樽のなかで磨かれたモルトウイスキーを樽ごと限定販売する、サントリーの「オーナーズ カスク」は、長い熟成期間を要することなどから、そのオーナーになることは大変稀少なこととされている。今回、世界中の名酒を販売する長野屋(東京都港区、代表取締役:林 憲一郎氏)が、京都より「山崎オーナーズカスク 1999」を樽買いし、都心の選び抜かれた和食店に「長野屋」のオリジナルラベルのボトルにて限定販売することになった。サントリーが限定譲渡するシングルモルトウイスキーのオーナーズカスクは、これが最後ということで、大変貴重なボトルとなる。
元々のきっかけとしては、長野屋代表の林氏が「今のハイボールブームとは一線を画したプレミアム感のある『ハイボール』を、グレードの高い和食店にて、本物がわかるお客様に提供できれば……」と思い立ったことからだそう。林氏は、スコッチ文化研究所を主宰するジャーナリストの土屋守氏と共に、このプレミアムなハイボールにぴったりな「山崎」を探し求めて京都に赴き、サントリーの協力を得て「オーナーズカスク」の樽買いに至ったという。
9月26日、業界でも話題の店として知られる六本木の「日いづる」にて、この「山崎オーナーズカスク 1999」のお披露目と試飲会が、長野屋の主催のもとで開催された。集まったのは、厳選された和食の名店ばかりだ。南麻布「分とく山」、六本木の総作料理「薫風」、南麻布「和楽惣」、西麻布の新進気鋭の日本料理「La Bombance」、築地「やまだや」といった豪華な面々が揃った。林氏いわく「客単価は4000円以上2万円以下の和食店で、味のわかる本物嗜好のお客様が集う店を基準に選ばせていただきました」とのこと。そして、各店の料理と個性に合わせて、その店独自のプレミアムな「山崎ハイボール」をお客様に提供していただければ、と想いを語る。
試飲会で並べられたのは、「山崎10年」、「山崎12年」、そして「山崎オーナーズカスク 1999」だ。それぞれをまずストレートで試飲したところ、山崎10年および12年と比べ、「山崎オーナーズカスク 1999」の味わいの印象が大変に異なることに、各参加者からは感嘆の声が上がる。ホグスヘッド・ホワイトオーク樽で長年熟成されたオーナーズカスクは、シングルモルト特有のピート臭が強いものの、スモーキーでスパイシーさとなめらかさも同居した、とても深い味わいだ。
その後、本日のメインイベントである、オーナーズカスクによる「山崎ハイボール」の試飲が始まる。ここで、「日いづる」の前田朗氏による総作料理が提供され、料理とのマリアージュも兼ねての試飲となった。ソーダとトニックウォーターの両方で割ってみた「山崎オーナーズカスク 1999」のハイグレードなハイボールは、ソーダではきりっとした切れに、「山崎」本来の香味が引き立つ味わいとなり、そして、トニックウォーターでは、よりまろやかな甘みが少しプラスされて、また異なる味わいが楽しめる。この日供された「日いづる」ならではの豪快な料理、「鮪の中落ち」、「まるごと一羽の蒸し鶏」、「ハラス」、「塩蒸しの魚」などなど、どれともマッチングし、「山崎」本来の個性を保ちながらも、食材本来の味を引き立たせる。
参加メンバーからは、「オーナーズカスク1999」による「ハイボール」を積極的に店に取り入れたいという声が続々と上がった。
「いい酒には、自然に料理の味がついていくもの。なので、このオーナーズカスクに合わせた特別な料理を作る必要はないんですね。うちでは本物がわかるお客様だけにぜひ提供してみたい」(「日いづる」前田氏)、「このハイボールを出すことで、店のクオリティーとサービスの幅が広がるでしょう。『山崎』を日頃愛飲されているお客様に、さりげなく勧めてみたい」(「分とく山」三島修氏)
今回「サントリー 山崎 オーナーズカスク1999」は、数量限定で各店舗に納品される。運が良ければ、ここで名前の挙がったいずれかの店舗にて、この名酒に出会えるかもしれない。
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[トピックニュース]
2010.10.09
名酒を扱う酒店「長野屋」が、「サントリー 山崎 オーナーズカスク1999」をハイグレードなハイボールとして提案。9月26日、和食の名店が六本木「日いづる」に集結し、試飲会を開催!
- シングルモルトの味わいがわかる、ウィスキー上級者に飲んでもらいたい「山崎オーナーズカスク ハイボール」
- 長野屋のオリジナルラベルがつけられた「山崎 オーナーズカスク1999」。世界で唯一の貴重なボトルだ
- 「日いづる」の前田氏ならではの豪快な料理も登場!鯛をまるごと一匹塩蒸しにした贅沢な料理。「山崎」の文字に会場のメンバーが沸いた!
- 手前は「日いづる」の前田朗氏、そして奥は「分とく山」ナンバー2シェフの三島修氏だ
(取材=袴 もな)