
お話を聞いた株式会社フードクルーズ・ファクトリー 取締役の山内さん、ディプント高円寺店のフォンさん(聞き手:大山 正)
企業ホームページ:https://www.e-pianta.com/

1982年東京都生まれ。成蹊大学卒業後、各種広告関係営業、外食企業のプロモーション・広報を経て、2014年1月、31歳で外食メディア「フードスタジアム」フードスタジアム株式会社 代表取締役就任。飲食店若手経営者の会「外食5G(現RX)」初代サポーター企業リーダー。2020年3月、株式会社ミライーツを設立。飲食業界における幅広い人脈、情報を持ち、飲食企業のサポートに従事する一方、本連載「越えて、つながる」では独自に記事の取材・執筆を手掛ける。
【働く人へ、インタビュー】
大山:今働いてるお店の業態と、店舗を教えていただけますか?
フォンさん:今働いてるのはDiPunt 高円寺店で働いてます。

大山:業務は、どんな事をやっているんですか?
フォンさん:今はホール業務がメインでオーダーを取ったり、メニューを説明したり、ドリンクを作ったり、最近はキッチンにも入ります。
大山:日本は、いつ来てたのですか?
フォンさん:日本は2019年から来たので、今は6年ぐらいたちました。
大山:コロナの前ですよね。なんで日本に来たいと思ったのですか?
フォンさん:日本に来て1年経ってコロナなりました。最初は日本語を勉強したいと思いました。
大山:ベトナムでは、日本語の勉強はしていましたか?
フォンさん:ベトナムでは大学に入って、その時は日本語のクラスに参加して、英語とかフランス語とか日本語、どれを勉強したいか考えたけど、自分はその時日本語全く何もわからなくて、ちょっと面白そうと思いました。ちょうど自分の親戚が日本に住んでましたので。だからお母さんと話して「日本に行って日本語をもっと勉強したいけど大丈夫ですか?」お母さんも、親戚も『いいですよ、来てください』と言ったので来ました。
大山:それはよかったですね。ベトナムでフランス語と英語と勉強したけど、日本語が一番興味があったのですね。それで、大学は卒業してきたのですか?
フォンさん:大学で1年半ぐらい勉強して、その時は自分の勉強の専攻を迷っていたので、親戚が『日本の専門学校か大学に入るかそれでも大丈夫なので、早めに来た方がいいですよ』と言われて。その時の自分の勉強を保留して、ビザを取って日本に留学生として来ました。
大山:最初に、日本ではどんな仕事をしたのですか?
フォンさん:自分の最初のアルバイトはホテルで働きました。そしてコロナになったから、全部仕事カットされたので次はサイゼリヤで働いて、居酒屋もちょっと働きました。
大山:日本に、来た時に戸惑いはなかったですか?日本に初めて来た時どう思いましたか?
フォンさん:最初まだ日本人と喋れない時は「日本語は、やっぱり綺麗ですね」と思って。あとは仕事に入ったら、日本人と日本語は話せるチャンスだと。自分がその時は学校で勉強していたんですけど、やっぱりなかなか日本語がわからない。言葉も覚えていなくて。「これは日本人と何回も何回も話したら日本語は早く覚えられる」と思いました。自分の先生が教えたことを早く勉強できました。
大山:ベトナムにいた時は、そんなに日本人と会うことはありませんでしたか?日本に来て、日本人と会ってみてどうでしたか?
フォンさん:ベトナムで日本人はまだ会ったことない。日本に来た時は、最初に「優しい」です。
藤村さん(M2Assist):「細かいな」とか「厳しいな」とかは思わなかったですか?
フォンさん:来た時は自分ができないことまだいっぱいですよ。だから厳しい人がちゃんと教えてくれたら嬉しいですよ。注意されると、教えてくれると、自分もっと勉強できますね。それを考えて今まで働いてきました。
大山:素晴らしい!(以前お店に伺った時)そういう感じの方だなとは思いました。そういう気持ちがサービスにも出ていました。本当に素晴らしいと思います。
フォンさん:ありがとうございます。
大山:今、飲食業で働いていますが、自分と合っていると思いますか?
フォンさん:合います。自分はホテルの経営も勉強しましたよ。1回卒業したらホテルのフロントで働きました。ホテルと飲食店はどっちでもお客様に提供とかすることの仕事なんですけど、でもホテルはずっと立って案内しています。それがちょっと嫌だった(笑)。歩いたりとか、お客様とお喋りするとかあんまりないです。
大山:確かに。話す機会もあんまりないですもんね、飲食店と比べると。
フォンさん:飲食店の場合は、お料理とかを説明する時お客様とお喋りできるので、だからやっぱり飲食店は楽しいですねと思います。
流暢な日本語と自然な笑顔で、お店の空気をやさしくつくる存在。こうした日常の接客こそが、店の魅力を支えています。
大山:ベトナムの人はシャイな方が多い印象なのですが、フォンさんは違う感じがするのですけど、子供のころからそういう性格でしたか?
フォンさん:日本のため、日本のおかげで変わった。もし日本に来なかったら、自分のお母さんと一緒に住んで、家もお母さんに任せることになるので、自分がベトナムにずっと住んでいると頼っちゃっていたと思います。日本だったら自分が仕事しないといけないと思って。それで変わったのだと思います。
大山:変えたんですね。チェンジしたんですね。
フォンさん:そうそう、チェンジしました。自分結構チェンジしました(笑)。
大山:すごいすごい。じゃあ子供の時は結構恥ずかしがり屋というか、そんなにいっぱい喋ったりとかしてなかった?
フォンさん:そうです。自分の弱いところを変えないといけない、だからチェンジしないといけない。
藤村さん(M2Assist):本当に笑顔が素敵で社交的ですよね。素晴らしいです。
大山:ちょっとつながるかもしれないけど、日本に来て難しかったことは何ですか。
フォンさん:難しかったことは・・・日本語テスト(笑)。ちゃんと勉強しないと難しいです。
大山:日本語能力検定ですよね。それは頑張んなきゃいけないですよね、資格ですからね。
フォンさん:あとは、仕事でも、自分の良かったことは、いい人に出会っています。トゥイさん(M2Assistの社員)がここの仕事を紹介してくれました。最初はいろんなことが分からないので難しいと思っていますけど、理解できたら全然次はできますので、ずっと難しいと思わないです。
大山:なるほど。フードクルーズファクトリーさんで、働いたのはいつからなのですか?
フォンさん:2024年の6月から会社に入りました。
大山:すっかり馴染んでる感じがすごいするね。会社の雰囲気とかはどう思いましたか?
フォンさん:やっぱり入って良かったです。自分が、例えば前職で働いた時、自分はアルバイトだからあんまり教えてくれないこともありました。『これ持ってください』とかはあったけど、でもこちら会社は入社して細かく教えてくれます。これを出した時はお客様に何を話したらいいとか、ちゃんと教えてくれましたので、だから自分が良くなった。勉強になった。
大山:そうですか。サーブじゃなくて、サービスを教えてもらったということですね。
フォンさん:忙しい。でも自分の勉強もできる。自分が成長、レベルアップできるから楽しい。
大山:お客さんから言われて、嬉しかったこととか何かありますか?
フォンさん:例えば自分が日本人と喋ったら自分のことを外国人とわかって、お客様が『どっちからですか?』私は「ベトナムですよ」と。お客様が自分の国をわかってくれると嬉しい。あとは料理を提供して、お話して、お客様が次に来てくれた時に『フォンちゃんだ』って覚えてくれて嬉しかった。
大山:リピーターですね。それは嬉しいですね。そういうことが楽しい瞬間につながっていくわけですね。素晴らしい。今お若いと思うんですけど、これから日本でどういうふうなことをしていきたいとかありますか?
フォンさん:自分は今特定技能1号を持っていますけど、もし日本でもっともっと働いてとか、もっともっと住むには、特定技能2号を取らないといけないので、それは社長さんと山内さんに相談して、全部わかってくれるので。時間あったらお酒の勉強するとか、自分がちゃんと全部仕事ができたら特定技能2号は取りたいです。そのための勉強をしています。
大山:その先の将来、もっと先はどうですか?ベトナムに帰りますか?日本に住みたいですか?
フォンさん:もっと将来ですね。とりあえず今は日本で住んでいたいですね。けど、自分の家族関係でお母さん一人だから、例えば自分がもし日本で結婚できると、その時はお母さん呼べる。でも今まだできないから、そういうことはお母さんと約束できません。お母さんにはいつ結婚するか結構言われるんですけど(笑)。はい、頑張りますって言っています(笑)。
日本で外国人の犯罪のニュースを見ると、正直つらくなります。「また外国人か」と思われないように、少しでもイメージを悪くしないため、いつも明るく、真面目に仕事に取り組むようにしていきます。
大山:素晴らしいです!ありがとうございます!
【採用担当者へ、インタビュー】
大山:フードクルーズファクトリーさんが、外国人採用を始めたのは、いつ頃なのですか?
山内さん:フォンちゃんが最初なので2024年の6月ですね。

大山:僕も高円寺のキッサカバ(以前にフォンさんが働いていたお店)行かせてもらって、すごい子がいるなと。フォンさんが入ったことで『あ、これ外国人採用うまくいくな』という実感があったんじゃないですか?
山内さん:それはすごい手応えある感じがしました。逆に言うと、それまで15年~20年前に単発でいたんですけど、実はフォンちゃんを採用するまで、アルバイトも含めて300人近く純日本人だけだったんですよ。一人もアルバイトの子でもいなかったので、どちらかというと、アルバイトの子でも採用していくのが会社の中ではハードルが高いと感じていたんですよね。
大山:昔は特定技能の制度がなかったので、留学生の方とかですか?
山内さん:弊社で採用した子たちは、日本人の方と結婚して日本に住んでいる外国人スタッフを1〜2名ほど、昔採用していたケースはあったんですけど、やっぱりどうしても迎え入れるのにすごく腰が重かったのは正直社内としてはありました。
大山:最初にフォンさんを採用しましたが、どんな印象だったのですか?
山内さん:正直なところ、最初にお会いしたときは『こんなに優秀な方がいるんだ』と驚きましたね。M2Assistさんから事前に『フォンさんは日本語も非常に上手で、業務面でもとても優秀な人材です』と伺ってはいたのですが、実際に接してみて強く感じたのは、スキル以上に“マインド面”の部分でした。20代という若さで自分の国を離れ、他国の言葉を学びながら、『海外でしっかりと活躍したい』という明確な意思を持って来日している。その姿勢そのものが本当に素晴らしいと思います。そうした高い意欲を持つ人材が店舗や会社に加わることで、現場に良い刺激が生まれますし、組織全体にとっても大きなメリットになると感じています。
大山:採用人数のバランスは考えてたのでしょうか? 日本の方と外国の方で、何%にするとか。
山内さん:自分の中のイメージとしては、単純に“人が足りないから外国の方をたくさん採用する”という考え方ではないんです。僕、スポーツが結構好きなんですけど、野球やサッカーでも、外国人選手を迎え入れるのって“補強”じゃないですか。日本人だけではどうしても補えない部分があって、たとえば野球でいうと長打力だったり、サッカーでいうと瞬発力だったり。そういった強みをチームに加えることで、全体のバランスが一気に良くなると思うんです。外国人材の採用もまさにそれと同じで、日本人では補いきれない“強み”や“良さ”をチームに入れていく。そうすることで、現場にも会社にも一番フィットする形になるんじゃないかな、というイメージを持っています。
大山:なるほどです。具体的に日本人スタッフが足りなかった分、外国籍スタッフが補強できる部分ってどんなことがあるのですか?
山内さん:そうですね、先ほどお話しした“働くことに対するマインド”の部分は、やっぱり大きいと思っています。あとは、調理経験があって手先が器用な子が多い、という印象もありますね。弊社の課題でいうと、これまで女性社員がなかなか定着しづらかったという点がありましたし、キッチン専属でエキスパートを目指そうとする日本人スタッフも、正直あまり多くなかったんです。だからこそ、ホールをメインにサービスに特化した女性スタッフがいてくれたらいいなという思いがありましたし、キッチンに関しても、手先が器用で作業スキルの高い男性が育ってくれたらいいなというイメージを持っていました。そういった日本人だけでは補いきれなかった部分を外国の方の強みで“補強”していけるのは、すごく理想的な形だと感じています。
大山:男性・女性でサービスの違いは多少あるかもしれませんが、国籍による違いはないという前提で考えられているということですよね。
山内さん:そうですね。むしろ、そういう外国人の子たちが現場で活躍してくれることで、日本人のスタッフのマインドにも良い刺激が生まれると思っています。『負けられないぞ』って感じてくれる子が、一人でも二人でも増えてくれたら、それは本当にありがたいですね。外国人だから日本人だからというよりも、同じチームの一員としてお互いに刺激し合える関係がつくれるのが一番理想だと思っています。
大山:今もまだ計画的に、外国人採用はやられているのですか?
山内さん:今、総勢で12名ぐらいいて、まだ採用を控えている子もいるので、今年1年間でフォンちゃんを除いて18人ぐらいの採用が決まっています。
大山:そうなってくると、会社の雰囲気がすごく変わってくると思うのですけど、外国人の方々を受け入れた前後で会社の変化って現場レベルであったりしますか?
山内さん:自分が一番感じているのは、これは当たり前といえば当たり前なんですけど、教育に対するマインドが、社員の中で少しずつ変わってきたことですね。しかも、すごくいい意味で変わってきたなと思っています。日本人のスタッフ同士だと、どうしてもレシピを渡して『これお願いね』とか、『これくらい分かるでしょ?』みたいなやり取りが、正直通用していた部分があったんですよね。でも、それではいけないなと。たとえば『◯月◯日から新しい子が来るからね、頼むよ』って言うとしたら、じゃあ“何を準備しなきゃいけないのか”“初日の体制はどうするのか”っていうところまで、ちゃんと考えないといけない。そういう部分をみんなが意識して、実際にやるようになったなと感じています。
大山:ある意味で、会社に対する愛情とか意識の統一みたいなものが、外国人採用をきっかけに“測られた”部分も少なからずあったという感じですかね。
山内さん:少なからずあると思います。今振り返ってみても、すごくいい効果を生んでいるなと感じています。僕自身、ずっと日本の田舎で育って、東京に出てきて、英語も全く話せないですし、正直それまで外国の方と触れ合う機会ってほとんどなかったんですよ。でも今は、同じ世代の外国から来たスタッフと一緒に働くことで、それを楽しみにしている若いスタッフがすごく多いな、というのを感じています。
大山:文化交流が、自然に生まれるわけですよね。『ベトナムに行ってみようかな』とか、そういう話にもなりますしね。一方で、経営面で見ると、外国人を受け入れるというのは、正直それなりにハンディもあると思うんです。日本人のほうが教育もしやすいですし。そのあたり、コスト面の負担を感じることはなかったですか?
山内さん:正直に言うと、最初はやっぱり心配はありました。採用費もかかりますし、その後のランニングコストもどうしても発生しますからね。ただ、そこは“コストがかかる・かからない”という話ではなくて、ちゃんとメリットが出てくるようにイメージしながら、採用や教育を進めていくことが大事なんだろうなと思っています。どのような採用をしても、結局コストは必ず生まれるんですよね。日本人を採用するにしても、今は募集費が本当に高いですし。『だったら普通にアルバイトの子でいいんじゃないか』という考え方もあると思います。でも、実際には安い募集費で、低い時給で人が集まるかというと、全然そんなことはないんです。それなら、無理に日本人だけにこだわって、マインドがそこまで高くない人材を高い時給で採用していくよりも、たとえば10人必要な現場があるなら、6人〜7人は日本人で、残りの2〜3人はマインドの高い外国人材を迎え入れる。そうした方が、結果的にチームとしては強くなるんじゃないかという考え方ですね。そのあたりは、正直いまもそろばんをはじきながら、現実的にイメージしつつ判断しているところです。
大山:今後は外国人店長や外国人料理長なんかのポストが、生まれてくることってありそうですか?
山内さん:それは、すごくあると思っています。やっぱり、その中から際立った子って必ず出てくると思うんですよね。もちろん、店長や料理長となると日本語のレベルだったり、日本ならではの感覚だったり、日本で働く上で身につけなければいけないことはたくさんあります。そこは避けて通れない部分だと思います。ただ、そのハードルを越えて、その世代を引っ張ってくれる存在になる子は、絶対に出てくるだろうな、というイメージはしています。でも本当に、会社としては変わったなと感じていますし、最初の一歩がフォンちゃんだった、というのはすごく大きかったなと思っています。あのスタートだったからこそ、『これはいけるな』って素直に思えた部分はありますね。ちょっと申し訳ない言い方すると、フォンちゃんじゃなくて、全然馴染めない子が1人目2人目だったら『一旦やめようか』ってなっていたかもしれないですね。
大山:ベトナムの方だから、という話ではなくて、外国人が日本で働くということ自体の“捉え方”を変えてくれた存在だということですね。そういう意味では、フォンさんは本当に素晴らしいですね。
飯野さん(M2Assist):日本人の若いスタッフとの間で、ギャップのようなものを感じることはありますか?いわゆる「最近の若い子は…」みたいな部分も含めて。
山内さん:正直に言うと、ギャップはすごくあると思っています。これは僕自身も含めてなんですけど、日本って、ある意味“恵まれた環境”の中で20代を過ごしている子が多いと思うんですよね。たとえば、実家にいて、大学に通いながらアルバイトをして、体調が悪ければ休んで、困ったら親に頼れる。それ自体が悪いわけじゃないんですけど、そういう環境で過ごしている20代と、自分の意思で海外に出て、言葉も文化も違う場所で働いて、生活している20代とでは、正直、人生経験の差はかなりあると思います。ベトナムの子たちを見ていると、『同じ年代でも、こんなに違うんだ』と感じることが多いですし、これは実際に一緒に働いたり、話を聞いたりしないとなかなか実感できない部分だと思うんですよね。僕自身、40代になってから、自分の20代を振り返っても『ああ…』って思うことは正直ありますし(笑)。だからこそ、こうした違いを肌で感じることで、日本人・外国人に関係なく、スタッフ全員が成長できるきっかけになればいいな、と思っています。

M2Assistのメンバーを接客するフォンさん
飯野さん(M2Assist):私たちもご紹介をさせていただく中で、「ぜひ現場で活躍してほしい」という想いがあります。一方で、業態やオペレーションの違い、人の違いもありますよね。実際に現場で接してみて、「こういうスキルや考え方があったらいいな」と感じるものはありますか?ベトナムの方を含め、外国人材全体として。
山内さん:うーん、それは正直あった方がいいのか逆になくていいのか、今でもちょっと分からないところはありますね。日本人特有の感覚ってあるじゃないですか。いわゆる“察する”とか、空気を読むとか。ああいう感覚って、やっぱり日本人ならではのものだと思うんです。外国人の子たちと接していると、そういう文化自体があまりないんだろうなと感じることが多くて。でも、それが“できた方がいいのか”と言われると必ずしもそうとも言い切れないなとも思うんですよね。逆に、察することができなくても、言葉でしっかり伝えられたり、行動で示せたりする。これからの時代って、そういうタイプの人も必要だと思いますし、一方で察しができる人も必要で、どちらか一方だけじゃないと思うんです。なので、正直そこは今も迷っている部分ではあります。ただ感覚的には、日本人と外国人では、そのあたりの“働き方の感覚”はやっぱり違うな、というのは感じています。それを無理に身につけさせるのも簡単ではないですし、そこは違いとして受け止めることも大事なのかなと思っていますね。
大山:日本人であれば、忖度とかありますよね。外国人の子って、あんまりそういうのないですよね。
山内さん:日本人全員だとみんなが社長とか上司に忖度をする。だけど、外国人の子が2、3人入るだけで、空気って結構変わるんじゃないかなと。逆に組織はそのほうがいいんじゃないかと思いますね。
大山:外国人採用も含めて、今後の人材戦略について、フードクルーズファクトリーさんの将来的なところを教えていただけますか。
山内さん:弊社は、僕自身もそうなんですけど、アルバイトから入って、そのまま社員になっていく、っていう流れがずっと中心だった会社なんです。なので、社内の雰囲気も、良くも悪くも他社とはちょっと違うというか。外から普通に募集をかけて入社してきた子って、正直あまり長く定着していない、という課題もずっとあって。『じゃあ人材募集をもっとかけようか』って話になることもあるんですけど、そこもなかなか簡単じゃないんですよね。そういう中で、どうしても井の中の蛙に全員がなってしまうというか、昔から知っているメンバーだけで固まってしまっていたんですけど、外国人の子たちが入ってきてくれたことで、組織の中に新しい風が吹いてきたな、っていうのはすごく感じています。いろんな文化の子たちを受け入れる、という経験ができたのは、会社としても大きかったですね。これから先、5年、10年と考えていくと、今までのように『アルバイトから社員になる』だけでは、たぶん人材は補えなくなってくると思っています。だからこそ、外国人の子たちも、今後も採用していきたいですし、しっかり活躍してもらいたい。それに加えて、これからは社会人経験のある方を外から迎え入れることも必要になってくると思いますし、さらに10年、20年先を考えると、若い世代だけじゃなくて、もしかしたらシルバー世代も含めた、もっと多様性のある人材雇用をしていかないと、会社として乗り切っていけないんじゃないかな、と感じています。そういう意味では、これまでアルバイト上がりのメンバーだけでやってきた弊社にとって、外国人採用というのは“まず最初の一歩”だったと思っています。違う文化を受け入れて、融合していく。その経験ができたという点で、すごくいい効果があったんじゃないかなと思っています。
大山:素晴らしいです。本日はありがとうございました!
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