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この5年で売上10倍以上の50億円へ!しかも実質無借金経営!「カッコイイ、稼げる、叶う」の“3K”で躍進する格安居酒屋「鶏ヤロー」の代表・和田成司氏インタビュー【次世代居酒屋チェーンの旗手たち】


商品は「味つけ」を工夫。居抜きの出店でも利益を出しやすくする

Q:「鶏ヤロー」はレモンサワーが50円(税抜/以下同)、ハイボールが99円とドリンクが激安です。フードも看板商品の1本99円の「スパイシー串」、1個199円で特大サイズの「和田ちゃん唐揚げ」を始め、リーズナブルなメニューがズラリと揃っています。メニュー全体の原価率はどれくらいですか。
27%です。

Q:客単価2000円の格安メニューで、原価率を30%以内に抑えるためにどんな工夫をしているのですか。

特別なことをしているとは思っていませんが、例えば、「鶏ヤロー」のお通しは税抜で約350円。これだけで客単価2000円の15%以上を占めます。そのお通しの原価がかなり低いので、全体の原価率を押し下げてくれます。また、これだけ低価格の居酒屋なので、当然、原価の高い食材は使わない。商品開発の担当者いわく、うちが使っている食材でキロ単価が一番高いのはマヨネーズだとか。では、どうやって商品の魅力を高めるかというと味つけです。例えば、「和田ちゃん唐揚げ」はスパイシーな旨さが人気で、これはスナック菓子のヤキツキになる味つけなども参考にして開発しました。

Q:ずっと居抜きで出店し、初期投資額を抑えているのも利益を出しやすくするポイントですか。

はい、その通りです。

Q:具体的にどれくらいの初期投資額で出店するのですか。

もちろん立地や規模によって違いますが、例えば、最近出店した茨城県の土浦店は30坪の店舗で、物件取得費も含めた総投資額が800万円で済みました。それで月に150万円の利益を上げているので、半年で初期投資回収が終わります。

Q:これからも居抜きオンリーで行くのですか。

実はちょうど80店舗目となった大阪の「鶏ヤロー」で、初めてスケルトンの店舗で出店しました。近々、東京の新橋にオープン予定の店舗もスケルトンで、こちらは物件取得費も含めると約1億円の投資額になります。新橋は居抜きの物件がなかなか出ないため、それだけのお金がかかってもスケルトンで出店することにしました。これからも居抜きが中心なのは変わりませんが、どうしても出店したい場所はスケルトンでも勝負します。

Q:「鶏ヤロー」の店舗は、居抜きであっても壁に貼ってあるユニークなPOPが「鶏ヤローらしさ」を醸し出しています。先日、私が利用した店舗でも、「おしぼりで顔を拭く男性が、大好きです(女性のイラストとともに)」、「定員に思わせぶりな態度を取らないでください。カッコつけようと無駄に張り切ります。仕事になりません(目隠し線が入った男性の写真とともに)」などのPOPが目を引いていました。

POPも最初は内装にお金をかけないためにやったものでした。壁紙を新しくすると結構、お金がかかる。それなら、壁に何か面白いPOPを貼りまくろうという感じで始めました。

店内に貼られるPOPの一例。ユニークな店内POPも「鶏ヤロー」の魅力

Q:ユニークなPOPとともにテキーラも「鶏ヤロー」を象徴するものになっています。利用した店舗では卓上に「テキーラダッシュボタン」があり、「テキーラ観覧車」や「テキーラジュレ」も提供していて、さらにお通しでテキーラが選べました。

「若者のお酒ばなれを防ぐ」を「ヤローコンセプト」にしていて、テキーラもZ世代に楽しんでもらうためのツールの一つです。いろいろと売り方を工夫してきたことで、今では日本で一番、テキーラを売っている居酒屋チェーンと言われるようになりました。テキーラが売れると原価率も下がります。

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