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自由が丘「でんやふじさわ」の2店舗目「別邸でんやふじさわ」が中目黒でオープン。創業から7年を迎え、改めてコンセプトを見つめ直した女将渾身の予約制コースを提供!

7月8日、「別邸でんやふじさわ」がオープンした。店主・女将の藤沢佳子氏は2013年から自由が丘で1号店の「でんやふじさわを」経営しており、今回は2店舗目。創業から7年、自身が本当にやりたいことを見つめなおした藤沢氏が行き着いたのは、「女将との会話はあくまでスパイスにして、お酒とお料理を味わってもらうことをメインにしたい」ということ。完全予約制で創作おでんを中心とした料理と2時間フリーフローの8000円コースをワンオペで提供するスタイルとしている。同時に1号店のリニューアルも実施し、心機一転、新たなスタートを切った。

店舗は建物と建物の間の、一見何もなさそうな細路地の先に。藤沢氏曰く「勇気を出して踏み出せば見つかるっていうワクワク感が面白いと思って」と、立地条件も気に入ったという
すでに和のテイストで構築されていた内装に心惹かれ、出店を決意した。「小上がりで、まさに『別邸(もうひとつの家)』という印象でした」と、藤沢氏
昆布と鰹出汁をベースに白醤油を使用して、関西寄りの透き通った出汁に仕上げたおでん。ネタは食べやすいようにひと口サイズを意識し、季節の野菜やチーズなどの洋物といった変わり種も
おでんと並んで人気メニューの「でんやのポケットシウマイ おまけ入り」。どこかで見たようなパッケージは「愛ゆえのオマージュで」とオリジナルのロゴを組み合わせてこのデザインに
店主の藤沢佳子氏。「ふとした時にアイデアが浮かび、実行に移さなければ気が済まないワンオペ経営者だからこそ、自分が信じる道を突き進む」と語る。今後の展開にも注目だ

広告代理店勤務からフリーのディレクターとして独立後、飲食業界に転身

藤沢氏は、新卒で広告代理店に就職。その後も数社の転職を経てフリーのアカウントディレクターとして活躍していた。「以前から飲食店には興味あったんですけれど、会社勤めじゃなくなったことで『あ、挑戦できるな』と思ったんです」と、藤沢氏。当初は昼間に従来からのディレクション業、夜間を飲食業というような二足の草鞋を履くつもりでいたが、計画をしていく中で飲食業の魅力の虜に。店舗経営一本で進むことを決めて開業の準備を進めていく。

初めは日本酒をメインにした「和酒バー」を想定し、そのつまみに、ワンオペでも仕込みさえしておけば温かい状態で提供できるおでんを考えていた。しかし、店舗の立地を鑑みてコンセプトを再考。「縁があった物件が雑居ビルの2階で、ぱっと見ると怪しいような印象を受けたんです。それならば、何を出しているかわかりやすい『おでん屋』にしたほうが、お客様からしてみるとキャッチーかなと思って」と、藤沢氏。改めて看板を創作おでんに据え、2013年に「でんやふじさわ」を開業した。

「2軒目利用の店」として認知されゆく状況を打破するため、新店開業を決意

1店舗目を開業してから数年経ち、藤沢氏は新店舗の開業を視野に入れ始める。その理由として大きかったのが、4坪カウンター席のみという店舗の狭さだ。パフォーマンスが限られるという問題もあるが、それに加えて店舗の訴求したいポイントとお客のニーズの乖離も懸念になっていた。「徐々に『2軒目として利用する店』、という印象がついていき、料理よりもおしゃべりが目的となる方が増えていきました」。自身が想像していた店づくりとは違う方向に進みつつある状況に悩み、打開策を試行錯誤している中で、中目黒に空き物件があるとの知らせが舞い込んできた。立地や内装の雰囲気が自身の業態との相性が良いと感じた藤沢氏は、ここに新店舗を開くことを決意。改めて、1店舗目のターゲットを店主とのおしゃべりをゆっくり楽しみたい1名客に定め、2店舗目は広いスペースを活かしてカップルや仕事での会食、団体客に向けて、おでんをはじめとした自慢の料理を味わってもらうための店舗と、利用シーンを差別化。7月に「別邸でんやふじさわ」をオープンした。

食べ飲み主体で高いコスパと満足度を重視したコースメニューを看板に据える

メニューはコース「別邸スタイル」(8000円、120分)が看板だ。「本日のおでん お品書きからお好きな10種」「お酒がとまらない酒の肴をポケット仕立て(でんやのシウマイ、酒の肴、青のポテサラ)」、「日替わり〆料理」に2時間のフリーフロードリンク付きの構成で、2名客や団体客の取り込みを狙う。

フリーフロードリンクは店内のショーケースからお客自身が選ぶスタイルで、「ハートランドビール」や「でんやのこだわりレモンサワー」、「自然派ワイン」、「日本酒(純米、純米吟醸、純米大吟醸、熟成、泡酒)」、「クラフト焼酎(芋、麦、米、お茶出し焼酎)」「プレミアムテキーラ(ブランコ、レポサド、アネホ、メスカル)」、「ウイスキー(岩井トラディション、角)」と、種類豊富。さらにお客の満足度向上を考え、シャンパーニュ各種(「ローランペリエ」、「アンリージロー」、「テタンジェ」等、日替わり)や「ケンゾーエステイト」など高級ラインのものもコースに含まれる。

そのほか、1名客の利用も想定し「いつものセット(本日のおすすめおでん5~6種盛り合わせ、飲み物、本日の酒の肴付き)」(2500円)や単品での一品メニュー「でんやのポケットシウマイ おまけ入り」(1200円)、「名物 青のポテサラ」(640円)なども用意している。

自店舗のスキームをオペレーション化し、「女将の量産」を今後の展開に

実は藤沢氏。自由が丘の「でんやふじさわ」を9月から会員制店舗「おでん 夜長月 ふじさわ」にリニューアルしていた。「中目黒の『別邸』を始めるにあたって、1号店を閉じることも考えていたんです。でも、いざ『別邸』を始めると改めて1号店の良さも見えてくるものでして」。店舗が狭いことを逆に強みとし、手厚い接客でコアなファンを掴めるよう会員制とすることで、「別邸」とのコンセプトをより明確にした形だ。さらに今後は、「おでん 夜長月 ふじさわ」のスキームをオペレーション化し、店舗展開を広げていくという考えも。「異業種出身で、何も知らないところから道を切り開いてきた私のハウトゥーを、私と同じように飲食出身ではないことが悩みになっているような、独立を志す女性にシェアしたいんです」と、語る。藤沢氏のスタイルと哲学を継承した女将の店が、そこかしこで見られる日は近いのかもしれない。

(取材=高橋 健太)

店舗データ

店名 別邸でんやふじさわ
住所 東京都目黒区上目黒2-24-14ふらっと公民館1F
アクセス 中目黒駅から徒歩4分
電話 なし ※要予約。問い合わせは公式LINEアカウント、各種SNSのDMから。
営業時間 18:00~24:00(完全予約制)
定休日 不定休
坪数客数 10坪11席
客単価 8000円
オープン日 2020年7月8日
関連リンク でんやふじさわ(FB)
関連リンク でんやふじさわ(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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