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池尻大橋にレモンサワー専門店「イザック」が開業。二児の母でもあるPR会社代表が“居酒屋×スナック”をテーマに、若者からシニア、子育て層まで老若男女に愛される地域密着店を目指す

注目の飲食店が続々と誕生する池尻大橋。6月12日、駅から徒歩1分の場所にレモンサワー専門店「イザック」がオープンした。7種類のバリエーションを用意する「オリジナルレモンサワー」と、焼酎、トッピングが選べる「カスタマイズレモンサワー」が主力。フードは身体にやさしい素材にこだわった家庭料理を提供する。「イザック」=居酒屋×スナックで、両者のいいとこどりをした店を目指す。運営はPR会社のflat(東京都目黒区)。同社の代表 登坂麻美氏が店主として、ママ的役割を果たす。スタッフは、アーティストとして活動しているドラマーやデザイナーなどが在籍し、個性活かした話題を提供。若者からシニア、子育て層まで幅広くアプローチする地域密着店だ。

池尻大橋駅から徒歩1分。レトロポップな看板が目印
4坪8席のこぢんまりとした店内。元地中海料理店の居抜きで、壁のタイルはそのまま活かした
「ピリ辛レモンサワー」。群馬にある浅間酒造の焼酎「吟」をベースに、大葉、登坂氏の実家、群馬の自家栽培の鷹の爪を使用している
「むくみんの唐揚げ 大山鶏甘酒漬け」。PRを担当している築野食品の米油のみ使用。身体にやさしい素材を取り入れた家庭料理を用意する
左から、スタッフの大澤未来氏、flat代表の登坂麻美氏

(取材=福井 晶)


二児の母、PR会社経営、居酒屋店主の3足のわらじを履く代表 登坂氏

登坂氏がPR会社のflatを立ち上げ、本格始動させたのは2018年8月。大学卒業後、不動産業界で2年、ウェディング業界で8年、PR会社で5年勤めた後に「自分で何かはじめたい」という想いから起業し、同時並行で同店の開業準備に入った。「高校、大学とずっと居酒屋でアルバイトをしていて、50歳くらいでこぢんまりした飲食店を開くのが夢でした。でも、年齢を重ねるうちに腰が重くなってしまう!と思い立って」(登坂氏)。二子目の出産を経て、保育園、学童へ預けることができるようになったタイミングを見計らい、開業に踏み出した。

物件は地中海料理店の居抜き。馴染みのあった渋谷区、目黒区の範囲で物件を探し、2ヶ月ほどで決定。テーブルカウンターを入れ替え、床を張り替える以外は、ほぼそのままの内装を生かした。

レモンサワーをフックに居酒屋とスナックの中間業態で顧客を獲得

レモンサワーを主軸に選んだ理由は、登坂氏自身が好んで飲み続けていたからだという。「量が飲めて、酔えて、翌日に残らない。 どこの居酒屋にもあるので決まって飲んでいたのですが、店によって大きく味の差があることに気づきました。考えてみれば、レモンサワーの中身って未知なんですよね」と同氏。そこからレモンの品種、焼酎など組み合わせを研究。そのまま「オリジナルレモンサワー」として、キラーコンテンツに起用した。

「イザック」の店名は、”居酒屋”と”スナック”のちょうど中間ポジションを狙った同店の業態を表す。4坪8席の同店は、居酒屋よりもお客との距離が近く、スナックよりもしっかりとご飯が食べられる。レモンサワーをフックに集客し、お客とのコミュニケーションとフードの満足度を大切にした店づくりでお客の心を掴む戦略だ。

コミュニケーションにつながるレモンサワーメニュー

「オリジナルレモンサワー」は7種類を用意。唐辛子、大葉、浅間酒造の米焼酎「吟」を使用した「ピリ辛レモンサワー」や、国産生姜使用した「自家製辛口ジンジャーレモンサワー」、季節限定レモンサワー(各600円)など、ひとひねり加えたメニューが並ぶ。中でも、数量限定の「元気玉レモンサワー」や「イザックの気持ちサワー」(各700円)は隠し玉。あえて、メニューに詳しい材料を記載せず、お客とのコミュニケーションのきっかけを仕掛ける。「疲れている人は大体『元気玉レモンサワー』を頼むんです。レモン果汁と焼酎を丸く凍らせて炭酸を注いだもので、お客様に説明しながら『これ飲んだら元気が出ますよ』って声をかけます」と同氏は笑う。

「カスタマイズレモンサワー」はレギュラー(600円)、メガジョッキ(1000円)の2サイズで展開。焼酎10種類とトッピング7種類を組み合わせて、好みのレモンサワーを作る。研究を楽しむお客も多く、ブラックペッパーに蜂蜜を組み合わせる上級者もいるという。
他にも「ハートランド 小瓶」(500円)、「ハイボール」(600円)や「梅干しサワー」(500円)など、居酒屋らしいドリンクメニューも揃えるが、一杯目はレモンサワーを注文するお客がほとんどだという。

身体にやさしい素材にこだわる健康的な家庭料理を提供

フードは、健康に良いと言われる米油で揚げた「むくみんの唐揚げ 大山鶏甘酒漬け」や「自家製 鳥ハム」(各600円)などの家庭的な料理を提供。PR会社で健康・グルメ系の案件に関わった経験から、なるべく身体によいもの、国産のものを意識して素材を選んでいる。また、自身の経験から子育て世代にも入りやすい店を目指し、ごはん(ふりかけ)、唐揚げ、枝豆、ドリンクがセットになった「お子様メニュー」(600円)を作り、ベビーチェアも用意する。

同店の仕込みは主婦の”むくみん”が担当。「彼女、料理がすごくうまかったので、メニュー開発から携わってもらいました。子育てをしながら、スキマ時間に仕込みに来てもらっています」と登坂氏。その味はお客からも好評で、料理目当ての来店も増えつつあるという。唐揚げと、山形庄内産のつや姫をふっくらと炊き上げた「おやじの米 with おかず(明太子or昆布)」(300円)を組み合わせ、晩ごはんとして楽しむ一人暮らしの若者も多いという。

早くも赤ちゃん連れの母親からシニアまで幅広いお客が集まり、地域住民のリピーターも付いた同店。「地域住民がホッとして集まれる場所にしたい」と語る登坂氏の人柄が、スナックの進化系コミュニティを作り上げる日も近い。

店舗データ

店名 イザック
住所 東京都目黒区東山3-15-4

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アクセス 池尻大橋駅から徒歩1分
電話 03-6451-2546
営業時間 19:00~24:00
定休日 日曜、祝日
坪数客数 4坪8席
客単価 2500円
運営会社 株式会社flat(フラット)
オープン日 2019年6月12日
関連リンク イザック(Instagram)
関連リンク イザック(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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