下北沢駅北口から徒歩5分、アパレルや雑貨、カフェなどが立ち並ぶにぎやかな通りの1階に「DON PIZZA(ドンピザ)」が、10月8日オープンした。事業用不動産のイデアル(東京都渋谷区、代表取締役:薄葉直也氏)と一等米おにぎり専門店「ぼんたぼんた」を5店舗、定食業態7店舗、惣菜屋、カフェ、鉄道系企業や百貨店・商業施設など5店舗におにぎりを卸し事業を拡大する、ティーエッセンス(東京都文京区、代表取締役:石塚龍樹氏)とのコラボ出店だ。石塚氏は「本部の開発担当者でピザ業態出身がおり、ノウハウがあった。兼ねてからマッチングする物件があれば、チャレンジしたいと思っていたところ、イデアルさんとのコラボ出店の話が持ち上がった」「ピザは仕入高が安定しており、ピザ釜についても、以前に比べて機器の品質が向上している。下北沢は若者が集まる町。カジュアルなピザ業態で勝負したい」との思いから出店に至ったと話す。
店舗運営を担当する世木氏は、19才からローマピザの専門店で働き始める。3年間でホール、キッチンともに経験し、渋谷肉横丁「FIOCCA(フィオッカ)」では、開発から店舗運営まで行なった。その後、23才でティーエッセンスに転職。定食業態の開発担当となり数々の店舗を立ち上げ運営の基盤をつくってきた。新店舗の店づくりについて、「下北沢の飲食は難しいと言われるが、女性客をつかみ地元に受け入れられれば勝算はあると感じた。また、1階であれば週末の来街者に対して、昼から飲める店としてアピールできる」と話す。入口は全面ガラス張りで開放感をつくり、カウンター席とハイテーブルを設置。オープンカウンターを囲むようにつくられたカウンターはテーブルの奥行きと座り心地こだわった。奥にはテーブル席も。軽く飲んで食べるから、ゆっくり楽しむなど15坪ながらシチュエーション毎に使いやすいゾーン分けを施している。
ピザ業態に従事してきた世木氏。生地はフランス産の小麦を使用。手ごね後、生地をヘラに乗せ窯に入れたらすぐに窯内部に置く。そうすることで、生地全体が同じように熱が入り、クリスピーでありながら、もっちりした柔らかさに焼きあがるという。生地は噛むと小麦の甘さと程良い塩味を感じる。外側の程良い焦げ加減や粉っぽさも絶妙だ。定番「王道マルゲリータ」、まかないで食べて感動したレシピという「バジルマスカルポーネ」など、トマトベース、バジルベース、オイルベースがあり15種。一部を除き500円で提供。500円とは思えないボリュームとクォリティだ。女性客をつかむべく、野菜メニューに力をいれる。トマトをまるごとマリネした「まるごとトマリーネ」(500円)、「厚切りベーコンのシーザーサラダ」、「生ハムのイタリアンサラダ」は嬉しい2サイズ(M500円 L800円)。鉄板ごとグリルする「とろり半熟玉子のチョリソーグラタン」(700円)、「照り焼きチキンのドリア」(700円)など。アルコールはビール、シャンディガフ、カクテル(500円)、ワインは赤・白・スパークリング共にグラス(500円)ボトル(2000円~)、500円のアルコールの種類を増やし、気軽に飲める店としてアピールをする。
世木氏は「繁盛している飲食店は女性客が多い。そして、女性客が集まれば自然と男性客も集まる。味やコストパフォーマンスにきびしい女性客のこころをつかめれば店は繁盛する。繁盛店で働くことはスタッフのモチベーションのアップにもつながる」「そのためには野菜のメニューやドリアなど女性が好むメニューに力を入れることも大事だが、美味しいのは当たり前。一番重要なのはサービスと店の空気感。女性が心地よく、楽しく過ごせるように店をつくりあげたい」と話す。オープンして間もないが、女性客やカップルで食事を楽しむ姿が多くみられた。すでに女性客をつかんでいるのが、お見送りする世木氏やスタッフから感じた。
店舗データ
店名 | DON PIZZA(ドンピザ) |
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住所 | 東京都世田谷区北沢2-34-9 第1トキワビル 1F |
アクセス | 小田急線・京王井の頭線 下北沢駅から徒歩5分 |
電話 | 03-5738-8157 |
営業時間 | 平日 17:00~25:30、土日祝 11:30~25:30 |
定休日 | 年中無休 |
坪数客数 | 15坪 25席 |
客単価 | 2500円 |
運営会社 | 株式会社イデアル・株式会社ティーエッセンス |
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