天納氏は、2009年4月に「大阪居酒屋ホルモン ホルモンキング」を出店し、“ホルモンヌ”と称する女性客をターゲットにした店づくりで繁盛店に仕立て上げた。今回のテーマはズバリ海鮮類。ホルモンから一転、海鮮類に焦点を当てた理由について天納氏は、「料理監修の李南河氏が全国の漁港との仕入れルートを持っていたので、いつかそれを生かしたいと考えていた。築地を通さない分、新鮮なものが割安で手に入るため、いいものを安く提供できる」と語る。店名は、天納氏の名前から一文字とったものだが、「マルキュー」とカタカナ表記にしたのは、「ギャルの“マルキュー”は渋谷、オヤジの“マルキュー”はココ永田町!」という洒落の意味も込められているという。店舗デザインは、小山トシオ率いるスワンズ・アイ・ディー、料理監修は、「ちゃんと。」時代のパートナーである李南河氏が今回も手がけた。コンセプトの「浜屋台」とは、網で干物や貝類などを焼くいわゆる「浜焼き」と、屋台が好きだという天納氏が、海の家にあるような焼きそばやチャーハン、じゃがバターなどのメニューをミックスしたオリジナル。入口から正面の位置にオープンスタイルの鉄板と網焼き場を設け、魚貝を焼いたり、チャーハンを炒めるシーンを見ることができるのも楽しい。メニューは、「うまい魚とうまい酒」をキャッチコピーに、高品質、低価格のメニューを提供。「さざえ」「メガ浅利」「サケ缶のバター焼き」(各480円)などの浜焼き・鉄板焼き、「プリプリいわし」(480円)などの浜干物、「マグロの山かけ」(480円)など刺身に加え、「マルキューちゃんぽん焼きそば」「海鮮チャーハン」(各680円)などの屋台風メニューも用意。ドリンクは、「生ビール」(480 円)、「ホッピー」「角ハイボール」(各420 円)など全90 種類を用意する。さらに特徴的なのが、定期的に行なう販促だ。グランドメニュー以外に「日替わり漁港メニュー」として刺身や煮付けなどを用意するほか、「旬のフェアメニュー」として、秋の「秋刀魚フェア」、冬の「鍋フェア」「かに祭り」など、年4~6回のフェアを予定している。さらに、毎日16~18時は「ノータイアワー」として、ネクタイをしていないお客限定で、一部ドリンクメニュー半額にするなど、界隈のサラリーマンには嬉しい特典が満載だ。いま流行の“やすうま”業態を地でいくスタイルながら、仕入れの強みを生かした圧倒的な商品力と、こうした地道な販促の双方で、他店との差別化を図っている。
店舗データ
店名 | 永田町 浜屋台 マルキュー |
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住所 | 東京都千代田区永田町2-14-2 山王グランドビル1F |
アクセス | 東京メトロ赤坂見附駅より徒歩1分 |
電話 | 03-6206-1309 |
営業時間 | ランチ 11:00~14:00(L.O) ディナー 16:00~23:00(L.O) |
定休日 | 日曜・祝日 |
坪数客数 | 30坪・90席 |
客単価 | 2,500~3,500円 |
運営会社 | 株式会社キープゴーイング |