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47都道府県100種類以上の純米酒を揃えた東上野「純米酒専門 粋酔」が2013年10月23日オープン。飲み比べを楽しむ2時間と2時間半の飲み放題システムがオープン以来人気

高級感のあるエントランス。壁の棚に並ぶ日本酒の瓶が専門店としての証だ
シックな色合いで、ゆったりと落ち着いた雰囲気の店内
おすすめの「金華さばの燻製 生ハム風」。日本酒との相性は最高
オーナーの市場聡一郎氏(左)と利酒師の稲村亮太氏

(取材=西山 登美子)


銀座線の稲荷町から、上野へと向かう浅草通り沿いに昨年10月23日オープンした「純米酒専門 粋酔」。北海道から沖縄まで、全47都道府県の蔵から純米酒を105種類揃えた日本酒専門店。有名な日本酒、話題の日本酒、始めて出会う日本酒、故郷の日本酒など、味わいとともに、選ぶ楽しさに出会える店だ。飲食ビジネスを起業したオーナー、市場聡一郎氏の市ヶ谷「麹や つづみ亭」に続く2店舗目となる。

通りに面したエントランスのガラス戸から透けて見えるのは、坪庭風な設えと玉砂利に飛び石を置いた奥へと続く小径。一見、高級な和食店と思える店構えだ。日本全国から105種類もの純米酒を専門に揃えたとなれば、日本酒初心者ならずともハードルが高い印象となる。しかし、「90ml 500円」、「240ml 1350円」の均一価格で、ワンコインからでも手軽に日本酒が楽しめる。さらに、もっと多くの日本酒が飲みたい、いろいろな銘柄を飲み比べたいといった要望に応えてくれる「2時間 2800円」、「2時間半 3300円」のお得な飲み放題システムがある。グループ利用時には、240mlのデキャンタでも提供しており、みんなで盛り上がれる場としても使える。

出来る限り小さな蔵や知られていない蔵にフォーカスし、季節性を大事にして揃えた日本酒。カテゴリーは同じ純米酒とはいえ、北から南といった場所の違いに始まり米や麹の違い、さらには蔵の考え方でタイプも味も変わり、個性豊か。「日本酒の味の幅の広さを知って欲しいのです」という市場氏の先入観のない味を楽しんで欲しいとの想いから、日本酒タイプの仕分けは、初心者向けにわかりやすさを意識した市場氏のオリジナル。「濃くて米の旨みしっかり」は、さらに(甘みを感じる)、(辛みを感じる)、(甘酸っぱい)と3タイプに分けられる。「すっきり」グループは(フルーティ)、(さっぱり)。「中口」は(旨みを感じる)、(さっぱり)となる。加えて、利き酒師の稲村亮太氏が好みのタイプとの出会いまでを丁寧にリードしてくれるので安心だ。温度も冷やのみだけではなく、好みで燗酒にもしてくれる。日本酒の他は、焼酎2種類、梅酒1種類、ビールと潔い。

料理は、日本酒に合う肴となるための一品を軸に、定番と季節感を意識した月替わりのおすすめを揃える。人気は「金華さばの燻製 生ハム風」(880円)、「クリームコロッケ 濃厚かにみそソース」(2個480円 追加1個240円)、「いぶりがっこチーズ」(450円)。他には「3種の味噌きゅうり」(480円)、「三元豚のせ野菜サラダ 自家製味噌ドレッシング」(780円、ミニ480円)、「するめいかの塩麹焼き」(680円)など、麹系の一品が目につく。

敢えて専門職人を求めるのではなく、働く誰もが作ること、出来ることを意識した料理へのスタンスは、多店舗展開も視野に入れて考える、市場氏の飲食ビジネスの形にある。店は、家業を営むようなスタンスで一店舗一店舗を構え、企業としては、スタッフ全員で情報や技を共有し、全員が多様的に仕事をこなせるという形態の飲食ビジネスを目指しているからだ。今後も日本酒を軸にした展開を考え、スタッフの誰もが日本酒の知識を持つというように、確かな強みを持つ店作りに期待がかかる。

※なお、記載価格は3月末日までの税込みです。4月以降は消費増税に伴い価格変更(また一部分量変更)がありますことをご了承下さい。

店舗データ

店名 純米酒専門 粋酔
住所 東京都台東区東上野3-35-9 アドレ上野1F

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アクセス 地下鉄 稲荷町駅より徒歩2分、JR・地下鉄 上野駅より5分
電話 03-6803-0718
営業時間 17:45~23:00
定休日 日祝土(但し土曜日は月2回営業 17:30~22:00)
坪数客数 23坪 39席
客単価 5000円
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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