新潟県上越市で120年の歴史をもつ老舗料亭として知られる「やすね」が、恵比寿西口に、上越の伝統の味と老舗の心を一皿に込めて迎えてくれる料亭居酒屋「上越 やすだ」(運営:アスティア、新潟県長岡市、代表取締役:関川喜次郎氏)を3月7日オープンした。
コンセプトは“新潟のお米とお酒が楽しめる料亭居酒屋”。席に着き、お通しとして供されるのは新潟の米で炊いた一口のご飯と新潟の日本酒に、旬の小鉢。先ずは上越の美味しさをシンプルに味わってほしいと、郷土を愛する老舗料亭の心だ。そんな料亭のおもてなしを居酒屋のように楽しんでと位置づけたのが料亭居酒屋。それは、ライブキッチンという斬新な形となって表現されている。店の中央、潔いほどに、全面をオープンにしたキッチンは、和食の職人達が伝統の技を披露するステージであり、客席はそのライブを楽しむアリーナ。そこで生まれる一体感に、新しい伝統の形、和食の形を実感する。
日本を代表する米どころとして知られる新潟県。「上越 やすだ」の本拠地、豪雪地帯の上越地域は、大きく寒暖差があることから、特に良質な米を育てるという。また、同県は、良質な天然水にも恵まれて、米処らしく美味しい日本酒を醸す日本有数の酒処でもある。海と山を有する新潟県は、新鮮な海の幸に山の幸にも恵まれている。そして上越は、発酵食文化の発祥の地でもあり、発酵調味料「かんずり」など、今も日常の生活のなかに郷土の伝統的な和食文化が息づく地域でもある。そんな素晴らしい和食の宝庫、上越・新潟を余すことなく五感で体感するのがライブキッチンの真髄。炊き上げるご飯の香り、炭で焼くのど黒の芳醇な香り、そしてキビキビと動く料理人の姿は最高のスパイスとなっている。
新潟県産の米に日本酒、そして日本海の宝と呼ばれる高級魚、のど黒を三本柱に、新潟県の旬の素材、発酵調味料で作る郷土のエッセスが鮮やかに薫る一品を揃えるメニュー。お通しとしても出されるご飯は毎月、産地を変えて炊くという。通年味わえる、のど黒は「豪華一尾の塩焼き」、和食の技が映える「ちり蒸し」など各2980円。新潟でも口にするのが難しい「どろ海老のから揚げ」(980円)。どちらも東京で味わえるのは地元老舗ならではの実力。旬の素材で作る「今月の汁鍋」は皆でシェアして味わえるようにと1.5人前で1680円から。上越では日常的に慣れ親しむ酒粕鍋や鯖の缶詰入り筍汁など季節ごとの鍋を、浅めの丸鍋に具材を入れて料亭らしく仕上げている。上越のソウルフード、するめいかの天婦羅、名物「する天」(680円)は欠かせない。ほかにも「田舎のっぺい」(720円)など数々の料理を揃え、コース料理の料亭ではなく、敢えて単品で楽しめる構成にしているのも料亭居酒屋としてのこだわりだ。
料理に合わせる酒は、新潟県の蔵で醸す淡麗辛口タイプから人気の旨口豊醇タイプまでの日本酒(グラス500円~/一合800円~)。唎酒師のスタッフが県内に96もの酒蔵があるという中から厳選し、時々に入れ替えを行ないながら常時30種類前後を揃える。同店オリジナル日本酒「上越やすだ」(グラス600円/一合1200円)にはじまり新潟県を代表する「八海山」、「久保田」、「越乃寒梅」などから、東京では流通していない小さな酒蔵の酒「山間」、「15年熟成酒」など珍しい一杯を楽しめる。ほかにワイン(グラス800円~)、米焼酎「八海山よろしく千萬」(700円)などの本格焼酎(650円~)、酎ハイ(600円~)と、幅広く揃える。
田町「和飲屋七代目 音次郎」に続き、恵比寿で、また一歩、郷土の味と文化を老舗のクオリティに載せて、東京で新たなチャレンジを進める「やすね」の想いは、2017年北陸新幹線開通に向けて、ふるさとの入口を創ることにあるという。東京出店は、地元、上越へ還元され、先の時代へ伝統を繋ぐ活力としていく未来へのチャレンジなのだ。次のチャレンジが楽しみだ。
※記載の表記価格は外税となりますことをご了承ください。
店舗データ
店名 | 上越 やすだ |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿南1-14-10 |
アクセス | JR・地下鉄 恵比寿駅より徒歩3分 |
電話 | 03-6452-3707 |
営業時間 | 17:30~24:00 |
定休日 | 日 |
坪数客数 | 55坪 55席 |
客単価 | 6000円~ |
運営会社 | 株式会社アスティア |
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