空前のジンギスカンブームが去って数年、ジンギスカン専門店が激減し景気も後退する中、銀座7丁目でジンギスカン料理「銀座羊屋」を経営してきたPIPS(大田区山王、代表取締役・土屋一史氏)。一頭から4人前しか取れない最高部位のラム肉から、さらに余分な脂やスジを丁寧にそぎ落として本当においしいところだけを焼肉感覚の“網焼きジンギスカン”で食べるというスタイルが人気を博し、ゆっくりと成長し続けてきた同店。さっぱりとした甘味のある塩ダレをさっと絡めた極上のジンギスカンスタイルは、臭みがなくラム肉の柔らかさを存分に味わってもらえるため、ラム嫌いの人に是非とも味わってほしいと考え、個室を中心とした「銀座羊屋 はなれ」を12月1日、銀座3丁目にオープンした。常連客からの要望にも応えるかたちで、仕事帰りの飲み会等の普段使いはもちろん、忘年会・新年会・歓送迎会・女子会・合コンなどあらゆるシーンで利用可能となる店を展開する。 メニューは、銀座7丁目と概ね変わらないものの、同店でしか味わうことのできないのが岡山県津山市のB級グルメとして人気上昇中の「ホルモンうどん」(980円)。同店独自のレシピにより、豚や牛のホルモンを使用しながらも臭みがなく、程よいピリ辛加減で酒の肴にも食事の〆にもなる一品として提供する。また、高級ラム肉の網焼き2種類(肩ロース、ももロース)に巻き野菜とホルモンうどんがセットとなった「羊屋はなれセット」(1980円)を筆頭に、「ひつじのタタキ」(980円)や「ラム肉の南蛮漬け」(680円)といった新鮮さと手間暇をかけた一品料理を揃え、存分にラム肉が満喫できるラインナップとなっている。「ラム肉は肉の中でも脂肪が一番少ないと言われ、太りにくく、食べ過ぎても胃にもたれず、胸焼けの心配がいらないのが特徴です。美容と健康にいいことから、女性や年配者にも大変人気があります。しかしながら、ジンギスカンには特有の臭みがあるというイメージがあるため、苦手という方も多いと思いますが、その固定観念を打ち砕く臭みのない肉だと自負しておりますので是非とも一度足をお運び下さい」と店長の田島健一氏。ドリンクは、ジンギスカンとのマッチングを自分なりに楽しんでもらえるよう、ビールやハイボール、焼酎や日本酒の他、ワインを豊富に揃えている。 今回の出店に関して、「7丁目はカジュアルな雰囲気の店舗のため、接待や宴会で利用したいというお客様からの要望がありました。少しずつ本当のラム肉の美味しさを浸透させていきたいという志がありましたので、店舗リノベーションさんの協力のもと、銀座エリアで20坪程度の路面店を探していただき、1年以上の時間を費やしましたがいい物件に出合うことができました。不況だからこそ出た物件であると思いますし、逆にチャンスがあるのではないかと感じています」と土屋一史氏。店舗面積は約13坪で、席数36席という広さながら、通路や格子戸などを上手く配置することで窮屈さを感じさせない造りになっている。宴会やパーティーで使用できる掘りごたつ式の座敷も、可動式パーテーションで区切ることができるため半個室のように使用できる。スケルトン状態からのスタートながら、社内で設計等もすべて行なっているため初期投資は敷金込みで2000万円程度とのこと。テーブルに常時置かれた取り皿に、油が飛び散るのを防ぐために木製のガードを付けたり、ジンギスカンなどで手元がよく動くことに配慮して、ワインや日本酒のグラスを安定感のあるオリジナルグラスにするなど細部にまでこだわりを見せる。 今後について土屋氏は、「舌の肥えた感度の高い客が多い銀座エリアで、1年に1店舗ペースを目標に10店舗を展開したいと考えている」とのこと。短期化するトレンド、複雑化するマーケットトレンドを追いかけるのではなく、本来の美味しさを伝えることで勝負していく同店。高級ラム肉の網焼きジンギスカンを低価格で思う存分食べられ、今話題のホルモンうどんも食べられるという、コストパフォーマンスの高さと時流をつかんだ店がどのように評価されるのか。今後の動向を見守りたい。
店舗データ
店名 | 銀座羊屋 はなれ |
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住所 | 東京都中央区銀座3-8-8 太郎坊ビル1F |
アクセス | 地下鉄 銀座駅 A12出口より 徒歩2分 地下鉄 東銀座駅 A8出口より 徒歩2分 |
電話 | 03-3561-7887 |
営業時間 | 17:30~24:00(L.O.23:00) |
定休日 | 日・祝 |
坪数客数 | 13坪・36席 |
客単価 | 5000円 |
運営会社 | 株式会社PIPS |
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