スペシャル企画

【連載】飲食コンサルタント・三ツ井創太郎の年商10億円最速突破講座 Vol.4【動画付講座】計画的な売上アップを実現する!飲食店の年間販促計画の作り方

飲食店コンサルティング会社、スリーウェルマネジメントの代表コンサルタント・三ツ井創太郎氏による連載企画、「三ツ井創太郎の年商10億円最速突破講座」。飲食店が年商10億円を最速突破する為に必要となるマーケティング&マネジメントの様々なノウハウや成功事例等を紹介する。第四回のテーマは「計画的な売上アップを実現する!飲食店の年間販促計画の作り方」だ。



※今回の講座はこちらより動画講座をご覧頂けます。

売上アップは全ての飲食店にとって重要な課題です。しかしながら「売上が悪いので急遽来月チラシ販促をやろう!」こんな行き当たりばったりの販売促進ではしっかりとした成果を出す事はません。今回の講座では戦略的な販売促進について学んで頂きます。

戦略的な販売促進を行っていく上で重要なのは「年間を通じた商品・販促戦略」=MD(MerchanDising)戦略です。

飲食店における年間MD戦略を構築していく上で重要となる6つのポイントについて具体的にお話をさせて頂きます。

①マーケットニーズ

まず最初に考えていくのは年間を通じたマーケットニーズ=オケージョンです。例えば繁華街であれば3月、4月は歓送迎会需要、郊外店であれば7月~8月は夏休み需要といった季節毎のニーズがあります。まずはこれらを年間カレンダーに落とし込んでいく事が重要です。こうした年間需要カレンダーはグルメサイトの営業の方等にお願いするともらえる場合もありますので聞いてみて下さい。ただこうした一般的なマーケットニーズは当然ながら競合が多いので、自社ならではのターゲットとそのニーズを盛り込む事ができるとかなり効果が期待できます。

②グランドメニュー

グラインドメニューリニューアルのタイミングも年間を通じて決定しておきます。グランドメニュー変更には大きなコストがかかります。このコストとは「時間コスト」「オペレーション構築(見直し)コスト」「ロスコスト」「備品コスト」です。こうした事を踏まえた上で、繁忙期をずらす等の対策も考えておく必要があります。

③宴会&コースメニュー

季節宴会&コースといった需要に対するメニューの開始と終了日を決定しておきます。アルコール業態であれば、宴会&コースカテゴリー売上は年間を通じて大きなシェアとなる為、しっかりとした計画が重要となります。

④シーズンメニュー

一般的には「季節のおすすめ」に分類される商品です。こちらはあまりコストがかからないよう「手書き」や「POP」で訴求していく流れとなります。なおシーズンメニューに関しては「やってはいるけど出数などの数値はとってない」という店舗様がおられますが、シーズンメニューの販売データは翌年以降のマーケティング戦略を考える上ではとても重要な指数となりますので、必ずデータを取るようにして下さい。

⑤販促・イベント

そして①~④が決定した上でこれらを「いつ」「誰に」「何の媒体に」「幾ら使って」販促していくのかをMD計画表に落とし込んでいきます。そして何よりも大切なのはまずは①~④の「商品戦略」をしっかりと固める事です。「販促の為の販促」では意味がありません。また商品力の低い商品を販促する事は「お金をかけて”不満足”を宣伝している」のと同じです。

⑥効果測定

⑤で実施した販促に関して、同じMD表内で効果測定を行います。これにより自社ならではのMDノウハウを蓄積していきます。MD計画は初年度はどうしても「産みの苦しみ」がありますが、こうしたノウハウは必ず企業の財産となります。

さらに効果測定を行う上でのポイントは下記の4点になります。

(1)販促誘因売上
これは「その販促をした事で来店したお客様が使った合計金額」の事です。具体的に言うと、販促クーポンを持参されたお客様のテーブルの合計売上です。(同伴客の売上も誘因売上として計上)

(2)販促誘因客数
これは「その販促をした事で来店したお客様の合計人数」の事です。具体的に言うと、販促クーポンを持参されたお客様のテーブルの合計人数です。(同伴客も誘因人数として計上)

(3)販促経費
その販促を実施する為にかかった経費です。

(4)1名獲得単価
別名CPO(コスト・パー・オーダー)とも言われますが、その販促でお客様1名を獲得する為にかかった費用です。具体的には④販促経費÷③販促誘因客数で割出します。

このように年間の販促計画をしっかりと立て、その販促の実績をしっかりと集計し次の販促計画に活かしていく。こうしたPDCAサイクルを構築していく事で売上アップの仕組み化を実現する事が可能になります。

最後までお読み頂きありがとうございました。


※今回の講座はこちらより動画講座をご覧頂けます。

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株式会社スリーウェルマネジメント
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★三ツ井創太郎プロフィール
株式会社スリーウェルマネジメント代表
一般社団法人日本フードビジネス経営協会 理事長

1980年、アパレル業を営む父と老舗呉服店の娘である母の長男として神奈川県横浜市で産まれる。高校三年の時にバブル経済の崩壊に伴い家業が倒産し家を追われる。大学時代は昼は、寿司店の板場でアルバイトをする傍ら、累計2,600万部以上の著書を発刊している日本で最も有名な料理研究家の栗原はるみ氏の元で、調理アシスタントとして住み込みで働き、夜はバーでバーテンダーをして学費を稼ぐ生活を送る。家業の倒産などの経験から経営者を支援する「経営コンサルタント」という職業に漠然と興味を持ち出す。

2003年、大学卒業と同時に日本全国で60店舗以上店舗展開している東京の企業に入社。同社レストランのキッチン、ホール、店長等を歴任した後、最年少で飲食部門統括責任者に昇進。多店舗化に向けた組織構築やライフスタイル提案型カフェの業態開発、フランチャイズ本部構築などを最前線の現場において10年以上経験。それでも「経営コンサルタントになって、かつての父のように困っている経営者の助けになりたい!」という想いは強く、 2009年より、昼は飲食企業の統括業務を行いながら、夜は東京のビジネススクールに通い2年間で2,000時間以上を費やして、国内外の最新の経営学を学ぶ。

2012年、東証一部上場のコンサルティング会社である株式会社船井総研入社。入社2年で飲食部門のチームリーダーに昇進。10年以上の飲食勤務で培った“現場感覚”と、数多くのコンサルティング実績に裏づけされる“最新のビジネス理論”を取り入れたコンサルティングにより、中小企業から大手上場外食チェーンまで幅広いクライアントへ支援を行う。

2016年、4月株式会社スリーウェルマネジメント設立。2017年に出版した「飲食店経営“人の問題”を解決する33の法則(同文舘出版)」がアマゾン外食本ランキング1位のベストセラーとなる。

現在は日本全国の個人店から上場チェーン、海外企業までの幅広い企業に対して「業態開発」「業績アップ」「店舗マネジメント」「人材マネジメント」等、様々なコンサルティング支援を行う傍ら、日経MJへの外食記事提供やテレビ、業界紙などでの専門家解説等も多数手がけている。

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