「住みたいまち、住み続けたいまち 目黒」のキャッチフレーズで、キャリアウーマンに大人気の憧れの街、目黒。そんな女性たちをターゲットに、ビストロ割烹「koda」(コダ)が2013年9月30日オープンした。運営は、KODA's Table(東京都品川区、代表取締役:小田厚二氏)。オーナーで唎酒師の小田厚二氏は、関西出身。18歳から飲食店に勤務。洋食レストランのキッチンから始まり、高級中華料理店「神仙閣」(大阪)で店長としてホールマネージメント、ふぐ料亭「Wanofu」(築地)を経て、独立。「日本料理の奥深さを知り、料理で表す季節感に魅了された。日本の伝統と技から生まれる割烹の料理をビストロの気軽さで、もっと楽しんもらいたい。創作和食ではない、新しいものを生み出す和食を提案したい」とビストロ割烹の構想を話す同氏。
店舗は、目黒駅東口から目黒通り沿い、目黒駅通り上大崎交差点近くにあるビルの地下。階段を降りると、シックな落ち着いた雰囲気。「地下の空間だからこそ清潔感にこだわった」という小田氏。和食の料理人の技が目の前で楽しめるようにとオープンキッチンを囲むカウンター席と、家族や友達とゆったり食事を味わえるテーブル席、4~6名で使える個室を用意。コンセプトは「新しい和食料理」。コンベクションオーブン設備を導入して低温調理するなど、日本料理の伝統は守りながら素材にこだわった調理法で新境地に挑む。
ランチメニューは、旬の小鉢と魚「週替わり和風膳」(950円)や、程よいレア感が好評の「特製牛かつ膳」(1250円)、1日1組予約限定「びすとろコース」(3800円)を用意。ディナーは、アラカルトとコースで構成。赤味噌とトマトを丁寧に練りこんだ自家製のトマト味噌をつかった「特製トマト味噌の牛なべ」(2800円)は、トマトと牛肉の相性が抜群ということを納得させてくれる、南部鉄器を使った同店の名物。あつあつの蕗味噌のソースで食べる「12種類の高原野菜のバーニャカウダ」(1150円)は、グラパラリーフやスイスチャードなど珍しい野菜を福島県玉川村より直送。「生産者の顔がわかる食材は、安心してお客様に提供できる素材」と小田氏のこだわりだ。名物の「特製トマト味噌の牛なべ」が楽しめる「ビストロ牛なべコース」(5000円)や希少価値の高い幻の牛「いわて短角牛」をメインに特選の黒毛和牛の霜降り肉を贅沢に盛り合わせた「koda's お肉懐石コース」(7150円)など多彩に用意している。
ドリンクは、料理を楽しんでもらうため日本酒を中心に価格を押さえて提供する。おすすめは、程良い香りとさっぱりとした味わい「義左衛門」(若戎酒蔵/三重県)の「飲み比べ」(3種×60ml 1020円)を食中酒に。「どの温度帯でも味わいの違いを楽しめる日本酒を知ってもらいたい」と唎酒師の資格を持つ小田氏がセレクトする日本酒は、季節もの10種、定番もの20種ほど(グラス 90ml 510円/180ml 1020円)。そのほか「生ビール(エビス生樽)」(600円)や「今月のグラスワイン」(赤白 700円)、ウイスキー、リキュール各種など。ボトルワインは、コストパフォーマンスの良い2000円台からハレの日向きの7000円台を置く。
今後の展望について「2号店はカウンターだけの炭火焼など、より専門店色の強い業態を考えている」と小田氏。週末には、小さな子供を連れたファミリー客も来店するという同店。日本料理の奥深さに魅了された同氏だからこそできる店づくりで、地域に愛される店を目指すパイオニアが目黒の街に新たに加わった。