JR船橋駅の北口から徒歩5分にあるビルの3階に、松阪牛をリーズナブルな価格で楽しめる焼肉とワインの店「小谷流(こやる)ガーデン」が2月16日オープンした。店内はモノトーンを基調にスタイリッシュで明るく、テラス席が設けられ広々とカジュアルなダイニングフロアと、落ち着いた雰囲気の個室がある。この店は、イタリアンレストラン「IL PINOLO(イルピノーロ)」を中心に、ダイニング、ピッツェリア、カフェ、バールなどを首都圏に展開しているユニマットダイニング(東京都港区、代表取締役:紫関修氏)が経営している。同社はオフィスコーヒーサービスや不動産など多角事業を展開するユニマットグループに所属しており、同店は不動産グループが所有する物件を活かしての出店となる。店名の「小谷流」は、千葉にゆかりのある名前にしようと、グループが千葉県内に所有するゴルフ場の地域名にちなんだものだ。
「松阪牛を安く出している店はないので、常識を脱しようと思いました」と話すのは、レストラン事業本部本部長の酒井宏氏だ。酒井氏は、ホテルマンを経て飲食業界の現場を長年経験した後、現職に就いた。常識はずれの業態を実現させるため、先に売価を決め、その売価に見合う価格で仕入れられる生産者を探し、三重県の「堀坂牧場」に出会った。仕入れているのは、より肉質が良いとされる出産を経験していない雌牛だが、牧場との直接取引であることと、さまざまな部位をハーフサイズから提供することによって手頃な価格を実現している。メニューは上質のバラ肉「カルビ」や、食べやすい赤身の「ウチヒラ」、ミニステーキにカットした「ランプ」などが50gのハーフ600円、100gのレギュラー1200円、希少部位の「イチボ」はハーフ1000円、レギュラー1800円、肉を低温で熟成させた「熟成松阪5種盛り」2800円など。メニューにも工夫があり、通常の焼肉店の場合には「上カルビ」、「上ロース」などと表記するが、この店では肉の部位を明記し、盛り付けの際にも部位がはっきりわかるようにプレートを付けて提供する。美しい霜降りの肉は、脂は多いがしつこさは全くなく、口の中でとろけるようだ。肉の厚みも焼肉用に研究されており、噛むほどに肉の甘みを味わうことができる。
この最高級の肉に合わせるドリンクは、赤ワインがメイン。同社ではイタリアンレストランも展開していることから、ワインには自信を持っており、この店にも入口から見える位置に大きなワインセラーが設置されている。高そうなワインと思いきや、グラスワインが500円~、ボトルワインは2900円~と手軽な価格だ。松阪牛の焼肉店にもかかわらず、ドリンクを含めた客単価は4500円だ。
この店のある船橋は、ユニマットグループの創業者で会長の高橋洋二氏が育った街。船橋駅といえば南口に繁華街があり、飲食店は居酒屋などが多いイメージがあるが、この店のある北口側は百貨店と大型スーパー以外は、オフィスビルや住宅が建ち並んでいる。実はこの店が入るビルの1階にはグループ会社の「フレッシュネスバーガー」、2階には自社の「Pizzeria347」が既に出店しており、3階店舗の業態を考える際には、1階と2階の経験が役に立ったそうだ。現在のところ、来店客は週末の家族連れが多いが、「今後は接待などのビジネス客も増やしていきたい」と酒井氏は語る。同社はこれからもグループで所有する不動産を飲食店として稼働させる予定で、青山や麻布十番での計画が進行中。ユニマットダイニングが仕掛けるスタイリッシュな快進撃はこれからも続きそうだ。
店舗データ
店名 | 小谷流(こやる)ガーデン |
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住所 | 千葉県船橋市本町7-10-2 ユニマットガーデンスクエア3F |
アクセス | JR船橋駅から徒歩5分 |
電話 | 047-460-3133 |
営業時間 | 17:00~24:00(L.O.23:00) |
定休日 | なし |
坪数客数 | 90坪 120席 |
客単価 | 4500円 |
運営会社 | 株式会社ユニマットダイニング |
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