恵比寿駅から徒歩数分。右折、左折を繰り返した路地裏に、ひっそりと佇む「こがね」。FOOD ARCHITECT LAB(東京都港区、代表取締役:鈴木悠太氏)が運営する新業態店舗、串割烹店が4月22日にオープンする。15坪あまりの店内にはカウンター、ハイテーブル、テーブルと3タイプのシートを設え、グループ会社にてデザインしたという独特の空間デザインは、ランプなどでアクセントを効かせながらも、和を基調とした落ち着いた雰囲気の内装に仕立てている。そんな中、目を引くのが店内の所々に飾られた器や家具たち。よく見れば、入り口近くにはショーケースも設置され、同社が特注した有田焼きなどの数々が品良く並んでいる。なんでも同店では器や家具も販売するそうで、商品が陳列されているというのだ。これらは同社が別事業で取り組む”有田の町おこし”の一環でもある。食べる、飲む以外にも、同店では日本の”佳きもの”に触れることができる。
料理は同社直営の既存店である、中目黒の焼鳥「スエヒロガリ」と茅場町の串揚げ「串処小林」の強みを活かし、それぞれの店舗で自信を持って提供するメニューなども盛り込み、基本はコース料理で予約を受ける。17~22時は6500円、22時~は4500円の価格設定でともに8~10品を提供。22時以降のみお酒のアテになるようなアラカルトもオーダー可能。厳密に料理ジャンルにこだわるというより、その枠を飛び越えつつも、和食の技法をしっかりと用いた丁寧な料理を心がけ、季節ごとに料理内容を刷新しながら客を迎えるという。
ドリンクに関しても料理に合わせるよう、日本のものをベースにしている。ビールは常時1~2種類ほど国産のクラフトビールを独自にセレクトし仕入れるそうで、オープン時は北海道の「なまらにがい」を予定しているようだ。日本酒については銘柄もそうだが、飲み方にも「こがね」ならではのこだわりを見せる。例えば、にごり酒を炭酸水で割って提供したり、日本酒を仕込み水で”水割り”にしたうえで、燗酒にして飲ませるという手の込みよう。また、サワーは焼酎ではなく、贅沢にも国産のクラフトウォッカを使って作るのだそう。大衆的な店と比べ、価格は少々張るかもしれないが、翌日に酒を残さないのはもちろんだし、どれをとっても酒の奥深い愉しみが詰まったストーリーと価値のある一杯である。
料理や酒にこだわるからこそ、その美味しさを最大限に享受してもらおうと、客ごとのプライベート感が守られるよう配慮している。大人たちがまわりを気にせず、どんなシチュエーションでも食事を楽しんでもらえる店に…と考えているようだ。また社内的には、同店に既存店の良いところを集約させ、さらに磨きをかけるための開発や勉強の場となるようラボ的存在としても位置付けている。飲食店としての機能を超えてさまざまな役割を果たす「こがね」に注目したいが、同店だけでなく、6月初旬には海外ブランドを上陸させるというFOOD ARCHITECT LABの今後に、これからも期待値が高まるばかりだ。
店舗データ
店名 | こがね |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿南1-9-10TDビル2F |
アクセス | 日比谷線・山手線 恵比寿駅から徒歩4分 |
電話 | 03-3713-5777 |
営業時間 | ディナー 17:00〜04:00 |
定休日 | 日曜(予定) |
坪数客数 | 15坪・28席 |
客単価 | 7000円 |
運営会社 | 株式会社FOOD ARCHITECT LAB |
オープン日 | 2017年4月22日 |
関連リンク | 株式会社FOOD ARCHITECT LAB(HP) |
関連ページ | 串処 小林(ヘッドライン) |