目標金額も見せ方のひとつ。目的に合った金額設定を行うべし
峠氏:はい。私たちに掲載者から多く寄せられるのが「目標金額の決め方がわからない」という質問です。
これについては2パターンあります。ひとつめが、あらかじめ必要な金額がわかっている場合。これは、店のリニューアルや商品量産のための機械の導入、サービス向上のための人件費の確保といった、目的のために必要な費用から逆算する決め方です。
もうひとつは、リーチしたい人数を増やしたいPRパターン。「うちにはこういうサービスがあります」、「こんな商品できました」といった、自社・自店舗のサービスや商品を多くの人に届けたいといったときに、購入者 の人数から逆算する決め方です。
内山氏:「銀座稲葉」のプロジェクトでは、目標金額は200万円で設定しました。もともと私はもっと高い目標を考えていましたが、峠さんにご説明されてこの金額にしたのです。
峠氏:クラウドファンディングは、掲載したら終わりではなくて「購入者の目にどう映るか」ということが重要になってきます。
例えば、目標金額を低めに設定したら、早期に達成することに期待ができます。もし、プロジェクト掲載から1日で達成したら、購入者は「人気のプロジェクトだ」と思ってくれますよね?逆に、「困っています。助けてください」というメッセージの込められたプロジェクトであれば、簡単に達成しない金額の方が説得力を持たせられると思います。見ている人も、応援しがいがあると感じて購入 や拡散をしてくれることが多いのです。
そういった目線で見ると、「銀座稲葉」は高級店で稲葉さんという広告塔もいるため、購入金額 が集まっていないように見える方がリスクだと考えたのです。だから、早期達成が望める金額にして、達成後、盛り上げるプランを立てました。もちろん200万円だって、決して低い目標じゃないのですけどね(笑)。