「青山一丁目たぬき」が開業。subLimeから独立したStyLeの最新店舗、「〆の自家製麺が美味しい大衆酒場」を目指し、大衆酒場不毛の青山一丁目でニーズを刈り取る

テレビに例えるならゴールデン番組も深夜番組も、バランスよく組み入れる経営体制

オープンから1か月ほど、狙い通り、界隈になかった店として近隣の人を中心に集客し、日商30万円ほど。「ニーズはあると言っても人の絶対数はそこまで多くない街なので、集客人数を上げてくのには限界はある。現在は単価3000円程度ですが、単価の方をもう少し上げていくことで売上を伸ばしたい」と石川氏。

会社としては、これからも変わらずジャンル・価格帯ともに様々な業態を展開していきたいという。「テレビ番組に例えると、日常使いができて大衆ウケする業態をゴールデン番組、高級店や尖った店など一部のニッチなニーズを満たす業態を深夜番組だとして、当社ではどちらの業態もバランスよく取り組みたい。テレビ局はその2タイプの番組を持っているからこそ成り立っているわけですし、深夜からゴールデンに進出した番組は長続きすることが多いように、互いのノウハウを共有することでシナジーを生み出せるはず。飲食ではゴールデンだけ、深夜だけ、とどちらかに特化する経営者が多いけど、私はどちらもバランスよく組み入れることで会社として強い体制を確立したい。そもそも私の根本にあるのは、社員の皆と楽しいことに挑戦したいという気持ち。収益を上げて基盤が固まっているからこそ、ワクワクすることに挑戦できますし」と石川氏。今後は上場も視野に入れ、絶妙なバランス感覚を武器に、今までにない飲食店の経営スタイルを貫いていく。

写真右端がStyLe代表の石川瑛祐氏、スタッフの皆さんと。一見、クールに見える石川氏だが「情熱があれば何でもできる」と語る

（取材＝大関　まなみ）

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