神田駅東口ガード下に昨年7月にオープンした立ち飲み焼肉の「六花界」が人気を呼んでいる。昼間は建築士の顔を持ち、大阪出身の人懐っこいノリで客同士のトークを盛り上げるオーナーの森田隼人氏。建築士として東京に上京後、友だちがなかなかできずにさびしい思いをしたことを契機に「安くて美味しくて、1人で来ても友だちができる店」を旨に、それを実現したのがこの「六花界」だ。 主なメニューは生レバ刺(500円)を筆頭に、ザブトンやカイノミといった希少部位が今日の生肉として提供されるほか、フランス料理のシェフであったスタッフが作る、肉とにんにくのみの煮込み(300円)などコストパフォーマンスの高いものが並ぶ。焼肉のメニューはタン、ハラ、ハツ、ミノ、レバ、ホルモン、マルチョウ、本日の特選のみ。これらを自家製ポン酢だれで食べるスタイルは、胃もたれすることなくさっぱりといただけると好評だ。冷やしトマトや長ナス、キムチといったサイドメニューも揃えているが、基本はオーソドックスなメニューとなっているため、リピーターに飽きられぬよう、常にその時に美味しいものを提供していく方針。ドリンクに関しては日本酒を最も充実させ、ビール、サワー、ハイボールなど、すべて400円。日本酒発信基地として一翼を担いたいと考えている森田氏の意向により、日本酒は日替りで6種類が用意されている。大吟醸も含め全てが400円となっており、行くたびに違う日本酒に出合えるとあって、こちらでは日本酒が大人気となっている。 現在は30代の女性を中心顧客に男女比は4:6。見ず知らずの人と焼肉を食べながら七輪を共有するという、狭いゆえのアットホームな触れ合いと、オーナーの巧みなトークが奏功して、ここでカップルになった男女が7組もおり、婚活焼肉との別名もあるとか。オープンから半年以上が経過し、リピーターも増え、スタッフ育成も順調な同店。今後の展開について伺うと、「軌道に乗ってきたといえるが、この場所で1年間じっくりと腰を据えて展開したのち、激戦区の新橋に挑戦したい」と意欲を見せる森田氏。他人とのコミュニケーションが苦手な若者が多い昨今において、温かみのある「六花界」がどのような展開を見せるのか、今後も目が離せない。
店舗データ
店名 | 六花界 |
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住所 | 東京都千代田区鍛冶町2-13-24 |
アクセス | JR・東京メトロ神田駅東口から徒歩30秒 |
電話 | 03-6402-9100 |
営業時間 | 17:00-24:00 |
定休日 | 日曜日、祝祭日、不定休 |
坪数客数 | 20名(スタンディング) |
客単価 | 1800円~2500円 |