1店舗目の盛況につき、わずか1年で2店舗目を開業
小池氏はバーテンダーとして活躍したのち、猿屋一家へ。店舗の立ち上げから店長、取締役までを経験。在籍中に浜倉的商店製作所(東京都千代田区、代表取締役:浜倉好宣氏)へ出向し、同社の店舗のコンサルティングも手掛けた。そして2018年3月、久米川に「なるくちや えびかずら」を開業し独立。串焼きやワインがウリの居酒屋だ。「久米川にはなかった店」としてたちまち評判となり、18坪で月商400万円以上をコンスタントにキープ。年末繁忙期の昨年12月には月商600万円を叩き出したという。「連日、おかげ様で満席をいただき入れないお客様も少なからずいらっしゃり機会損失が発生していた。同時に、意欲の高い3名のスタッフが揃い、彼らによりよい環境を与えたいと考えたことからも、2店舗目を検討し始めました」と小池氏。
幸いにも「なるくちや えびかずら」から、通りを100mほど進んだ先に好条件の物件を見つけた。目と鼻の先であるため満席時にお客を流しやすい絶好のロケーション。加えて、新築でスケルトンの状態だったため、思うようなデザインにしやすいこと、さらに家賃や物件取得費が手ごろだったことから契約に至った。
博多の食文化に魅了され、串焼き&九州料理を揃える
料理のテーマは“博多”。小池氏はこれまで仕事で度々、福岡の博多を訪れ、その食文化に魅了されたという。博多串焼きを中心に、九州にまつわる料理を幅広く揃える。
主力となる串焼きは約40品。“野菜豚巻き串”は、「椎茸」「オクラ」「茄子」(各190円)、「レタス」「アボカド」(各200円)、「ニラチーズ」(250円)など。「トマトベーコン」(190円)などの“ベーコン巻き”や、「焼きそば」「博多とんこつ」(各200円)などの“変わり串”、「しば漬け」「カリカリ梅」(各200円)などの“漬物巻き”、「ズッキーニクリームチーズ」(350円)、「明太チーズ」(250円)の“チーズ串”まで用意する。
串以外にも、築地の魚政から仕入れるサバを使った「胡麻さば」(890円)、熊本から直送の「霜降り馬刺し」(990円)、宴会に最適な「博多もつ鍋」(1人前990円)などが名物。その他、サラダから焼物、揚げ物、〆、デザートまで一通りをラインアップする。
サワーを豊富に揃える同時にノンアルバージョンの「スカッシュ」も用意
ドリンクで注目すべきは、それぞれ20品を揃えるサワーとスカッシュ。「レモンだらけサワー」「ベリーベリーサワー」「ソルティキャラメルサワー」(各490円)、「ラムネサワー」「アイスの実サワー」(各500円)など、フルーツ系を中心に多彩な品揃えだが、同時に焼酎を加えずノンアルコールで楽しめるスカッシュも同じ種類だけ用意し、サワーより50円安い価格で提供。お酒が飲めない人も楽しめるドリンク構成とした。
お酒が飲めない人へも配慮し、宴会需要を取り込む!
同店では、とくに効率的に売上を確保できる宴会需要の取り込みに注力する。「宴会ではアルコールが飲めない人が混ざっていることも多い。会費は同じなのに頼めるドリンクが限られてしまう不公平感を解消し、幹事の心労を減らし宴会で選ばれる店になりたかった」と小池氏。同時に、原価の低いサワーをウリにすることでさらに収益性をアップ。しっかりと利益を出す構造を確立した。
「1店舗目の『なるくちや えびかずら』が好調なのは、久米川という土地を分析し、このエリアにないものを揃えたからだと考えています。立川や国分寺などの競合が多いエリアだったらこうはいかなかったと思う。これからも、その土地や物件に合わせた業態を作りながら展開していきたい。今後は久米川以外のエリアにも広げたいし、次は大衆的なビストロなんかもいいですね」と小池氏は意気込む。
店舗データ
店名 | 博多肉巻き串とサワー うまたゆ |
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住所 | 東京都東村山市栄町2-11-12 ル・クールB1 |
アクセス | 久米川駅から徒歩3分 |
電話 | 042-306-3860 |
営業時間 | 17:00~25:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 15坪30席 |
客単価 | 3500~4000円 |
オープン日 | 2019年5月7日 |
関連リンク | なるくちや えびかずら(記事) |