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北千住に「CAJYULABO(カジュラボ)」が開業。柑橘を丸ごと飲むクラフトサワーと50種類の唐揚げを看板に、酒好きの女性客を狙う

6月2日、北千住駅から徒歩5分の場所に「CAJYULABO(カジュラボ)」がオープンした。海老沼 敬介氏が代表を務めるここちクリエイト(東京都足立区)の独立1店舗目。“クラフトサワーとサワーに合わせる旨いもん”がコンセプトで、果汁搾り機の「カジュッタ」を使用した柑橘を丸ごと飲むクラフトサワーと、50種類の組み合わせから選べる唐揚げが看板メニューだ。駅前の飲み屋街より少し離れた立地で、30〜40代の女性をメインターゲットとしてじっくり酒と食事を楽しむ酒場を目指す。

フレッシュなフルーツをウリとする同店らしいレモンをかたどった看板。カウンターつきの大きな窓があり、外からでも厨房の様子がうかがえる
ブルックリンニューヨークテイストの内装。果汁搾り機「カジュッタ」は、客席から搾っている様子が見えるようにカウンター上に配置
果物の皮を器にして、中に入ったたっぷりの果汁をお客の手で注ぐ「旬のかじゅサワー」。「CAJYULABO」の店名ロゴも入って写真映えも抜群
「唐揚げ」の組み合わせ例。左上から時計回りに、「ささみ×バルサミコ」、「もも×チーズソース」、「砂肝×千寿ネギポン酢」、「手羽先×ホットチリ」、「ヤゲン軟骨×タルタル」、「もも×プレーン」
ここちクリエイト代表の海老沼 敬介氏

(取材=福井 晶)


生活道路として使われる路地裏に集客を見込んで出店

海老沼氏は学生時代にアルバイトで飲食業界に足を踏み入れ、ジャズのライブレストランに5年ほど在籍。バーテンダーとして腕を磨いた。その後、先輩の紹介により自由が丘の「旬炉あわい」で正社員として働き、接客のホスピタリティを学びながら、日本酒の利き酒師の資格を取得。「旬炉あわい」が移転する際、スケルトン物件からの店舗立ち上げを経験し、店舗全体のSNSやWebサイトの運用なども担当した。「『旬路あわい』のオーナーは、私と同じく料理人出身ではなく、サービスやマネジメントの人でした。接客はもちろん、店舗運営まで幅広く学ばせてもらいました」と海老沼氏。同店を4年で退職し、地元・足立区の繁華街、北千住の居酒屋で2年勤務。北千住の商業ビルの増加、つくばエクスプレスの開業、大学の開校など、年々盛り上がっている様子を目の当たりにして、同エリアで店舗を立ち上げることを決意。再び「旬炉あわい」へ戻り、計6年研鑽を積んだのちに2018年10月に独立へと歩みを進めた。

物件は希望していた北千住にて、親族の所有する土地にテナントビルを建てる話が舞い込み、早々に決定。「商店街のある宿場町通りから一本奥に入っているので、好立地とは言い切れませんが、店の前は北千住駅への通勤・通学などの生活道路として使う近隣住民も多く、認知や集客が見込めると判断しました」と海老沼氏。建築は2019年末に完了予定だったが、東京オリンピックの建築ラッシュの影響で工期が大幅に遅れ、店舗は2020年の4月に完成。コロナの緊急事態宣言での開業延期を経て、6月にようやくオープンにこぎつけた。

北千住にない業態を作るため、果汁搾り機を使用したサワーをメインに

クラフトサワーとそれにあうつまみを主役にしたコンセプトは、北千住の街を歩いて徹底的に市場調査をした末に、物件ありきで考案。「北千住駅周辺の利用者は都心部と違って道行く人がゆっくり歩くのが印象的でした。また、余所行きの服装で歩くカップルもいないなと。千葉や埼玉から都心部へ働きに出る人のターミナル駅であり、普段使いの街なんだなと。街ゆく様々な層の中から、少人数でじっくり飲むタイプの30〜40代の女性をメインターゲットにし、はりきった女子会というよりも、ゆっくり食事と酒が楽しめる店づくりを考えました」と海老沼氏。クラフトサワーをメインコンテンツに据えたのは、北千住にない業態を作りたいと検討した結果、料理だけでなくドリンクでも店の特色を出そうと判断したため。「北千住はワインを飲ませる洒落た店でもドリンクメニューの上の方にウーロンハイが書かれています。そこで“大衆感”を重要視しながら、下町で親しまれてきた酎ハイ・サワーを新しくアップデートしたドリンクが作れたら面白いのでは?と閃きました」と海老沼氏。そんな折にフルーツの形を丸ごと残したまま、果汁が搾れる果汁搾り機「カジュッタ」に出会い、柑橘を丸ごと使用したサワーを開発したという。

元バーテンダーの腕を活かした多彩なクラフトサワー

「カジュッタ」を使用するサワーは、「かじゅレモンサワー」、「かじゅグレープフルーツサワー」、「旬のかじゅサワー」(各650円)の3種類。ウォッカを炭酸水で割ったものに、丸ごと搾ったフルーツを添えて提供し、お客の手で果汁を注ぐ。果汁を半分残せば、おかわりチューハイが300円とお得な仕組みになっている。主に柑橘類の仕入れは、年間で12種類以上のフルーツを作り、農薬をほとんど使わない小田原の契約農家「矢郷農園」から行い、「旬のかじゅサワー」では清見オレンジ、湘南ゴールドなど旬に応じたものを提供。そのほか、「リンゴのスパークリングサワー」(650円)や「グリーンキウイサワー」(700円)など、季節のフルーツサワーも用意する。元バーテンダーである海老沼氏の技術を活かし、自家製シロップを使った「赤じそサワー」(500円)や、自家製のガリを使った「ガリサワー」(550円)などのオリジナルサワーもあり、海老沼氏は「ドリンクはオペレーションを度外視してこだわりました」と話し、その珍しさからほとんどのお客がサワーを注文、「ハートランド(樽生)」(580円)などのビールの注文率は低いという。加えて、海老沼氏が選び抜いた日本酒2種(90ml 500円〜)、焼酎(各500円)など、幅広くドリンクを揃える。

料理には“サワーに合わせる旨いもん”をセレクト

フードメニューはフレンチ出身のシェフが手がけ、サワーに合わせたつまみが中心。看板メニューはお客に選ぶ楽しみを提供する50種類の「唐揚げ」(400〜550円)で、千寿ねぎポン酢、ホットチリ、ポルチーニなどの味付け10種類と、もも、砂肝、ヤゲン軟骨など5種類の肉の部位が組み合わせられる。ささみ以外の部位は、あらかじめ低温調理で火を通しており、衣はフリットのように軽く、肉は柔らかくジューシーで、その味わいも好評。また、鶏皮を入れ脂の旨味を増した「レモンサワーのためのパテ」(800円)、「厚切り牛タンのレモンステーキ」(1500円)など、サワーを促進させるメニューが並び、「サーモンのミキュイ」(1200円)、「三元豚のローストポーク」(900円)など、シェフが得意とする低温調理の料理も揃う。

目標は北千住で3店舗。地元を盛り上げる店へ

現在の単価3000円から4000円ほど。狙い通り、客層は近隣住民や北千住で飲み歩く働き盛りの層が多く、駅近くの飲屋街に比べて、ゆっくりと食事を楽しむ客が中心だ。「男女比はやや女性が多いが、男性客やカップルの来店が多かったのは嬉しい誤算でした」と海老沼氏。今後は、オペレーションの安定などを図りながら、お客の少ない平日の集客にも注力していくという。長期的な目標について同氏は、「1店舗で終わらず北千住で3店舗を目標にしたかったので、最初から株式会社を立ち上げました。飲食店で地元を盛り上げていきたいです」と話した。

店舗データ

店名 CAJYULABO(カジュラボ)
住所 東京都足立区千住4-20-14 創造舎ビル 1F

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アクセス 北千住駅から徒歩5分
電話 03-5284-9877
営業時間 平日11:30~14:00(LO13:30)、17:00~23:00(LO22:00)、土日祝15:00~23:00(LO22:00)
定休日 火曜
坪数客数 22坪40席
客単価 3000〜4000円
運営会社 株式会社ここちクリエイト
オープン日 2020年6月2日
関連リンク CAJYULABO(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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