元美容師がベイシックス、アッパー居酒屋などを経て独立
東京屈指のサブカルタウンであり、代々続く老舗店から今を感じる新進気鋭店まで、さまざまな飲食店で賑わう高円寺。そんな高円寺の街にひっそりと新たな酒場が生まれた。博多・九州料理や、岩手県の名物料理がそろう「酒坐愛次郎(さけぐらあいじろう)」だ。
オーナー谷村愛弘氏が飲食業をスタートしたのは27歳。地元・岩手・盛岡で美容師として勤務していた谷村氏は、将来的な働き方に悩んでいた時に、当時通っていた楽コーポレーション卒業生が営む「ゆ家」に影響を受けて、飲食業への転身を決意。盛岡で居酒屋を多店舗展開するseriousで2年ほど働いた後、30歳手前で上京し、より高度な技術や経営ノウハウを身に付けるべくベイシックスの門を叩いた。
「ジョウモン吉祥寺店」を中心にベイシックスでは3年ほど働き、その後、高円寺の「鉄板焼アイアンマン」や「カドヤ」でさらに5年。コロナ禍では一度地元に戻り、現地の農家や酒蔵、生産者との交流を経て、一から食の原点を見直した。その後再び上京し、「独立を視野に入れて、自分の幅を広げたい」という思いで、渋谷「並木橋なかむら」や西麻布「田中田」といった、それまでの修業先よりも単価の高い居酒屋にて3年ほど修行した。谷村氏は「ずっと現場に立ちたいと考えているので、いろいろな単価のお店で学んで幅を広げたかった。高級店の単価設定やセットの仕方、美術品を用いた空間づくりなどを学べて良かったですね」と振り返る。
十分に技術を身に付けたタイミングで独立を考え、まずは前職「田中田」と近い西麻布エリアで物件を探すも、条件が合わず断念。続いて、元職場であり馴染のある高円寺で検討したところ、駅近で、15坪と十分なキャパシティのある手頃な物件を見つけた。以前はキャバクラの控室として利用されていた同物件。2階で集客には多少の懸念はあったが、高円寺に知り合いが多く、「いつ自分のお店を開くの?」と期待されていたことから、宣伝広告費をほとんどかけずに集客できる土台が整っていたことも決断の後押しとなった。
店舗データ
店名 | 酒坐愛次郎(さけぐらあいじろう) |
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住所 | 東京都杉並区高円寺南4-28-7 高円寺Jビル2F |
アクセス | JR高円寺駅南口から徒歩1分 |
電話 | 03-5929-9930 |
営業時間 | 17:00〜23:00(フードLO22:00 ドリンクLO22:30) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 15坪35席 |
客単価 | 6000~7000円 |
オープン日 | 2024年9月25日 |
関連リンク | 酒坐愛次郎(Instagram) |