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スペシャル企画

あなたのお店に求人の応募が来ないのはなぜ?これからの時代は「ダイレクトリクルーティング」で採用せよ!「FoodsLabo(フーズラボ)」のクオレガ・佐藤康成氏が提唱する、攻めの採用活動

慢性的な人手不足の飲食業界で、採用はひと際重要な課題だ。飲食業界特化型の採用DXプラットフォーム「FoodsLabo」を運営するクオレガ(東京都港区)代表・佐藤康成氏によるインタビュー第二回。今回は、「ダイレクトリクルーティング(スカウト)」の重要性について。求人を出しても応募が来ない中で、飲食店がとるべき採用活動について聞いた。


株式会社クオレガ https://cuolega.co.jp/
FoodsLabo https://foods-labo.com/
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クオレガ代表取締役社長:佐藤康成氏1983年、宮城県生まれ。20代で上京、ITメガベンチャーにてスタートアップを経験。その後、担当していたクライアント企業からのヘッドハンティングに応じて転職し、人材コンサルティング会社に。トップ成績を収め、営業部長として会社の売上規模を10倍に押し上げる。2017年に株式会社クオレガを創業。飲食業界に特化した採用DXプラットフォーム「FoodsLabo」を運営する。

第一回はこちら激化する飲食採用マーケットでどう生き残るか? 採用DXプラットフォーム「FoodsLabo(フーズラボ)」のクオレガ・佐藤康成社長が飲食業界の採用事情と今後の打ち手を語る

求人を出しても応募が来ない背景には、ネットのレコメンド機能やSNSの発達があった

―最近、飲食店からは「求人を出しても、応募が来ない」という話をよく聞きます。

大前提として、少子化や人口減少にともない求職者の数が減っている、ということもあるのですが、同時に、応募が来なくなった背景には“インターネットのレコメンド機能の向上やSNSの普及”があると言われています。

―どういうことでしょうか?

例えば、ネットショッピングのサイトでは「あなたにオススメの商品はこれです」とレコメンドがどんどん出てきますし、SNSでもアルゴリズムによってユーザーに合わせた投稿や広告が上位に表示されるようになっています。いま、情報は自ら探さずとも、向こうから勝手にやってくる時代になり、人々は自発的に欲しい情報を探すことが少なくなりました。その結果、転職市場においても求職者は自発的に求人を探すことがなくなってきているのです。求人広告を出しても求職者に探してもらえず、応募が来ない。この、いわゆる「応募型」の採用活動が時代に合わなくなっている。

―では、これから人を採用するにはどうしたらよいと考えていますか?

そこで有効なのが、企業から求職者に対して「うちの会社で働きませんか?」とスカウトを送る「ダイレクトリクルーティング」です。実際に、「ビズリーチ」などダイレクトリクルーティングの求人プラットフォームは増えており、他業界では一般的な手法として定着しつつあります。飲食業界ではまだなじみのないやり方ですが、この人手不足を打破するには、飲食業界でもダイレクトリクルーティングを活用していくべきと考えています。

求職者は自分の強みをわかってない!だからこそダイレクトリクルーティングが有効

―ダイレクトリクルーティングを成功させるコツはありますか?

よい人材と出会うためには、できるだけ多くの求職者にスカウトを送ることです。ダイレクトリクルーティングと聞くと、求職者の情報を絞り、こちらのニーズに合致する人にだけスカウトを送る……というイメージかもしれません。しかし、実際にはその逆で、間口を広げてスカウトを増やし、面接の数を増やした方がマッチングできる可能性が高くなります。

―とにかく、たくさんの求職者にオファーを出すことが重要なのですね。

はい。実は求職者って、自分自身の強みをよくわかっていない人が多いんです。でも、実際にスカウトして面接をしてみたら、「経験は少なかったけれど人間性に魅力がある」、「会社の理念に共感してくれる」、「プロフィールに書いてない技術があった」など、文面だけではわからないその人の強みや適性が見えることがあります。求職者の方も、求人を見ていただけではわからないその会社の魅力に気づくこともできます。いうなれば、「スカウトによって求職者の可能性を広げる」ということ。これがダイレクトリクルーティングのメリットです。

採用市場のブルーオーシャン、“地方の若手”の採用に注力せよ!

―ほか、採用において有効な戦略はありますか?

特に“地方の求職者”、特に地方でも“若手”を狙っていくのが、有効なのではないかと思います。

都会ですと多くの飲食店が存在し、求職者の選択肢も多く採用市場は激戦です。一方、地方では「求職への意欲はあっても、条件に合う店舗がない」という若い人材が多いんです。飲食店の数が少ないから、求人の選択肢が限られてしまう。離れた地域ですと転居の必要も出てきてはしまいますが、20代の若手であれば単身の方も多く、チャレンジもしやすい。自分はもっと高い技術を身につけたいとくすぶっている若い人の背中を、スカウトで押してあげるのはよいことだと思うんです。

また、若者が減少している日本の人口比からして、今後、若手の採用はどんどん難しくなっていきます。年配者と比べて若手はこれから採用市場でより希少な存在となっていくでしょう。しかし、将来的に会社を存続させていくことを考えれば、今のうちにポテンシャルの高い若手を採用していくことは必須です。

ゼロ円で求人掲載&スカウトメールも完全無料!「FoodsLabo」の活用方法

―「FoodsLabo」は、まさにダイレクトリクルーティングのためのプラットフォームですね。

はい。ダイレクトリクルーティングこそ、飲食業界の人手不足問題を解決できる、と考え、2017年に前職を退職し、このサービスを立ち上げました。「FoodsLabo」は、基本的に求人の掲載やスカウトは無料で、採用が決まったときに成功報酬をいただくかたち。「FoodsLabo」の求人掲載はいくら掲載しても無料にしましたので、なるべくたくさんの求人を掲載してほしいです。数多くインターネットへ露出することで、求職者の目に振れやすくなりますので。先ほどお話したように、スカウトは数が大切なので、スカウトもいくら送っても無料です。現在、「FoodsLabo」には毎月2000~3000人の求職者の会員登録があるので、スカウトしたい人材がきっと見つかるはずです。

―とはいえ、現場も忙しい飲食店ではスカウトの文面を作るのも大変そうですが…?

「FoodsLabo」のスカウトメールでは、「あなたのここに興味を持ちました」といった、求職者が求める内容を端的に書くための「ひな型」を用意しています。そのため、ひとりひとりに対して内容をカスタマイズしたメールを1分ほどで作成できます。これにより、多くの求職者にスカウトを送ることが可能です。加えて、人は長い文章をなかなか読んでくれないもの。一生懸命作成したスカウト文も、長文ではかえって読まれないのです。「FoodsLabo」では、求人側も求職側も、より効率的な採用活動を実現できるサービスを目指しています。

会社の成長を飛躍させる、「人事部」が担うべき役割とは?

―よい人材を採用した後、すぐに辞められては意味がありません。

人があふれていた時代は、辞めても変わりがいくらでもいる、という状況でしたが、少子化・人口減少が顕著な今、採用した人を定着させるための「人材教育」も重要ですね。そのために、私は人事部の設置を提案しています。

―前回のインタビューでも「人事部の設置が重要である」とのことでした。具体的に人事部とは、何をすべきでしょうか?

まずは現場のフォローアップです。飲食業界の離職の原因で多いのが、面接時と入社後のギャップ。例えば、面接で「月8回の休日がある」といわれたのに、実際に現場に入ったら週1回しか休日がなかった、といったケースも珍しくありません。こういった問題は現場任せにするのではなく、人事部が解決し、離職を防いでいくべきです。

加えて、採用に関する業務も人事部の管轄として取り組んでほしいです。具体的には、採用に関する目標値を、ぼやっとした肌感覚ではなく“数字”で管理すること。そもそも採用に苦戦する企業の根本的な問題点は、「どんな人が」「何人くらいほしいのか」といった数字が明確化できていない点です。効果的な採用を行うためには、現場の適正人数や年間の離職率を割り出し、何名採用する必要があるのか、それに至るまでのKPIなど、数字で管理する必要があります。スカウトは数多く打つべきとは言いましたが、最低限、そういった数字を明確にしたうえでスカウトする基準を作っておくことは必要です。

―飲食業界で専任の人事部を置いている企業は多くないように思います。

現在の飲食業界において、人事部のプライオリティはそこまで高くありません。そこまでリソースを割けない、というのが本音なのもわかります。おすすめは、現状の店長のひとりを人事部に配置すること。現場を知っている人材が人事部に入ることで、新入社員へのフォローが手厚くなるだけでなく、新しい店長候補の育成にもつながる効果を期待できます。

会社を成長させ、長く存続し続けるために、長期的視点で見れば、人事部への設置は必須。特に3店舗を超えてきた会社にはぜひ検討してほしいです。飲食店を営む上で最も重要な財産は“人材”。その採用のお手伝いをクオレガが担っていければと思います。

株式会社クオレガ https://cuolega.co.jp/
FoodsLabo https://foods-labo.com/
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