スペシャル企画

いまの酒場トレンドをつくるオーナーが集結!ドリンク座談会~Z世代が求める“多様性”を酒場はどう表現する?~


昔なつかしいものに新しいエッセンスを加えた“レトロ回帰”は、やっぱり強い

―そういう意味では、高丸さんの最新店舗「祐天寺Bob」のドリンクは尖っていますよね。ホッピーを独自の仕立てで提供しています。これも一つの「多様性」でしょうか。

高丸氏:確かに。“昔からあるもの”をどう新しく見せるか?を考えた結果、行きつきました。多くの店で提供しているホッピーですが、他と同じように出すのはつまらない。かといってまったく新しいものを創り出すのではなく、慣れ親しんだホッピーというアイテムに、僕なりの新しさをプラスすることで価値をつくっています。

「祐天寺Bob」は、グラス・焼酎・ホッピーの3つをキンキンに冷やした「三冷ホッピー」が名物。独自の注ぎ方で炭酸の刺激をまろやかにし、もこもことした泡が楽しめる仕立てにしている

新井氏:昔ながらの慣れ親しんだものに、イマドキの新しい要素をプラスして価値を出すのは、昨今のトレンドづくりの代表的手法ですよね。昨今の「ネオ大衆酒場」トレンドをはじめ、古着やスニーカーブーム、最近ではキャンプやサウナもそうですね。レトロブームですね。

高丸氏:コロナでデジタル化が一気に進んだからこそ、ホッピーみたいなアナログな時代のものが飲みたくなるような気がします。

新井氏:綱嶋さんの「サンチャモニカ」こそ、究極のレトロ回帰ですよね。「すしとワインをポップに楽しむ」をコンセプトに、一見、若者に人気のイマドキっぽさを打ち出した店に見えますが、本質は“すし酒場”というまさに昔ながらのカルチャー。そこに綱嶋さんなりの新しいエッセンスを加えて価値を打ち出している。流行るのは当然ですよね。

綱嶋氏:自分の店なのにその視点はなかった(笑)。ありがとうございます。

2021年6月、三軒茶屋にオープンした「サンチャモニカ」。現在、27坪の店内で900万~1000万円の月商を誇る繁盛店だ

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