それぞれに飲食経験を積んできた同級生コンビで開業
同店は近藤氏と齋藤氏の共同経営。2人はそれぞれ飲食業でキャリアを積んできた。近藤氏はヒルトン東京でバーテンダーとして9年ほど活躍したのち、コンサルタントとしていくつかのバーの立ち上げを経験。齋藤氏はさまざまなカフェや居酒屋の立ち上げをしてきた。
タイミングが合い、2人で店を共同経営しようと開業計画が始動。物件は、限られた予算に納まるよう居抜きを中心に探し、江戸川橋の地蔵通り沿いの閑静なエリアに佇むビル2階のカフェの居抜きに決めた。
ナチュラルなおいしさの台湾水餃子で、他の餃子店と差別化!
コンセプトを模索した末、たどり着いたのが台湾料理。「“みんなが好きな食べ物”を考えたときに餃子が浮かびましたが、競合も多く、ただの餃子では差別化ができない。そこで、従来の油っこさがなくナチュラルなおいしさを訴求できる台湾の水餃子に目を付けたんです」と近藤氏と齋藤氏は話す。
2人はそれまで台湾料理や餃子の経験はなかったものの、現地に視察に赴き、3泊4日のうちに台北中をひたすら食べ歩いた。そこで食べた屋台の水餃子の味に感動し、これを再現しようと決意。「日本では、皮にタピオカ粉などを配合してもっちりとした食感を出した餃子も多いですが、現地のものは小麦粉と塩、水だけで余計なものを入れずに、もちもちとして歯切れのよい食感を表現している。当店も現地に倣って、化学調味料はもちろん余計なものをくわえず、シンプルな材料で理想とする食感を再現しました」と近藤氏は話す。
そんな思い入れのある看板商品である水餃子は4種類のバリエーション。「豚肉餃子」「ニラ&白菜餃子」(各580円)のほか、台湾から仕入れる「マーガオ」と呼ばれる、レモングラスに似たさわやかな香りが特徴の胡椒を使った「マーガオ餃子」(680円)も自慢の逸品だ。餃子以外にも、「台湾そぼろ冷奴」「干豆腐のパクチー和え」など400円均一の小皿料理は14品、「フライドポテト マーガオスタイル」(600円)、「海老のワンタン包み揚げ」(700円)、「キクラゲと卵の牛肉ニラ炒め」(850円)の一品料理や、「ルーローハン」(小400円、大700円)、「台湾風汁なし混ぜ麺」(700円)などの〆まで用意する。
ドリンクは、フードの無化調のやさしい味わいに合わせて、ナチュールワインを充実させた。赤と白でそれぞれ常時10品ほどを用意し、グラス800円~1500円、ボトル3800円~6000円。その他、「ホイミー」などのオリジナルカクテル、「ダルマ焼酎」(30ml 290円、120ml 800円、ボトル2500円)をはじめ、ウォッカやジンなど焼酎・スピリッツ16品に対し、「ホッピー」(白・黒 各300円)など各種割り材も揃え、大衆酒場的な飲み方も可能だ。
課題はディナー営業の強化。将来的には店舗展開も
近隣には出版やデザイン関係の会社が多く、それらの感度の高いワーカーを中心に集客する。現在、ランチは十分な集客ができているため、今後はディナーでアルコールを伸ばし、夜の集客の比重を増やすのが課題だという。「台湾は、日本人の海外旅行先ランキングでは常に1位2位を争う国。人々に受け入れられる可能性も高いはず、と台湾料理に目を付けました。従来の脂っこい中華とは一線を画す、無添加でやさしい味わいの台湾のストリートフードを広めていきたい」と両氏。「この1店舗では終わらせたくない。立地次第で、その土地にあったコンセプトを作って展開していければ」とも話す。
店舗データ
店名 | FUJI COMMUNICATION(フジ コミュニケーション) |
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住所 | 東京都新宿区水道町1-23 石川ビル 2F |
アクセス | 江戸川橋駅から徒歩5分 |
電話 | 03-5579-2712 |
営業時間 | 11:30~14:30(LO14:00)、17:30~23:00(LO22:00) |
定休日 | 月曜 |
坪数客数 | 13坪24席 |
客単価 | 3000円 |
オープン日 | 2019年3月28日 |
関連リンク | FUJI COMMUNICATION(FB) |