東京浅草「浅草寺」と「かっぱ橋道具街」を結ぶ通りに、昨年12月14日にオープンした、ブリティッシュスタイルの自家製ビール専門店「ブリティッシュパブ&ブルワリー CAMPION ALE(カンピオンエール)」は、店でつくりたてのビールを味わえるブルーパブ(醸造所併設ビアパブ)だ。東京では昨今、ブルーパブが増えたが、ブリティッシュスタイルのビールは少なく、本場のイギリスビールと料理が楽しめると話題を呼んでいる。代表は英国人のジェームス・ウィリアムス氏(カンピオンエール代表)。大学の卒業旅行で日本を訪れ、1か月かけて東北、北海道、広島、四国と各地を巡った。その後、ロンドンで金融コンサルティングの仕事に従事していたが、2008年再び来日した。日本で自分の店を持ちたいと考え、イギリスの伝統的なビールを日本に広めたいと帰国し、専門学校でビールづくりを学びながら、同時にブルワリーに通い醸造の経験を積んだ。
店舗正面左には醸造用のタンクが並んでいるのが見える。店に入れば、イギリスから仕入れているビールの主原料モルトがほのかに香る。日本の大手ビール会社が主流としている「ラガースタイル(下面発酵)」はスッキリとした味わいが特徴だが、イギリスのビールは「エールスタイル(上面発酵)」。作り方も違いビールの色、香り、提供する温度も高めと特徴が異なる。ビールは常時3~5種類。レギュラービールは2種。褐色の「ビターエール」は、ホップを多く使い苦みがありながら、香りが豊かだ。ビールに苦みと香ばしい風味をつける、チョコレート・モルトを使用した、黒色の「ポーター」。その他、「アンバーエール」、「ゴールデンエール」、アルコール度数6.2%とやや高めの「ストロングエール」など、全部で10種類を月替わりに展開。今後は、本場イギリスのパブでよく見られる、炭酸ガスに頼らずに注ぐ「ハンドポンプ」を導入し、提供したいと話す。
1階は醸造所とハイテーブルのパブゾーン。2階はテーブル席があり英国から取り寄せた家具が、日本の家屋にマッチしており落ち着く。キャッシュオン形式でビールは3サイズ。UK1/2パイント(284ml 500円)、UK2/3パイント(379ml 600円)、UKパイント(568ml 800円)、UKパイントが800円で飲めるとは、自家醸造ならではだ。その他、グラスワイン赤・白、ジン、ウォッカ、ウィスキー(各600円)も置く。フードメニューは気軽なスナック、チップス、ナッツ、チーズ(各300円)。イギリスパブの定番メニューである「ミートパイ&サラダ」(1000円)は、ビーフミンチ、チキンの2種。ジューシーな肉とマッシュルーム、たっぷりのクリームソースが入っている。また、冬場はポータービールを使用したビーフシチューを提供。季節によりメニューは変えている。
ジェームス氏は、「日本の大手ビールはピルスナースタイルが主流だったが、2009年頃からは小規模で高品質のクラフトビール造りも活発。最近では大手もクラフトビールに注目し始めており、とてもよい動きだと思う。ビールは様々なスタイルがあること、そして、イギリスのビールをもっと日本人に知ってもらい、飲んでもらいたい。自分達のビールづくりや店を通じて広めていきたい」と話す。その活動として、カンピオンエールではビールの仕込み見学会を開いており、人気イベントとなっている。
店舗データ
店名 | ブリティッシュパブ&ブルワリー CAMPION ALE(カンピオンエール) |
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住所 | 東京都台東区西浅草2-2-2 |
アクセス | 東京メトロ銀座線 田原町駅 徒歩3分 |
電話 | 03-6231-6554 |
営業時間 | 月~金 17:00~23:30、土・日・祝 12:00~23:30 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 30坪 50席 |
客単価 | 1500~2000円 |
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