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フードサプライが居酒屋の軒先で野菜や総菜を売る「八百屋PLUS+」をスタート!ライバルはスーパー

外食向けに青果の卸業を営むフードサプライ(東京都大田区、代表取締役:竹川敦史氏)は、「八百屋PLUS+」を開始した。新型コロナウイルス感染症による自粛要請の影響でテイクアウト販売を開始した飲食店で、軒先にてテイクアウト惣菜とともに同社が仕入れる青果を一緒に並べて販売する企画。八百屋としての利用客を取り込む狙いだ。現在17社ほどの飲食企業が導入し、売上は好調。その取り組みについて、同社代表の竹川敦史氏に聞いた。



株式会社フードサプライ
千葉・東京・埼玉・神奈川を中心に全国に業務用野菜の卸売販売を行う。いち飲食店では仕入れが難しい全国の農家の生産物を集約し、農家と飲食店のパイプ役となって新鮮で安全安心な青果を、安定的に飲食店に供給する仕組みを展開。大手の飲食企業を含め、現在およそ4,500店舗が利用している。
http://www.foodsupply.co.jp/

竹川氏:フードサプライでは飲食店向けに青果を卸売事業を展開していますが、新型コロナウイルス感染症の影響で飲食店の売上が激減している今、同じく当社も打撃を受けていました。一方で、外出自粛により外食をしなくなった代わりに家で料理をする人が増え、スーパーなどの小売店が盛況している現状がある。スーパーでは何もしなくてもお客様が来るので、野菜の値段がどんどん上がっています。自粛期間が1カ月以上続いた今、人々はもうスーパーにも飽きているのではないか?と思うようになりました。そこで、飲食店のよさを生かしたスーパーをやろう、と考えたのです。当社には飲食店に卸すはずだった野菜がありますし、飲食店もテイクアウトで少しでも売上を立てようとしている。それらを一緒に並べて、“居酒屋スーパー”として「八百屋PLUS+」をやることにしました。


(全国9箇所で実施している「ドライブスルー八百屋」。写真はお客の車のトランクに商品を積み込む様子)

「八百屋PLUS+」を始めたきっかけはもうひとつあります。4月上旬に「ドライブスルー八百屋」という取り組みを開始しました。飲食店に卸すはずだった野菜を、ドライブスルーの要領でお客様にお得に販売するというもの。商品はスタッフがお客様の車のトランクに詰め込むので接触せずに感染の心配なく購入できる仕組みです。これが多くの人に好評いただき、多数のメディアでも取り上げられて連日完売となる盛況ぶりです。

この「ドライブスルー八百屋」をやる中で、多くの方から「ありがとう」というあたたかい言葉をいただきました。「ドライブスルー八百屋」は非接触を謳ったサービスですが、心のふれあいやあたたかみを感じられた。この状況で、人は人とのふれあいに飢えている。外食には行けないけど、買い物なら……という方も多い。居酒屋のよさとは、人の力。スーパーにはできない接客でお客様を喜ばせて、スーパーと差別化しようと考えました。


(居酒屋の軒先を利用して青果や総菜を販売。地域とのコミュニケーションも生まれる。写真左からスパイスワークスの「ロッキーカナイ 神楽坂店」と、「ロッキーカナイ 田町店」でそれぞれ「八百屋PLUS+」を行っている様子)

具体的なスーパーとの違いは、スーパーにはできないきめ細かなサービス。例えば自宅でカットするのが大変なパイナップルを店で切ってあげたり、スイカを半玉にカットして販売したり、柔軟な対応が可能。料理人が腕によりをかけて作った、スーパーよりも美味しい惣菜も用意していますし、野菜や果物も新鮮でかつスーパーよりも価格を抑えています。“スーパーに行くうちの3回に1回を「八百屋PLUS+」に来てもらう”をコンセプトにしています。


(写真左から、=の「獅子丸 江田店」と「CHARCOAL GRILL勝男 町田店」での「八百屋PLUS+」の様子)

4月半ばごろから段階的にスタートし、日々参加店舗は増えています。現在は30店舗ほど、スパイスワークス様やキープ・ウィルダイニング様、subLime様、MUGEN様、ティーケーエス様などです。いずれも路面でしっかりとしたスペースがあり、住宅街など生活導線上にある立地の店舗で行っています。実際に始めてみると、想像以上に売上があり驚いています。多い店舗で1日40万円を売り上げるところも。何よりのメリットは、スタッフに活気が戻ったということ。新型コロナウイルスの影響で客足が遠のき意気消沈していたところ、創意工夫をして新しいことに取り組むことで、モチベーションが上がっているという声を導入した店のオーナーから多くもらっています。通常営業ができない状況で、何もしていないと飲食店は街に居場所がなくなってしまう。「八百屋PLUS+」という形で、街の人達とのコミュニケーションをとることで存在感を発揮できる。飲食店と街をつなぐビジネスのかたちを提案できて嬉しいです。ですが、何よりは、一刻も早い収束。また飲食業界を盛り上げていきたいですね。

(取材=大関 まなみ)

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