 2F |
アクセス | JR渋谷駅マークシティ・アベニュー口より徒歩2分 京王井の頭線神泉駅より徒歩3分 |
電話 | 03-6416-4200 |
営業時間 | 15:00~23:30(L.O.23:00) |
定休日 | 不定休 ※7/24~27は休み |
坪数客数 | 6坪・スタンディングのみ |
客単価 | 1300円前後 |
関連リンク | SAKESTAND shibuya dogenzakaue (HP) |
関連リンク | SAKESTAND (FB) |