クラウドファンティングで開業した会員制バーが好評、2店舗目を出店
同店は、京都で10年にわたりバーテンダーとして活躍してきた坂本大輔氏が発起人兼店長を務める。1店舗目の新宿「CRAFT COCKTAIL」の開業にあたっては、クラウドファンティングで開業資金を集めた。「クラウドファンティング全盛の昨今では、出資を募るにあたり人の目にとまるよう強い引きのあるリターンが必要。会員制バーにして会員権をリターンとして打ち出せば、多くの出資を集められるのでは、と思ったんです」と坂本氏は話す。結果、クラウドファンティングでは、およそ800人の支援者から約500万円を調達し、達成率1000%超という大成功のうちに終了。こうして2017年4月7日に会員制としてオープンを果たした。
やがて「会員以外でも同店のカクテルを楽しみたい」との声が増えていった。会員のデータを分析したところ埼玉県在住者が多かったため、埼玉からアクセスのよい池袋に、4月27日、会員関係なくオープンに来店できる「CRAFT COCKTAIL TOKYO」をオープンした。
フルーツのスピリッツを多用したユニークなクラフトカクテルが目白押し
同店のウリはなんといっても坂本氏が手掛ける独創的なクラフトカクテル。新宿でも同様にユニークなカクテルを提供しているが、池袋ではフルーツを使ったオリジナルスピリッツを使ったものが多いのが特徴だ。
マスカットや青リンゴのリキュールをベースにした鮮やかな青色のカクテルに、アヒルのモチーフを浮かべた「アヒルの湖」(1500円)、ドライアイスの煙が立ち上る急須から注ぐ抹茶カクテル「お手元に茶室」(1280円)、ミルクとヨーグルトの濃厚甘口カクテルを哺乳瓶に入れて提供する「ベビーボトルカクテル」(1000円)、ジョウロに入ったミルクとアマレットのカクテルをグラノーラに注いで楽しむ「発芽bvグラノーラ」(1000円)など、既成概念にとらわれない遊び心たっぷりのカクテルを16品揃える。
「世の中にバーは溢れているので、何か差別化できる尖った要素が必要。さらに、“バー=隠れ家で若い人にとっては入りにくい”という印象を払拭したかった。そこで、20代の若い世代にも親しみやすい、フォトジェニックでユニークなカクテルを提供しようと思いました」と坂本氏は話す。
独創的なクラフトカクテルは「他の人が目を付けないもの」をヒントに開発
「バーで出すものを考えるのに、同じバーを参考にしても面白いものは生まれない。人が目を付けないようなところに着目するのが好きなんです」と坂本氏。カクテルの商品開発の際は、生活雑貨店や100円ショップ、海外アーティストの作品など、多方面からのインスピレーションを大切にしているという。カクテルに飾られるアヒルのモチーフは、ドン・キホーテで見つけたものだ。一方、同氏のカクテルは、見た目のインスタ映えは間違いないが、味わいのクオリティも確か。正統派バーテンダーとして経験を積んできた坂本氏の腕前が光る。
その他、クラフトカクテル以外にも、バックバーに並ぶウイスキーをはじめとしたベーシックなスピリッツも充実し、正統派バーとしての使い方も可能となっている。
フードはナッツやオリーブ、ピクルスなどの軽いつまみから、「罪悪感と戦う熟成コンビーフ」(1580円)、「うしろめたいチーズナチョス」(1280円)などユニークなネーミングの品も。低温調理のローストビーフを使った「極み温度のいくら雲丹パッチョ」(1580円)、「しっとり柔らか鶏むね」(980円)などの肉料理もウリだ。
女性客が7割、20代後半~の若い層を中心に集客
見た目にも楽しいカクテルはとくに女性に好評で、7割を女性客が占める。年代は20代後半~30代が中心と、狙い通り若い層を取り込むことに成功している。今後はコンサルティング案件を手掛けつつ、アルコールに関する業態を展開し「将来は日本で1番大きい外食企業を目指す」と坂本氏は意気込む。
店舗データ
店名 | CRAFT COCKTAIL TOKYO(クラフトカクテルトーキョー) |
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住所 | 東京都豊島区池袋2-53-10 第10松本ビル 7F |
アクセス | 池袋駅から徒歩7分 |
電話 | 03-5924-6844 |
営業時間 | 17:00〜24:00(LO23:30) |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 20坪(うちバックヤード6坪)20席 |
客単価 | 4500円 |
オープン日 | 2019年4月27日 |
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