笹塚に「Munu（ムニュ）」が開業。「笹塚ボウル」直営レストランに9年、キャリア豊富なオーナーの日替わりジャンルレスな料理が楽しめる”ワイン屋“。地元愛を胸にドミナント展開を目指す

“目的来店”時代に合わせた、小さな個人店の立地戦略

「『笹塚ボウル』では、社長や会長に、ここがおいしいからとレストランに連れて行ってもらったり、勉強になるからと海外にも連れて行ってもらったりして、いろんな経験をさせていただきました。ここで本当に成長することができたと思います」（堀本氏）。独立のきっかけは、2年ほど前の「笹塚ボウル」の改装だ。「『笹塚ボウル』のキッチンに立ってほしいと言われ、しばらくやらせていただきました。けれど、そこではやりたいことが見つけられなかった。今でもすごく好きな場所なんですが」。堀本氏が作りたかったのは、お客の声に耳を傾けながらワインと料理を提供できる店。それには独立しかないと思い、店のオープンを決意した。開業の準備期間中、ダルマプロダクションの「Viva Banco（ビババンコ）」にアルバイトで入店。「古賀社長（ダルマプロダクション）にお会いして、いろいろ相談に乗ってもらいました。本当にお世話になりましたね」（堀本氏）。多くの店舗で経験を積み、そこで新たに人の繋がりが広がっていくのは、堀本氏の人柄と共に料理への熱い思いゆえだろう。

オープンにあたり、選んだ立地は笹塚。その理由を「絶対、笹塚でしたね。『マニアル』のお客様も心待ちにしてくださっていたので。笹塚が大好きなんです」と語る。

物件は京王興産の会長の持ち物件。以前は理髪店だったのだそう。駅から少し歩く場所になるが、逆に目的を持って来店をするお客が多くなるというメリットもある。「今は、どこかの街に遊びに行って、そこでご飯を食べるというより、SNSで探して、この店に行きたいから来るといった目的来店が多い時代だと思います。『Munu』のようなこぢんまりとした個人店の場合、むしろ家賃が高い駅前などの方がデメリットが大きいと考えました」（堀本氏）

家具は木の温かみがあるものを使用。大きな窓から天然光が入り、明るく清潔感のある店内になっている

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