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伝説のもつ焼き、「久遠の空」が新たなこだわり食材、貝を専門とした新業態「焼き貝 久遠」を話題の中野に2013年11月22日オープン

昭和の小料理屋の面影が、また貝料理の味わいを深めてくれる
2階には、アンティークな生活家財が置かれ、昭和の住まいのような雰囲気が楽しめる
貝刺し3点盛りと、追加で楽しめる貝しゃぶしゃぶ鍋。貝のしゃぶしゃぶは浅蜊出汁に野菜がたっぷり
笑顔もソフトな店長の中島雄氏

(取材=西山 登美子)


注目の中野南口レンガ坂の裏、今だ昭和の歴史がそのまま残る桃園小径に隠れ家風な貝専門業態「焼き貝 久遠」が昨年11月22日オープンした。新鮮な貝の美味しさに出会える店だ。経営は、上質なもつ焼きが味わえるとして知られる久遠(東京都中野区、代表取締役:遠山隆昌氏)。中野南口の閑静な住宅地、まさに隠れ家と呼ぶに相応しい、もつ料理と日本ワインの店「久遠の空」(現在休眠中)と桃園通りのもつ焼き酒場「久遠本店」を運営する遠山氏の待望の新店。もつ専門店に続く、貝専門店には、遠山氏の食材をきちんと知って欲しいとの想い、また、美味しい料理のためにしっかりと食材を認識することは大切であり、食材の底上げに繋がることになるとの考えから、食材のカテゴリーを極めた専門店へのこだわりを見せている。「食材を極めていくことは、生産現場を知り、さらに専門分野で食の文化価値、技の継承に繋げていくことになるからです」と、同氏のその想いは深い。

「貝が大好きでいつか貝の専門店を手がけたかったのです」と話す遠山氏。貝は身近であるが、実は多くの種類があることや、季節性、さらには素材の本質を知ることは少ない。意外と知らない貝に注目したからこそ、こだわるのだ。そんな遠山氏の想いを受けて店を仕切る店長の中島雄氏は、元業務用スーパーの鮮魚と野菜のバイヤーであったという食材のプロ中のプロである。「遠山さんの素材に対しての姿勢こそが信頼感です」と話す中島氏。二人の食材のプロがタッグした店でもあるのだ。

築地をはじめ、各地から届く新鮮な季節の10種類から15種類の貝。店で味わえる貝料理のおすすめは、新鮮刺し盛り(3点盛り1600円/5点盛り3500円)。貝の刺身はシャキシャキとした食感も良く香りを楽しめるが、熱を加えると甘みや香りが増し、変化が楽しめることから、途中で貝しゃぶしゃぶ(800円追加)にも。さらに浅蜊出しの利いた鍋で〆の追加も出来る。火の上で焼かれる貝の香ばしさが格別の、シンプルな焼き貝(3種類1600円/5種類3500円)。人気の生牡蠣は産地別で3種類1000円/5種類1600円。ほかにも牡蠣グラタン950円など、牡蠣料理が揃う。一品料理では、中島氏おすすめの、他店ではなかなか味わえない、ショットグラスに日本酒とポン酢、生かきを入れた「オイスターシューター」や「蒸しカキの青海苔まみれ」、「浅蜊とキャベツの酒蒸し」など、その日の惣菜8種類(480円均一)。店のお通し(350円)は、この8種類の中から一品、選べる嬉しいシステム。

合わせるドリンクは日本酒好きの中島氏が厳選した日本酒がおすすめ。イタリアンのグラッパグラスでおしゃれに出される5勺グラスが450円からで、冷酒向け、燗酒向けと10から12、3種類が揃う。燗酒は小サイズが850円、大が1600円。ユニークなのは、枡の中のシャンパングラスにたっぷりとこぼすグラススパークリング(600円)。ほかに2400円からのスパークリングワインや、2800円からの赤白ワインも揃う。焼酎、サワー類もあり、ドリンク類は充実している。

築60年以上の時を過ごしている店がある桃園小径は、戦後、飲食街として賑わっていたという。今や残る店は少ないが、長屋のように軒を連ねた店からも昭和の時代が忍ばれる。以前、小料理屋であったという店は、長い間倉庫として使われていたため、内装にほとんど手を加えず、タイムスリップしたような空気感が楽しめる。中野の歴史も大事にしたいと考える遠山氏のこだわりは、今後も食材と真摯に向き合う店作りにある。次の食材との出会いに期待したい。

店舗データ

店名 焼き貝 久遠(くおん)
住所 東京都中野区中野3-35-5

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アクセス JR・地下鉄各線 中野駅より3分
電話 03-6304-8977
営業時間 17:30~27:00
定休日 不定休
坪数客数 1、2F合わせて約14坪前後
1Fカウンター9席、2Fテーブル・こたつ席合わせて12席 
客単価 4000円
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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