元乾物店を改装。30代~40代の独身女性がターゲットのワイン居酒屋に
エヌイーエスは、今年で創業から23年目。「恋文酒場 かっぱ」をはじめ、和食料理店、ワイン酒場、沖縄料理店、鉄板料理店などの多彩な業態で、渋谷をメインにドミナント展開しながら、都内全域に串カツ居酒屋「くし家串猿」の業態を広げている。三軒茶屋エリアでは今回が初出店だ。
「オモウツボ」のオープンは、物件との出合いがきっかけ。不動産会社から、70年以上続く乾物店の廃業に伴い空き物件を紹介された。店長の中山明子氏は「酒場文化の強い三角地帯の一角で、大通りからすぐ横の好立地。代表の山口が内見に来てみたら、大変いい物件だったので何か飲食店をやろうとなりました」と話す。業態は、中山氏がワインバル「恋文酒場 かっぱ 渋谷駅前店 <立飲み&座りワインバル>」で勤務していた経験を活かし、ワインを中心に開発した。「自分の来たい店づくりを強く意識しました。人口分布図を見ても、世田谷区は他の区に比べて、30代~40代の独身女性が多いんです。自分のような層がターゲットというのも、あながち間違ってはいないかなと思って」と中山氏。
店名の「オモウツボ」は、代表の山口氏のひらめきによって生まれた。「”思う壷”の言葉からウツボのキャラクターを編み出し、イラストレーターである妹に依頼して、形にしました」と中山氏。ウツボのキャラクターは、店名のロゴとともにサワーグラスやショップカードなど随所に登場。お客にも評判だという。
内装は、壁や荷物置きのカゴに乾物店の名残をうまく残しながら、大幅に改装。1階は10人程が入れる立ち飲みカウンターを設置し、2階はテーブル席とした。各階で構造を変えることで、サク飲みのハシゴ客、長時間を滞在するグループ客など、異なる需要をバランスよくキャッチしている。
ワインをメインにひとひねり加えたサワー類も充実
ドリンクはワインがメイン。価格帯はグラスで580~650円ほどで、赤白が各6種類ずつ、スパークリングが3種類、オレンジワインなども揃える。選定は中山氏が担当。味わいの方向性が異なるワインをバランスよく選び、エチケットが店の雰囲気に合うものをピックアップしているという。「三軒茶屋エリアのお客様は感度が高く、オレンジワインなどもよく出る」と中山氏。
居酒屋業態のため、ビールやサワー類も豊富。ビールは「アサヒスーパードライ生」(480円)をはじめ、「ピルスナーウルケル」(650円)も用意。サワーは「生レモンサワー」(500円)などの定番ものをはじめ、「鹿児島知覧産にっぽん紅茶ハイ」(各450円)、「静岡産の和田茶ハイ」などのお茶ハイ、フルーツがゴロゴロ入った「生しぼり梨サワー」「生巨峰サワー」(各550円)などの期間限定サワーと、ひとひねり加えたドリンクも並ぶ。その他、焼酎や日本酒も揃える。
料理は、居酒屋メニューにワインに合うアレンジを加えた品を幅広くラインアップ。名物は、モツの刺身を盛り合わせた「生肉盛り」(880円)、「削りたて生ハム」(40g580円、60g780円)など、肉を中心とした4品。ポトフのような味わいの「牛すじの塩煮込み」(580円)、塩とレモンで食べる「鯖の生ハム」(580円)など、お客の興味をそそるメニューが揃う。「カマンベール焼き」(580円)、「白レバームース」(480円)など、ワインが進むつまみも人気だ。
渋谷ドミナントから、エリアを拡大
現在、客単価は平均2300円ほどで、1階の立ち飲みが1500円、2階のテーブル席が3000円ほど。平日は1日20~40人、休前日は60人以上のお客が集まる。「目標としている客単価まであと数百円。メニューをブラッシュアップして、さらなる売上アップを狙います」と中山氏。また、今後の会社の展望については「ここ数年渋谷の賃料も上がっています。物件によって業態を考案しながら、中目黒や恵比寿など渋谷の裾野に新規店舗を増やしていきたい」と語った。
店舗データ
店名 | オモウツボ |
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住所 | 東京都世田谷区三軒茶屋2-13-19 |
アクセス | 三軒茶屋駅から徒歩2分 |
電話 | 03-6453-2774 |
営業時間 | 月〜土 18:00-翌2:00 日・祝 17:00-24:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 8.5坪1階 スタンディング10人、2階 テーブル18席 |
客単価 | 2300円 |
運営会社 | 株式会社エヌイーエス |
オープン日 | 2019年9月5日 |
関連リンク | オモウツボ(Instagram) |
関連リンク | エヌイーエス(HP) |