五反田に「タロウヤマダ」が開業。「大衆ビストロ ジル」「酒場シナトラ」のジリオン新業態、ジャンルレス、ボーダレス、ノーコンセプト、枠にとらわれない新スタイル“洋”居酒屋

5月には目黒に立ち飲みがオープン。今後も目指すのは「価値型の店」

オープンから３か月ほど。「本来は20代の若い人やインバウンドがふらりと気軽に立ち寄れる、集まることが目的になるような業態としてつくりましたが、結果として五反田という立地では30代や40代の食の感度の高い人が目的来店することが多い。単価も5000円と想定より1000円ほど高くなっています。これはこれでアリなのですが」と吉田氏。今後は翌１～２時までの深夜営業を実施し、気温が上がれば外のテラス席も開放する予定で、さらなる集客を図る。

今後の同社の動向としては、5月には目黒に立ち飲みスタイルの新業態がオープン。スタッフへののれん分けも視野に入れた業態だという。他、2025年には大井町にも出店予定がある。2024年いっぱいで閉めた「大衆ビストロジル 西新宿店」も、2026年春から夏にかけて新宿の別の場所で復活予定だ。

「コロナ禍を経て、世の中の人々の外食の回数は減っているが、その分、その機会に対する期待値は高まっている。そんな中で当社が目指すのは『価値型の店』。いかにお客様に価値を提供してファンを増やし、一過性で瞬間風速なトレンディングではなく、本当の意味で必要とされていくオンリーワンなブランディングが実現できるか。また、かつて自分が飲食に入るきっかけになったグローバルダイニングやその中で飲食業の素晴らしさや価値を教えてくれたすごい先輩や仲間たちのように、働くスタッフにとっても価値を提供できる店を一つでも多くつくっていける会社へと成長してきたい」と吉田氏は話す。

「タロウヤマダ」スタッフの皆さん。若手スタッフも客前のカウンターに立ちバリバリ活躍する

（取材＝大関　まなみ）

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