「自家製パン、チャパタの創作サンドイッチを自家製サングリアで楽しむことを流儀」とした「Picnic A go!go!」(ピクニック ア ゴー!ゴー!)が三軒茶屋246通り沿いに1月27日オープンした。同店は、三茶のディープゾーン三角地帯でワイン酒場「ほしぐみ」を営む柳生久輝氏の3店舗目。個性的な飲食店が多く、どちらかと言えば夜の街のイメージが強い三軒茶屋であるが、今回の立地は昼向け。店の前の通りは奥に広がる住宅地への経路であり、昭和女子大学への通学路。昼間は多くの主婦や女子学生が行き交う、女子率の高い場所なのだ。「女子をターゲットに“カフェ以上のバル使い”が出来る新しいスタイルの店をと考えました。ガッツリな夜呑みではなく、昼にも気軽に呑み、楽しめる場所を作りたかったのです」と話す柳生氏。
ナチュラルな木造りのファサードにパッチワークの暖簾が可愛いらしく、どこかヨーロッパの田舎の家のような雰囲気。ショーケースには美味しそうなスイーツや果物、野菜が並び、一見、お茶カフェのようにも見える。コンセプトは、昼でも呑めるような開放感をピクニック気分にイメージした“明るい時間から昼呑みを楽しみ、夜はバル使いも出来るサンドイッチの店”と、大人使いのカフェバルとでもいえるニューポジション。長らくカウンタービジネスを行なっている柳生氏だけに、1階はカウンター構成で、カウンタートークを大事にしている。ターゲットが女子ならば、キッチンスタッフも女子。メニューから環境までどれも女子目線を意識している飲食店経営者らしいこだわりもある。
看板メニューは、サンドイッチと、アルコール度数が低くフルーティで飲みやすいサングリア。サンドイッチに使うパンは、ローズマリーが入った自家製のチャパタ。表面はカリッと、中はモッチリとしている軽めの食感が特徴。挟む具材は酒に合うことを考え、ちょっと居酒屋風なテイストを入れたオリジナル。自家製コンビーフにマッシュポテトのボリューミーな「BEEF」。豚と牛スジでポン酢ジュレの和風「PORK」。スパイシーなチキンカレーにハニーマスタードの「CHICKEN」など6種類。サイドにはジャガイモ、サツマイモ、長芋の3種類のポテトフライに、世田谷野菜10種類のサラダが付いて、なんと900円。ボリューム、価格とも満足度が高く、ランチであれば100円、300円で好みのドリンクが選べる。夜はオール500円で、「はちみつたっぷりのブルーチーズ豆腐」、「桜エビのタルタルポテトフライ」、「スモークサーモンのカルパッチョ」など14種類のタパス料理が加わる。
いろいろな種類のフレッシュフルーツを入れ、果実味も豊かに仕上げる看板ドリンクの自家製サングリアは赤、白、ロゼの3種類。たっぷりと飲んでとばかりに2.5杯分入るミニピッチャーには、丸ごとオレンジ一個を入れて提供。見た目もおしゃれで、フレッシュな香りに気持ちが和らぐ。1杯1000円のミニピッチャーは、2杯目以降セルフサービス。おかわりの杯数が増えるたびに100円ずつ価格が下がり、16杯目は0円となるユニークさ。珍しいサーバーからの「生シードル」(500円)もお勧め。ワインはグラスで500円、ボトルは3000円均一で赤白各6種類を揃え、ほかに「国産ワインのサワー」(600円)や「生ミントモヒート」(500円)とバルらしい充実ぶり。二人のパティシエ手作りの美味しいスイーツも味わえる。ただのお茶カフェにしたくないとの思いから、ソフトドリンクもあるがお茶だけのオーダーは出来ない。
独立以前の職場も、独立後の1店舗目出店も三軒茶屋。「三軒茶屋には幾つかの商店街があって、それぞれに特徴があり、集まる人も店も違うので魅力的です」とマーケットの特徴を良く知る柳生氏は「今後の出店も三軒茶屋です」と話す。三軒茶屋飲食マーケットを牽引し、面白くする経営者として目が離せない。
店舗データ
店名 | Picnic A go!go!(ピクニック ア ゴー!ゴー!) |
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住所 | 東京都世田谷区太子堂1-12-29 ダイアパレス三軒茶屋103 |
アクセス | 東急田園都市線・世田谷線 三軒茶屋駅より徒歩2分 |
電話 | 03-5486-7800 |
営業時間 | ランチ11:30~16:30 夜17:00~23:00 |
定休日 | 無休(但し水曜日はランチのみ営業) |
坪数客数 | 10坪 26席 (1階:カウンター9席・スタンディング5席・テーブル2席、2階:10席) |
客単価 | 昼1000円~1100円、夜3200円 |