昔なつかしいものに新しいエッセンスを加えた“レトロ回帰”は、やっぱり強い
高丸氏:確かに。“昔からあるもの”をどう新しく見せるか?を考えた結果、行きつきました。多くの店で提供しているホッピーですが、他と同じように出すのはつまらない。かといってまったく新しいものを創り出すのではなく、慣れ親しんだホッピーというアイテムに、僕なりの新しさをプラスすることで価値をつくっています。
新井氏:昔ながらの慣れ親しんだものに、イマドキの新しい要素をプラスして価値を出すのは、昨今のトレンドづくりの代表的手法ですよね。昨今の「ネオ大衆酒場」トレンドをはじめ、古着やスニーカーブーム、最近ではキャンプやサウナもそうですね。レトロブームですね。
高丸氏:コロナでデジタル化が一気に進んだからこそ、ホッピーみたいなアナログな時代のものが飲みたくなるような気がします。
新井氏:綱嶋さんの「サンチャモニカ」こそ、究極のレトロ回帰ですよね。「すしとワインをポップに楽しむ」をコンセプトに、一見、若者に人気のイマドキっぽさを打ち出した店に見えますが、本質は“すし酒場”というまさに昔ながらのカルチャー。そこに綱嶋さんなりの新しいエッセンスを加えて価値を打ち出している。流行るのは当然ですよね。
綱嶋氏:自分の店なのにその視点はなかった(笑)。ありがとうございます。