2月2日、神楽坂の住宅街に古民家を改装したカジュアルフレンチの「神楽坂chouchou(シュシュ)」が開業した。運営は、「てっぺん」で総店長を務めた吉田将紀氏が率いる絶好調(東京都新宿区)。これまで同社は新宿エリアで「ろばた焼き 絶好調てっぺん」「燗アガリ」「ROBATA幸」など、単価4000円~5000円程度の居酒屋を中心に展開してきたが、今後はより単価の高い業態にも目を向けている。2018年9月には新宿歌舞伎町に単価1万円の「原始焼 火鉢」を開業。「神楽坂chouchou」も、それに続く単価7000円~1万円設定のアッパー業態だ。
周辺住民への誠意ある説明対応で、地域の理解を獲得
「レストランをやることは創業時からの目標でした」と吉田氏。さらに風情ある古民家、屈指のグルメタウンである神楽坂という立地も、吉田氏の憧れるところだったという。そんな希望に合致する物件に巡り合ったことで、「神楽坂chouchou」の開業計画が始動した。
商業エリアとは異なり、住宅に囲まれたこの閑静な立地ではまずは周辺の住民への理解を得ることから始まったという。「防犯面や衛生面、けむりやにおい、騒音など、住民の方々の生活に影響を及ぼしてはいけない。すべてに関して対策を考え、それを説明する資料の配布や説明会の開催をしました」と吉田氏は話す。住民とは質疑応答を繰り返し、納得が得られるまでひとつひとつに対して誠意をもって対応した。「時間はかかりましたが、最後は地域の方々の理解が得られました。むしろ店を応援していただくようになり、ありがたく思っています」。
情緒たっぷりの古民家で、カジュアルフレンチをコース主体で提供
「1本入った細い道を進んだ先にある“隠れ家感”が気に入った」(吉田氏)という築50年にもなる古民家は、かなり劣化が進んだ状態だったという。屋根、柱、外壁以外はほぼすべて取り壊し、新たに造作した。和をベースにした上質な空間を目指し、スタジオムーンの乙部隆行氏がデザインを担当。2階建ての建物は、1階は料理人の手仕事がよく見えるオープンカウンターを設え、2階はゆったりと落ち着けるテーブル席で、個室のように使うことも可能だ。アンティーク家具を散りばめ、照明をやや落として控えめなボリュームで流すモダンジャズが雰囲気を高めている。
料理は同社・総料理長の遠藤和也氏による、旬と素材にフューチャーしたフレンチを提供する。コースを主力に、アラカルトにも対応。コースは5品3800円と7品5800円で、内容は季節替わり。ワインや日本酒のペアリングコース(3000円)も用意する。ドリンクはその他、グラスワインが650円~、「プレミアムモルツ」(600円)など。
至近にイタリアンバルも開業予定。神楽坂をサブドミナントに
オープンから間もない現在は、集客の間口を広げて客単価は7000円~8000円で推移するが、ゆくゆくは1万円まで上げていきたい考えだ。デートや仲間同士の集まり、記念日のお祝いや接待など多様な利用シーンを想定している。
さらに、今年の春~初夏にかけて、同店から徒歩数十秒ほどの至近にイタリアンバルも開業予定だ。「新宿で30店舗展開を目標としている当社ですが、神楽坂はサブドミナントのエリアとし、3~5店舗を展開したい。今後もジャンルにとらわれず、多彩な業態にチャレンジしていければ」と吉田氏は話す。
店舗データ
店名 | 神楽坂chouchou(シュシュ) |
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住所 | 東京都新宿区若宮町11-5 |
アクセス | 飯田橋駅から徒歩7分、神楽坂駅から徒歩7分、牛込神楽坂駅から徒歩4分 |
電話 | 03-6228-1135 |
営業時間 | 【火~日】18:00~23:00【土・日・祝】11:30~14:30(L.O.13:45)、18:00~23:00 ※ディナータイムはコース利用の場合21:00までに来店、アラカルトの場合メインはL.O.21:30、前菜はL.O.22:00 |
定休日 | 月曜(祝日の場合営業、翌火曜休) |
坪数客数 | 25坪39席(1階21席、2階18席) |
客単価 | 7000~8000円 |
運営会社 | 株式会社絶好調 |
オープン日 | 2019年2月2日 |
関連リンク | 神楽坂chouchou(FB) |
関連リンク | 原始焼 火鉢(記事) |
関連リンク | 肉ビストロ灯(記事) |
関連ページ | ROBATA幸(記事) |
関連ページ | 絶好調(HP) |