新宿の総鎮守である花園神社を奥に控えた靖国通りに面する複合ビルの地下に、自家製手作りソーセージを看板にしたカジュアル使いのバル「MOSH KITCHEN(モッシュキッチン)」が2月6日にオープンした。オーナーの宮首夏樹氏は、自家製ソーセージと豚肉料理で評判の恵比寿の名店「あいびき」の出身だ。
上層階はオフィスだが、地下から3階までテナントとして入るチェーン系飲食店などの看板もあり、靖国通りと明治通りの交差点近くに建つ複合ビルは存在感を見せる。地下は、ヘアサロンから古典的な居酒屋、中華業態、さらにはコアな日本酒ファンが集まることで知られる立ち飲み日本酒店までもが並び、カオスな雰囲気を漂わせている。そのような地下の一番奥で、ワインボトルの入る木箱を置き、インテリアアクセサリーなど飾る白く仕上げた壁の同店は爽やかなインパクトを放っている。ナチュラルウッドのカウンターが迎える5坪の極小店舗は、白を基調に黒を差し色にしたシンプルでエッジの効いたおしゃれな環境。新宿で知っておきたい隠れ家バルである。
営業時間は12時から24時まで継続オープンというゆるやかな営業スタイルで、無休に近い不定休の同店。働いている自らも楽しく、家に来るような感覚でいつでも気軽に立ち寄れる場を目指したという。人と飲むことや食することが一番好きというオーナー宮首氏が、人との出会い、ふれあいを大事にしている想いを反映させているからだ。共に働く平慎也氏や新たに参加した上原哲由氏も、かつての職場の同僚や同業仲間。大学卒業後、大手映像プロダクションで映像制作を仕事に携わり、連日PC画面とひたすら向き合う生活だったいう宮首氏。そのような状況にストレスを感じ、人と向き合う世界に自分の場を作りたいと心機一転。当初から独立開業を目指し飲食業界に転身。飲食業は面白い仕事と実感しながら今はお店を楽しんでいるという。
完成まで3日の時間を有するという自家製手作りのソーセージは、基本4種類で1種類30本を仕込む。「木の子in鶏ブータンブラン」、「大葉入り和風ソーセージ」にチェンマイ式豚ソーセージ「サイウア」といったように、いろいろな国のソーセージをアレンジし、オリジナリティ性豊に仕上げている。価格は、一本全て380円で、盛り合わせは2本680円、3本980円、4本1280円と数が増えるほどお得。ほかに「パクチーと軟骨のさっぱりサラダ」(680円)、「砂肝と青唐辛子のアヒージョ」(680円)などの定番のほか、デザイン化したおしゃれな黒板には本日の肉料理をはじめ、自慢のバル料理が揃う。
ワインが好きという宮首氏らしく、国に偏らずに揃える当日のグラスワインが8種類(オール580円)、スパークリングは600円。グラスワインの「3種類の飲み比べ」(890円)もあり気軽にワインが楽しめる。ボトルワインは2900円から30種類近くをしっかりと揃えている。「生姜」、「パイナップル」、「レモングラスとローズマリ」などフルーツやハーブを酢に漬け込んだ自家製酢をサワーで割る自家製ドリンク(各580円)もおすすめ。ほかにサワー類、カクテルなどもある。
今後は、同店のような狭小サイズで、スタッフの個性が反映される店舗を展開していきたいと考えている。
店舗データ
店名 | MOSH KITCHEN(モッシュキッチン) |
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住所 | 東京都新宿区新宿5-17-11 白鳳ビルB1 |
アクセス | 東京メトロ丸の内線・副都心線・都営新宿線 新宿三丁目より徒歩2分 JR新宿駅より徒歩5分 |
電話 | 03-6233-9225 |
営業時間 | 12:00〜24:00 |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 5坪・12席(テーブル5名) |
客単価 | 4000円 |