「月亭」「月亭光琳」「蝦夷御殿」など、都内を中心に約20店舗の和食店を展開する大美膳グループ(世田谷区経堂、代表取締役・渡邊裕之氏)は、コースのみの高級和食「無門きゃら」を青山レストランストリートに1月20日オープンする。店名は、禅語で「堅苦しくない」という意味の“無門”と、料理を極めたいとの想いで、お香の最高峰“きゃら”から名づけられたもの。 同店のコンセプトは“さりげない高級感”。22坪の店内は、カウンター席と、2・4・6名の個室3室の計17席とゆったりと設計され、籠をイメージしたという細かい格子や、日本古来の天然素材を配し、モダンな落ち着いた雰囲気に仕上げた。ラストオーダーは終電にも間に合う23:30と遅めに設定し、深夜までちゃんとした食事を楽しめる青山の大人の隠れ家としてのニーズを見込む。 料理は、アラカルトはなく、「豚しゃぶコース」(9,000円)「飛騨牛ステーキコース」「鮑ステーキコース」(各12,000円)の3本のみ。税金・サービス料込みの明朗会計で、客単価は13,000円を想定する。 豚しゃぶ鍋には、鹿児島のブランド豚「純正六白黒豚」を生肉で仕入れ、塩を振り5日間熟成させたのち、ハムスライサーで1ミリの薄さに一枚一枚丁寧に切ってゆく。普通のしゃぶしゃぶは冷凍肉で、2ミリほどの厚さが一般的と言うが、冷凍では肉の旨みや繊維が壊れることや、脂の口どけ感や舌触りにこだわって、手間暇や技術を要するものの、その手法に行き着いたと言う。 鍋には、豚の皮を長時間煮込んで抽出した固形の自家製コラーゲンを入れ、タレは九州の薄口醤油を使って独自に調合したわさびダレに薬味はさっぱりとした大根おろし。肉を食したあとは、同店のスープに最も相性のよいという、沖縄そばで〆させてくれる。 「飛騨牛のステーキ」は、前述のしゃぶしゃぶとは対照的に2.5センチと分厚く切り、その下には薄く小判型にした焼きおにぎりを敷き、「鮑のステーキ」も約180グラムの大きな北海道産の蝦夷鮑を用いるなど、ボリューム感と食べ応えのあるメインを提供する。 ドリンクは、生ビールや日本酒が800円、焼酎、ワインが850円から。焼酎は、「佐藤」(1,500円)「魔王」(1,800円)などプレミアムものや、昨年モンドセレクションの金賞に輝いた、芋の「樵(きこり)」などのおすすめも用意する。 料理長は、「素材は常に新鮮なものを。料理法も新しいものを随時取り入れて、お客様を飽きさせない料理をお出したい」という同社7年勤続の冬野慎治氏。例えば月替わりの6品の小皿料理には、最新のスチームコンベクションで真空調理する「あん肝の油蒸し」などのこだわりの一品や、デザートもホットチョコレートにヒントを得、抹茶アイスに暖かいお汁粉をかけで給するなどの趣向を凝らす。また、夏は野菜だけの懐石コースや、旬や客の要望によって、すっぽんや天然魚などで好みのコースも仕立ててくれるとあって、青山の食通を満足させる新たな一軒となりそうだ。
店舗データ
店名 | 無門きゃら |
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住所 | 東京都渋谷区渋谷2-2-2 ルカビル2F |
電話 | 03-6419-1201 |
営業時間 | 17:30〜24:30(L.O.23:30) ※昼は予約にて営業 |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 17席 |
関連リンク | 大美膳グループ |