新橋駅の烏森口から徒歩2分の場所に開業した飲食ビル、イータス新橋。全9テナントが入居するが、その6階に1月25日オープンしたのが、「魚まみれ眞吉 新橋店」だ。運営はフィッシュウェル(東京都渋谷区)で、代表取締役の日紫喜 智氏は、老舗魚居酒屋「魚真」で13年間の勤務を経て、「上総屋眞吉」を譲渡される形で独立した。それを皮切りに、渋谷、恵比寿、代々木八幡と「眞吉」ブランドの出店を重ね、今回の新橋店は5店目となる。同店は44坪74席、既存店から比べると大箱だ。「これまで積み重ねてきたことの集大成として出店に踏み切りました」と日紫喜氏。社運をかけた大勝負に出る。
大箱でも小回りの利く店を目指して
魚一筋・日紫喜氏は、「魚真」で磨いた魚料理の技術・知識を武器に、「眞吉」をヒットさせてきた。今回の出店の経緯について日紫喜氏はこう話す。「新橋は出店候補としてもともと狙っていたエリア。サラリーマンの街なので、魚や日本酒がウリの『眞吉』と親和性が高い立地だと考えていました。テナント出店の話をもらった際は、当社にとっては物件の規模が大きく悩みましたが、話し合いを重ねる中で次第に『ここが勝負時だ!』と考えるようになり、思い切って出店を決意しました」。これまでは居抜き物件を中心に投資額を抑えながら出店してきた同社。既存店はおおよそ25坪ほど、広い店ではなかったが、だからこそ小回りの利く店を目指しファンを獲得してきた。今回は、その「眞吉」の細やかなサービスを、そのまま大箱で再現したい考えだ。「料理を最適なタイミングで提供する、お客様をお待たせしない、クオリティを下げない、お客様のリクエストに応える……など、これまでやってきたことを、たとえ店舗が広くなってもブレずにやれるオペレーションを確立したい」と日紫喜氏は話す。
自慢の舟盛をはじめ、魚づくしのメニューが揃う
メニューはもちろん魚づくし。古くからの付き合いのある仲買の協力のもと、毎朝、豊洲市場から仕入れる鮮魚が自慢だ。「これまで培ってきたことを生かして、奇をてらわず魚の美味しさを伝えたい」(日紫喜氏)と、おおむね既存店と同様のメニューで構成されている。その日ごとに種類が変わる鮮魚は「刺身」「焼・煮」「揚」「肴」と、魚によって調理法を変え提供するほか、寿司も用意。とくに、長野県の職人による手作りの舟箱で提供する舟盛が目玉商品だ。ドリンクは日本酒を中心に、ワイン、焼酎、チューハイなど。新橋店ではキリンビールのクラフトビール専用サーバー「タップマルシェ」を導入し、クラフトビールも4品を用意する。
銀座の割烹レベルの魚料理を新橋でリーズナブルに提供
客単価は5000~5500円、「銀座の高級割烹に行かずとも、新橋でそれと同等レベルの魚料理が楽しめる店」を目指す。今後の展開については、「スタッフのやりたいことを叶える形で出店を行いたい」と日紫喜氏。「魚業態に加え、つけ麺やカレーで専門店もやってみたいと思っていて。特につけ麺は、メニューのひとつとしてブラッシュアップを重ねてきた品。これだけで専門店を出すのも面白いと思う」とアイディアは尽きないようだ。さらには海外出店も計画中で、現在は現地での視察を重ねている段階だという。「『眞吉』は、大好きな魚でお客様に喜んでもらいたい、という気持ちが強く、手間暇や原価をしっかりかけているので、実は儲けが少なくて……(笑)。でも、ここを新橋で地域NO1の魚専門店に育てて、お客様やスタッフ、漁業関係の方々、皆が幸せになれる店づくりが目標です」と日紫喜氏は前を見据えている。
店舗データ
店名 | 魚まみれ眞吉 新橋店 |
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住所 | 東京都港区新橋3-13-4 eatus新橋 6階 |
アクセス | 新橋駅から徒歩2分 |
電話 | 03-6809-1415 |
営業時間 | 17:00〜24:00(フードLO23:00、ドリンクLO23:30) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 44坪74席 |
客単価 | 5000~5500円 |
運営会社 | 株式会社フィッシュウェル |
オープン日 | 2019年1月25日 |
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