恵比寿駅東口から恵比寿スカイウォークで5分の場所にある恵比寿ガーデンプレイス。同施設内の「GLASS SQUARE(グラススクエア)」に、「Salt Water by David Myers(ソルトウォーター バイ デイビッド・マイヤーズ)」が6月25日オープンした。運営するのは「手打ちそば 石月」などのフードビジネスを展開するシナジー(東京都千代田区、代表取締役社長 物部和也氏)。料理や内装をプロデュースするデイビッド・マイヤーズ氏は、フレンチシェフとしてミシュラン1ツ星を獲得した経歴を持つ。カルフォルニアを中心に世界的に活躍するシェフらしく、同店ではカルフォルニアの芳醇な食材を活用することで独自の進化を遂げたカルフォルニアイタリアンが提供される。同氏は現在、銀座三越で「DAVID MYERS CAFÉ(デイビット・マイヤーズ カフェ)」を運営しているが、日本でレストランを出店するのは今回が初めてである。
デイビッド・マイヤーズ氏について、「デイビッドは業界内で日本好きとして有名です。日本には、フレンチやイタリアンなどレベルの高いレストランがたくさんあり、食への造詣が深いです。洗練された人々も多く、文化やファッションなどの水準も高く目が離せません。そうした点にデイビッドは惹かれ、世界で一番ホットな街は東京であると語っています」と代表の物部氏は話す。こうした背景もあり、デイビッド・マイヤーズ氏は東京でレストランを運営することを以前から望んでいたそうだ。出店エリアに関しては、食だけでなく、カルフォルニア流の食の楽しみ方も提案していくスタイルのため、店の特徴を踏まえて決定したという。「恵比寿は食に対する感度が高い方が集まるエリアになります。私たちのコンセプトも理解されやすいのではないかと考えて出店しました」と同氏。
同店の料理の特徴について物部氏は「当店で提供しているのは素材の良さを生かした料理です。日本各地の優れた食材を仕入れていて、シェフは調理に手を加えすぎないようにします。デイビッドがカルフォルニアで行っているスタイルを日本に導入しました」と話す。また、店内にはメインダイニングやバーカウンター、ベンチシートのテーブル席などいくつかのスペースに分けられている。「カルフォルニアでは、食事前にアルコールを飲む習慣があります。そのため当店では店の中央にバーカウンターを設けて、そこで一杯楽しんでからほかのスペースに移動できるような作りにしました。さらに、カルフォルニアでは初対面のお客様同士が、ドリンクや食事を楽しみながら交流を深めることがよくあります。入口近くにある大き目のテーブル席は、そうしたお客様同士の交流の場となるように作りました」と同氏。
料理に関しては、デイビッド・マイヤーズ氏自身がフレンチ出身ということもあり前菜、メインディッシュ、デザートと幅広いメニューが並ぶ。なかでもパスタは、店名の「Salt Water」に込めた想いを反映したメニューになっている。物部氏は「Salt Water は和訳すると塩水で、パスタを茹でる時に重要な役割を果たします。パスタによって麺の種類を使い分けたりしていますが、塩加減が最適であるからこそ、完璧なパスタを作ることができるんです」と話す。そのパスタのラインナップは、北海道のウニを使用した「SQUID INK SPAGHETTI, UNI AND SQUID(イカ墨のスパゲティ ウニ、イカ)」(2,300円)や新鮮な卵だけを使用しクリームの入っていない「SPAGHETTI ALLA CARBONARA(スパゲッティ カルボナーラ)」(1580円)などがある。このほかにも、マリネしてからミディアムレアで焼き上げる「HERB MARINATED HANGER STEAK, ARUGULA, ROSEMARY(牛ハラミ肉のステーキ ルッコラ ローズマリー)」(2,300円)やデイビッド氏が焼き鳥のつくねからヒントを得て考案したという「CHICKEN POPETTINE, PECORINO CHEESE, WHITE(チキンミートボール ペコリーノチーズ)」(1,400円)、ジューシーな肉厚パティをミディアムレアに焼き上げた「SALT WATER BURGER, TALLEGIO, CHEESE, ARUGULA, CHILI(ソルトウォーターバーガー ビーフパティ タレッジオ ルッコラ ハラペーニョ)」(1,580円)も人気だ。ドリンクに関しては30種類ほどのメニューが並ぶワインや、クラッシック・モダン・フルーツと3種類に分けられたカクテル、そしてビールやコーヒーなどが揃っている。
物部氏は今後のビジョンについて「2号店、3号店を見据えた上で、当店はフラッグショップとなり、果たすべき役割は重要となります。デイビッド・マイヤーズが日本で手掛けるブランドになるため、料理のクオリティやお店の雰囲気など求められるレベルも高くなるでしょう。そうした期待を超えて、ハイレベルでカジュアルに楽しめる店にしていきたいと考えています」と語る。店名の「Salt Water」には塩水以外に、もう一つの意味が込められている。それが日本とカルフォルニアをつなぐ海を象徴する海水だ。同店の成功が、カルフォルニアの食文化と日本を繋ぐ懸け橋となるだろう。
店舗データ
店名 | Salt Water by David Myers (ソルトウォーター バイ デイビッド・マイヤーズ) |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿4-20-4 GLASS SQUARE B1F |
アクセス | JR恵比寿駅東口から徒歩5分 東京メトロ日比谷線 恵比寿駅から徒歩6分 |
電話 | 03-5422-9025 |
営業時間 | 11:00~23:00(L.O.22:30) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 63坪 100席 |
客単価 | ランチ 1,500円、ディナー 6,000円 |
運営会社 | 株式会社シナジー |
関連リンク | Salt Water by David Myers(HP) |