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「大衆クラフトビール酒場 BELLY CRAFT」が神谷町に開業。”クラフトビール専門店×大衆酒場”の掛け合わせで、サラリーマンの行きつけの店を目指す

10月15日 、神谷町駅からすぐのメトロシティの一角に「大衆クラフトビール酒場 BELLY CRAFT(ベリークラフト)」が開業した。運営はBELLY FLOP (ベリーフロップ、東京都港区、代表:宇留賀 摩耶氏)。中心となって店を立ち上げ・運営するのは、広告業界のクリエイティブ分野で活躍してきた宇留賀龍嗣(うるが りょうじ) 氏だ。オフィス立地であることからサラリーマンに馴染み深い大衆酒場のエッセンスを掛け合わせたクラフトビール専門店。クラフトビール好き以外のお客にも間口を広げ、大衆に愛される店を目指す。

ガラス張りの広い間口で、店内の様子も伺える。外にも立ち飲み用の折りたたみカウンターを設置
厨房を囲むカウンター12席。カウンターをクの字に改装したのは「大衆酒場のイメージづくりの意味合いもあるが、外からもお客の入りや雰囲気を見えるようにしたかった」と宇留賀氏
テーブル席12席。前店舗の内装を活かしながら、カウンター上に短冊メニューを貼るなど、程よく大衆酒場のエッセンスを加えた
フワトロのオムレツに名物の煮込みをかけた「オムレツ煮込みがけ」(500円)
クラフトビールはハーフパイント650円〜、1パイント950円〜。毎日のラインアップはSNSなどで発信している
左からシェフの山田氏、オーナーの宇留賀氏

(取材=福井 晶 )


海外のクラフトビールに魅了され、オンラインショップを開始

オーナーの宇留賀氏は、広告代理店でデジタルを中心にクリエイティブの分野に携わってきた人物だ。ドイツ・ミュンヘンに出張で訪れた際、現地のクラフトビールに魅了され、自身のインスタグラムなどで情報発信をはじめた。数年続けるうちにビール愛が募り、これを仕事にしようと決心。長年勤めた会社を退職し、飲食店開業に向けて歩み始めた。同氏は「前職では管理職を務めており、やりがいはありましたが、クライアント重視の仕事が多く、エンドユーザーの反応を体感できる業界にチャレンジしたかった。もともと、いつか飲食店を経営したいと思っていましたが、クラフトビールに出合ってその思いが強くなりましたね」と話す。

最初は自身が立ち上げた会社、BELLY FLOP でweb関係の仕事を続けるかたわら、クラフトビール専門のオンラインショップ BELLY CRAFT をスタート。3年間運営し、インポーターとのつながりも増えた昨年の12月、念願だった飲食店開業に着手した。

クラフトビール普及のカギは、大衆に愛される業態

宇留賀氏の「クラフトビールを身近に感じてもらいたい」という想いから、ターゲットは20代半ばから50代の幅広いビジネスパーソンとインバウンドに設定。ビジネス街を中心に物件を探し、神谷町にたどり着いた。”クラフトビール×大衆酒場”の業態は、同氏が駅周辺のリサーチを行なった際に生まれたアイデアだという。「数日間、周辺をリサーチした結果、ターゲット層の多くが実際に通っているのは大衆酒場。このエリアではクラフトビール一本の業態では厳しいと判断しました。クラフトビールと大衆酒場、これをうまくミックスしてクラフトビールの入口の役割を担おう、と考えました」と同氏。

物件はアメリカンスタイルのバーガー店の居抜きで、おしゃれな内装や家具をそのまま活かした。店内はカウンター席12席、テーブル席12席で、ひとり客とグループ客をバランスよく取り込む構造。カウンターは大衆酒場らしく厨房を囲むクの字型に改装し、Laff(ラフ)社に特注した10連のタップを設置した。のれんに大きく描かれたロゴデザインは、クラフトビールでいっぱいになったお腹+いいね!+おいしいビールをイメージして起草したもの。神谷町の交差点でひときわ眼をひく意匠となっている。

2軸のドリンクで幅広い客層をキャッチ

ドリンクメニューはクラフトビールと大衆酒場で馴染みのあるドリンクの2軸で展開。クラフトビールは宇留賀氏がセレクトした国内外の銘柄をバランスよく仕入れ、樽替わりで用意。近くの六本木のブルワリーINAZUMA(イナヅマ)のものは、地元とあってほぼ常備する。同氏がクラフトビールに目覚めるきっかけとなった GREEN FLASH(グリーンフラッシュ)の「WEST COAST IPA(ウェストコースト アイ・ピー・エー )」も入荷次第で提供する。ハーフパイントは650円から、1パイントは950円からで、ボトルや缶のクラフトビールも揃える。

一方の大衆酒場らしさを演出するドリンクは、「生レモンサワー」(480円)「トリスハイ」(380円)などのサワー類を10種類、その他、日本酒、焼酎など。お客が注文するパターンも様々で、一杯目はクラフトビールが多いが、2杯目からはサワー類にシフトするお客が半分以上。クラフトビール以外のドリンクに終始するお客もいる。また、SNSの発信を見て、特定のクラフトビールめがけ来店するマニアもいるという。「大衆酒場に通い慣れているお客様には、まだまだクラフトビールは高いと言われます。そういう人たちにもクラフトビールを好きになってもらって、気づいたら家にお気に入りのクラフトビールがある状況にしたい」と宇留賀氏。

フードメニューは大衆酒場の王道をイメージしたラインアップ。名物の「煮込み」(480円)は、名店と言われる酒場を徹底的にリサーチし、研究を重ねたこだわりの一品。また、「刺身2点盛り」(250円)などの刺身類、玉子をフライにした「至福の玉子カツ」(380円)、「中津の唐揚げ」(500円)をはじめとした揚げ物も揃える。その他にも、焼きもの、〆料理もあり、バリエーション豊富だ。

来年の新駅誕生に向け、店の確立に奮闘

現在、お客の男女比率は半々。仕事終わりに一軒目で来店するお客が多いという。「物件を決めた後に気づいたことですが、来年には近くに虎ノ門ヒルズ駅が開業するので、このエリアがさらに賑わうことも期待しています」と宇留賀氏。今後の展望について聞くと、店舗展開やブルワリーを作るなど、やりたいことはたくさんあると語りながら、「まずは、ここの方達に愛されるような店にすることが第一優先。私自身、飲食初心者なので勉強の日々です」と話し、店の土台作りに注力すると語った。

店舗データ

店名 大衆クラフトビール酒場 BELLY CRAFT(ベリークラフト)
住所 東京都港区虎ノ門 5-1-5 メトロシティ神谷町 1F

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アクセス 神谷町駅徒歩10秒
電話 03-6809-2729
営業時間 11:30〜14:30、17:30〜22:30(L.O.)
定休日 日祝、土不定休
坪数客数 14坪24席
客単価 2000〜3000円
運営会社 株式会社 BELLY FLOP
オープン日 2019年10月15日
関連リンク 大衆クラフトビール酒場 BELLY CRAFT(Instagram)
関連リンク 大衆クラフトビール酒場 BELLY CRAFT(FB)
関連リンク 大衆クラフトビール酒場 BELLY CRAFT(Twitter)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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