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インタビュー

ジョーズシャンハイ ジャパン株式会社代表取締役/CEO 梅野貴典氏


ニューヨーク(以下NY )で連日行列が絶えず、世界中にファンを持つチャイニーズレストラン 「JOE’S SHANGHAI」の、大変困難と言われてきたライセンス権獲得に成功し、世界初出店を日本で果たした梅野貴典氏。飲食店経営者と同時に音楽プロデューサーという肩書きをも持つ梅野氏が、飲食店経営に対する熱き想いを語る!

世界でも最高レベルの「蟹肉と蟹味噌入り小籠包」を看板料理とした「JOE’S SHANGHAI NEW YORK」は、NYではサラ・ジェシカ・パーカー、クリントン元大統領など多くのセレブに支持され、その名を知らないニューヨーカーはいない程の人気店である。NYにて家族経営を頑なに守り続けてきた兄弟経営者、ジョー・サイ氏とピーター・ラム氏のもとには、今までに数々の海外ライセンス契約のオファーが来ていたが、家族経営を守り抜くために、断り続けてきたという。そんな同店に長い年月をかけて交渉をし、世界で初めてライセンス契約を取り付けたのが梅野氏だ。それまでの経緯について、そして、氏の飲食店経営における哲学について、忌憚なく語っていただいた。

――ニューヨークのチャイナタウンにある「ジョーズシャンハイ」には何度か行きましたが、あの「蟹肉と蟹味噌入り小籠包」の濃厚なスープとその味わい……、一度食べたら忘れられない美味しさですね。世界中にファンが居るのもうなずけます。

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音楽プロデューサーとして、10年前にニューヨークには約13年間住んでいたのですが、ジョーズシャンハイには本当に足繁く通っていました。そもそも、日本での出店を決めた第一の理由は、『いつか必ずこの素晴らしい味を日本にもっていきたい』という熱い思いがあったことです。店に対する愛情と思い入れが強かっただけに、3年もの間、くじけずにNY本店のオーナーに粘り強く交渉ができたのだと思います。

――家族経営以外は認めないという強いポリシーを持ったオーナーを口説き落とすことができた、その決定打は何だったのでしょうか。

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最終的に創業者のジョー・サイ、ピーター・ラムとの信頼関係を築けたことに尽きますね。それまでに彼の元には、世界中の飲食店経営者がライセンス契約を結ぼうと訪れてきましたが、その中には、秘伝の小龍包のレシピだけ盗もうとする意図があったり…。オーナーの信頼を最終的に勝ち取れた人物がいなかったんですね。私の場合も、最初は大変苦戦をしましたが、この店に対する愛情がどれだけ強いか、そして、しっかりと現地の弁護士を立てて、秘伝のレシピは絶対に門外不出として、厳密な契約に則ってNY本店の東京支店を出す、ということに合意をしていただけました。契約にこぎつけるまでには実に3年の歳月がかかりましたが、苦労しただけに池袋サンシャイン56階に、第1号店をオープンさせたときの喜びは大きかったですね。

-東京支店の「Joe’s 特製 蟹肉と蟹ミソ入り小籠包味」は、NY本店の味を厳密に再現しています。

池袋の第1号店オープン時、そして、昨年11月に銀座の旗艦店をオープンした際にも、NYから創業者の2人には来日していただき、細かい部分までしっかりチェックしてもらいました。小龍包については、現地から小龍包職人を呼び寄せて厳密に現地のレシピに従って作ってもらっています。ただ、材料についてはすべて日本で調達しています。

-2009年10月に池袋サンシャインの第1号店を出店されて、続いて2010年6月には、小龍包と麺飯がメインのカジュアルライン「ジョーズシャンハイ ディムサム 船橋ららぽーと店」をオープンし、そして11月には大変豪華な旗艦店「ジョーズシャンハイ ニューヨーク銀座店」をオープンされました。約1年間で3店舗オープンというのはまさに快挙!ですね。しかも、3店舗すべて大変な人気となっています。

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現地NYの「ジョーズシャンハイ」は、日本人の間でも大変人気の店で、NYを訪れる観光客から駐在の方々まで、その知名度は高かったわけです。ですので、この味をそのまま日本に持ってこれたら絶対に当たる!という自信がありました。第1号店からカジュアルラインの店を含めた銀座の3店舗までは、順調に出店できましたね。

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