目黒と大塚に店舗展開する「BEER&WINE 65(ろくご)」の新店が、JR神田駅南口徒歩1分のビル2階に10月1日オープンした。店に入ってまず目に入るのは壁一面の冷蔵ケースだ。世界各国のビールが200種並ぶ姿は圧巻。ドイツ、イギリス、ベルギー、オランダなどヨーロッパから、ブラジル、メキシコ、東南アジア、オーストラリア、めずらしい北欧や、あまり入荷されていないアメリカのクラフトビールなど世界中のビールが集結。ワインはフランス、イタリアをはじめとするヨーロッパからニューワールド、そしてアメリカ西海岸から直接買い付けたものなど100種類のラインナップ。また、壁の上部は階段状の棚が付けられており、ストックのボトルが並ぶ。店内は見渡す限り瓶・ビン・びん! まるで酒瓶の美術館のようだ。
オーナーは湯地宏之氏(経営:BEER&WINE 65)。湯地氏は大学入学のため上京し、アルバイトでバーテンダーを始めたことがきっかけで飲食の世界に入った。もう一人の共同経営者と共に2009年同社を立ち上げた。「お互いの年を足したら65才だったので会社名と店名を65にした」、「店を開くなら、遊び心とインパクトがほしいと考えた。樽生ビールを200種類集めることは、運営面・設備からもとても厳しいが、ボトルならば可能。200種あれば、様々なお客様の好みにも対応でき、料理にも合わせられる。という発想でスタートした」と話す。朝までの営業も特徴的。「朝4、5時までの営業でも7時でも人件費はさほど変わらない。であればインパクト含め7時までにした」という。
店長塩原氏の名刺には「瓶ビール収集家」の文字が入っている。とにかくビールが大好きで、ビールの空瓶を集め始めて今では2,500本以上をコレクションしているという。接客について聞くと「例えば、ビールが苦手なお客様が来店されたときに、なぜ苦手なのか聞くと、大抵苦みがあげられる。それであれば、カクテルのような味わいでフルーツを感じられる、フルーツビールをおすすめする。するとこんなビールがあったんだと。喜んでもらえる」、「ビールのセレクトを聞かれた場合は、今日はどのくらい飲む予定か尋ね、料理に合わせセレクトする。これいいね!とヒットすると幸せ」と笑顔。ビールのセレクトについては「ベースは世界のビール。国×ビールのスタイルでセレクトする。イベントや試飲会に参加して新しい銘柄も積極的に取り入れたい」と話す。ブログやFacebookには、入荷したビールやワインの基本情報の他、ちょっとしたストーリーも書かれている。
メニューは自家製・手作りにこだわる。ドライトマト(420円)、ベーコン(600/1,200円)も自家製だ。1番人気はキャベツ&アンチョビの「キャベチョビ」(480円)。神田店ではビールに合う「ナチョス」(880円)や「タコス」(780円~)を取り入れ、バラエティーを増やしている。軽くつまめるつまみからパスタやリゾットなどの食事メニューまで充実。「パスタ・リゾットは材料があれば何でもつくります!」とのメッセージがあり、柔軟な対応。また、チーズプロフェッショナル資格を持つスタッフがセレクトしたチーズ(白カビ・青カビ・シエーブル・ウォッシュ・ハードなど)が約20種揃う。好みを伝えれば、最適な酒とチーズを合わせてくれる。瓶ビールの他、樽生を4種展開。季節感やスタイルのバランスを重視しながら選択。ワインはリーズナブルにボトル3,000円台を中心としながら、希少な銘柄まで幅の広いセレクト。
「BEER&WINE 65」の目指す会社のビジョン、5年後を聞いた。「自立した優秀なスタッフがひとつとなり、寛げるお店をつくること。結局は人で成り立つ飲食店。一人一人の個性を生かして、本来の得意とすることを引きだしながら、スタッフが幸せを感じられる運営をしていきたい」、「世界進出も挑戦してみたい」と話す。自然体で丁寧に飲食店に向き合ってきたということが感じられる。これからもトレンドに左右されることない店舗を出店していく湯地氏に期待が高まる。
店舗データ
店名 | BEER&WINE65(ろくご)神田店 |
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住所 | 東京都千代田区鍛治町1-3-7 奥野ビル2階 |
アクセス | JR神田駅南口徒歩1分 |
電話 | 03-3525-8705 |
営業時間 | 月~土 18:00~翌7:00 / 日 18:00~24:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 約20坪 25席 |
客単価 | 2000~3000円 |
関連リンク | BEER&WINE65 神田店 |
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