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【特別セミナーレポート】Airレジ ミニセミナー Vol.2 手掛けた案件3,000件!起業コンサルタントが伝授する“失敗しないお店開業の法則”


■失敗しない開業のため重要な情報とは

8月23日、リクルートライフスタイル(東京都千代田区、代表取締役 淺野健氏)が主催する「店舗オーナー向け Airレジ ミニセミナー」が渋谷の「BOOK LAB TOKYO」で開催された。第二回目を迎える今回、講師を務めたのは起業コンサルV-Spiritsグループ(東京都豊島区、グループ代表 中野裕哲氏)の中野氏だ。

講師を務めた、起業コンサルV-Spiritsグループ・グループ代表の中野裕哲氏

同氏は、起業支援サイト「DREAM GATE」内で起業面談相談6年連続日本一になるなど、起業やSOHO・ベンチャー経営について数々の実績を持つ。3,000件の起業アイデアを見てきたり、年間約200件の起業相談を無料で受託したり、約100件超の補助金採択を実現したりと、圧倒的なコンサルタント件数を誇る。また「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」や「個人事業の始め方」、「融資を引き出す創業計画書 つくり方・活かし方」といった起業・経営関連の著書を多数リリースしており、中にはベストセラーとなるものも少なくない。

こうしたノウハウを生かして、当日は「失敗しないお店開業の法則」というテーマでセミナーを実施。企業サポートのスペシャリスト・中野氏の話を無料で聞けるとあって、当日は多くの参加者が会場につめかけた。

中野氏の話に耳を傾ける参加者の方々

中野氏は「私は現在、税理士や定社労士、行政書士などの資格を持って活動しています」と言うと、次のように続けてセミナーを開始した。「コンサルティングの経験を生かして書籍も出版していますが、本には書けることと書けないことがあります。本に書けない内容は、最新情報などが最たる例ですね。私はもう一つの肩書として『レア補助金ハンター』という ものを持っています(笑)。今日は、創業融資の最新の情報と併せて、あまり知られていない補助金の情報もお伝えしていきますので、今後の事業にぜひ役立ていってください」

セミナーの流れは下記の通りだ。

プロローグ.失敗しないお店の開業 法則は意外とシンプル
1.好きなこと、できること、ニーズがあること ~3つが重なるところで企業する~
2.計画を具体化するには? ~競合に勝てるビジネスモデルで起業する~
3.事業にいくらかかるかを計算する ~計数管理を徹底して失敗を避ける~
4.スタート時にできるだけ多く借りておく ~創業融資は目一杯借りる~
5.もらえるものは全てもらうことが余裕を生む ~戦略的に補助金・助成金を獲得する~
エピローグ.どうしても成し遂げるという強い意志と根気 正確な最新情報を元にした準備と行動

まずプロローグの「失敗しないお店の開業 法則は意外とシンプル」の中で「失敗しないお店の開業」として、二つの要因を紹介。それが「①どうしても成し遂げるという強い意志」と「②正確な最新情報を元にした準備と行動」の2つだ。

特に②がとても重要だと指摘すると、「正確」と「最新」のキーワードについて、次のように話す。

「起業に向けた準備と言えば、まずはWEBで情報取集を始める方が多いかもしれません。しかし、実は、その情報をもとに行動すると危ない目にあう可能性があります。ネットでは、いろいろな人がいろいろなことを発信していて、中には間違ったことも書かれてあるからです。また起業するときに、先輩経営者からアドバイスをもらうケースもあるでしょう。ところが、10年前に起業した方の情報が今も役立つかというと、そうとは言い切れません。融資制度は毎年変わっていますし、補助金に至っては三カ月で変わります。間違った情報を元にして行動してしまうと取り返しがつきません。ぜひ正確な最新情報をもとにした準備と行動をしていってください」

■中野流、勝てるビジネスモデルの作り方

セミナーの話題は「1.好きなこと、できること、ニーズがあること ~3つが重なるところで企業する~」に移る。失敗しない起業では「①好きなこと、したいこと」と「②できること」、「③ニーズがあること」の3つが重なることが大変重要だと中野氏は話す。

そして自身が過去にコンサルを担当した事例を紹介した。その方のプロフィールは下記の通りだ。

以上を踏まえて、同氏はこのように説明を始めた。「彼は元自衛隊員で、地元の埼玉でスポーツジムを開きたいという希望を持っていました。結論から言うと、ジムは大盛況していて、テレビの取材も殺到中です。どM系の企画として、度々、バラエティ番組に登場しています。地元の人はもちろん、四国や九州から参加される方も珍しくありません」。

そして上記の3つを踏まえて、成功の要因について解説をした。「まず『好きなこと、したいこと』として、彼は、自衛隊流の鍛錬術を世の中に広めたいという強い気持ちを持っていました。次の『できること』では、自衛隊の元教育担当の教官という経歴が生かされています。世の中に、そうした経歴を持つ方自体なかなかいないので、競合はほぼ存在しませんからね。最後の『ニーズがあること』では、大手のスポーツジムと競合しないため、潜在的な需要を掘り起こすことができました。昼間の時間帯には子連れの主婦も多かった特徴を生かして、現在ではファミリーコースも設けてジムを運営しています」

中野氏がコンサルを担当した案件だからだろう。実際、同ジムは「自衛隊式のトレーニング」や「護身術も習える」、「高くない価格設定」、「ファミリーで通える」、「子連れもOK」、「他には無いような催し」など、他のスポーツジムにはない特徴が多い。それがそのまま同ジムの成功要因ともなっている。最後に同氏は「3つの表を自分で書き出してみる。すると深く掘り下げて考えることができるので、自分の武器が見つかるかもしれません」と語って、本章をまとめた。

その話の延長線上に「2.計画を具体化するには? ~競合に勝てるビジネスモデルで起業する~」が来る。競合に勝てるビジネスモデルにするためには、下記の3つを決めていかなければならない。

①誰に
②何を
③どのように売るか

先のスポーツジムの事例に当てはめると、下記の通りとなる。

この3つの分析を通して、競合に勝てるビジネスモデルが抽出されていく。なお、スポーツジムの場所を越谷にしたのも理由がある。当時、「越谷レイクタウン」の建設に併せて住宅街が開発されていて、人口の増加が見込めるエリアだった。そのため、越谷在住の30代から40代の男性はもちろん、その家族の利用ニーズも掘り起こせる可能性があったのだ。そうした緻密なリサーチも、マーケットで勝てる店作りには欠かすことができない。

→■開業資金で困らないためのポイント

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